【趣味の会からの「退会」に想う
~ 遊芸の時と場を確保するとは、どういうことか】
百人規模「趣味の会」の世話人を
昨春から仰せつかっています
今春は副会長から会長となり
入会後5年間に感じたことを
「カタチにしていくべき立場」
になりました
(会長といっても、人生の先輩たちのお世話、
つまり「小間使い」というのが実態です
失敬な物言いですがケアマネのようなもの)
わたしの基本方針は
三十年続いた伝統の灯を絶やさないこと
そして会員の皆さんの「楽しむ」時間を
大切にしていくというシンプルなものです
良いモノは続け、悪いモノは止める
という姿勢で臨んできました
昭和3年生まれの亡父が
元会員だったため
彼が話していたこと、感じていたことを
思い出しながら、参考にしています
だって、わたしには
七十代~九十代になった経験が
ないのですから
ともかく
「楽しく、楽に、安価に」
の〝地域同好会の鉄板三原則〟?
が、できているか、否か――
これらを、日々の例会で観察し
そして、考えています
先日の碁会で
九十代になった会員さんから
「このごろ足腰が弱ってきて
会場まで行くことが大儀です
そろそろ退会させてほしい
どういう手続きを
取ったらいいですか?」
と言われました
奥さんと娘さん(?)が
いっしょに来られて
本人の意志を代わりに
詳しく説明してくれます
そこで、わたしの答え――
「堅苦しいことを申し上げますと
会則に<退会>の記述がありません
半期分のお金を支払えば
それからの半年間は
碁会場で自由に碁が打てる
と解釈できる文言があるだけです
<退会します>と口頭で届けが出ても
気が変わることだってありますし
体調の良い時は打ちたくなることもあります
これから半年、気が向けば遊びに来られて
短時間でも楽しまれたらいかがですか?
半年後にお金を払わなければ
自然と退会になります
退会申し出は私が承知しておく
という事でいいのではありませんか」
ところが、実は、
会則には但し書きがあって
〝半年分の会費を払うこと〟のほかに
〝会の運営に協力すること〟が
会員資格付与の条件になっています
運営に対する理解がなく
カネを払えば「何もせず
何をやっても構わない」という
身勝手な人がいないワケでもありません
そういう風潮が広がってしまうまえに
会全体への悪影響を排除するため
立場上 わたしが最後の最後には
引導を渡さざるを得ない
ことになります
「出入り禁止」です
今は「コロナ対策の非協力」が
これに該当します
残り1年半の任期中
そんな事態が起きないことを
願うばかりです
▲会則は「憲法」であり、最高法規である。悪法もまた法なり、であって、感心しない規定や時代に合わない規定があるが、〝改憲論議〟が、いまだ沸き起こらない。不思議に思っている……
■尚書き余録
「会運営の非協力」とは 「当番やらない」「役員やらない」「班長やらない」の〝三ない〟のヒト。これがじわじわ増える傾向にある。今春、「会費納入事務にも非協力なヒト」をリストアップ。複数の会場予約当番拒否者を含むブラックリスト登録者と話をし、結果的に本人が会員継続をしなかったケースもある。(「辞めろ」と通告したワケではありません) もとは「碁が打ちたい」との自らの意思で入会申し込みをしたのですから、ちゃんとした説明を受けているはずです。合理的理由も酌量の余地もなく「カネは払うけど何もかもしない」ことを認めることはできません。あいまいにすれば悪影響が広がります