ブログなんて生易しいもんじゃねぇ…令和。

日々戯言、漫画、映画、音楽…を書きまする。好きなバンド…聖飢魔Ⅱ、マキシマム ザ ホルモン、ザ・冠など

日本の伝統工芸“若狭塗り”についての考察。

2007-04-13 01:25:58 | 仕事の話?
え~先日から引き続き若狭、小浜に一泊いたしまして。

今日はドラマの中心でもあります“若狭塗り”の
取材でございまして。
諸事情により写真は載せれませんが
そらまぁ~手間と時間のかかる見事な職人の
技でございましたわよ。

多分、幼い記憶に残っているんですが
祖父はこんな箸を使っていた
記憶が何となくあります。

当然子供だったので
模様とかジックリは見なかったんですが
今日マジマジと見て奥の深さに感嘆いたしましたわよ。
綺麗・・美しい・・そして同じ物が二つと無い!
貝や卵殻の模様、松葉や菜種の跡の模様。

起源なども聞いたんですが、いや~ロマンがあって
溜め息の出る様なエピソード。
歴史と人間の美を追求するような欲?が
感じ取れました。

漆器、重箱や菓子器、茶卓やお盆、横笛なんかにも
“若狭塗り”はあるんですが。

私たちの狙いは“お箸”です。

んで、その工程とは・・・。

木のお箸に薄く漆を塗ります・・・
濃く塗ります・・・貝殻や卵殻をまぶします・・
時には松葉や菜種や色々自然の物で
型をつけたりもします・・・
金箔を引っ付けます・・・剥がれない様に
漆で押さえます・・・・
色のついた漆をぬります・・
それはもう、黄色緑赤などを・・・
凸凹がなくなるように黒い漆をたっぷり塗ります・・
6回とか塗っちゃったりします・・・・
砥石で磨きます・・・
荒いのから順々に細かく・・・
炭で削ります・・・・
菜種油を塗ります・・・チタン粉を手で擦り
更に磨きます・・・・

こう書くと簡単で単純に聞こえますが
イエイエ・・・。

当然、漆が乾くのに3日以上かかったりしますし
砥石で磨くたび漆を塗るわけですから
素人の私たちには気が遠くなるような
工程なわけであります・・・・。

そんなお箸を見ると恐れ多くて
おいそれと使えなくなりますが、ソレはお箸。
食べ物を口に運んで初めてお箸な訳ですから
大事に使えば良い訳ですよね。
モチロン美術的な価値も大有りです。

まァ、一度小浜へ行って見てもらうに
越した事はありませんぜ。

しかし「割に合わない!」なんてぶっちゃけなお声も
聞けました。・・・だってスッゴイ手間かかるんですもんね。
綺麗やけど。ン万円するのは分るけど。250円のお箸もあったし。

これから八ヶ月間、長いお付き合いになりそうです。

若狭塗りのお箸とも~。