見出し画像

忘憂之物

立憲・泉代表ウクライナ大統領の国会演説巡るツイートで釈明






いまの駐日韓国大使の姜昌一は2001年の5月に国後島に上陸。日本が抗議すると「日本側の一方的な主張」としてロシアの領有権を認める発言をした。日本の教科書や防衛白書にまで因縁をつけ、竹島表記を止めろと偉そうに言う。

韓国の政治家らしく、反日に関しては筋金入りだ。「日本の極右リスト」を作成して入国拒否すべきと言ったり、韓国内の「親日派」についても「親日破墓法」に基づき国立墓地から除外すべき、と主張する。ともかく日本が嫌い、日本が悪いで生きてきた、どこに出しても恥ずかしくない韓国人だ。

韓国の国会議長、文喜相が天皇陛下に謝罪しろ、天皇は戦犯の息子だと誹って日本人は怒った。それにレーダー照射事件や、いわゆる「徴用工問題」もあった頃だ。文喜相は2020年のG20で来日したが、自民党の山東昭子参院議長は「歓迎」せず、韓国側からの個別面談にも応じなかった。当たり前の感覚だが、姜昌一はこれを「外交的欠礼」として非難している。

こういう煮ても焼いても韓国人が駐日韓国大使をやっている。つまり、皇居で今上陛下に信任状を棒呈している。そもそも韓国政府が大使任命を日本政府に伝えたのは1時間前、日本側の同意など歯牙にもかけぬ外交儀礼違反だが、明確な国際法違反でもある。日本政府は蹴ってもよいと思うがやらない。

つまり、国際社会における「友好」とはどこまで行っても日本が頭を下げることをいう。日本の政治家は穏便に丸く収めることを「外交的成果」だと思っている。「金持ち喧嘩せず」は結構だが、恐喝や詐欺の被害者が使う言葉ではない。そしてその被害は日本国民、日本の納税者が被るのだが、ふつうの日本人は「自分の生活」に深刻な影響が見えないときは反応しない。

大らかで情に厚く、懐深い民族でもあるが、ただ、キレたら大事になるので、本当はその前に少し怒ってほしいところだ。あと存外、ブームに弱い。

いまなら「ウクライナブーム」だ。「ウクライナってどこにあるの?」というおばちゃんでも橋下は嫌い、を言い出した。本人や政党がどう言おうとも、おばちゃんは「維新の橋下さん」と言っている。支持率にも影響すればいい。

比してゼレンスキー大統領は大人気、日本でもグッズ化されそうな勢いだ。ついでに「(表)ポリバケツ(裏)政治的妥結」などの文言が入ったTシャツやらキャップも欲しいところだが、それよりも昭和風の「戦え!一択!」という少年アニメとかどうか。いらないかそうか。

橋の下で生まれた過去を持つ主人公、一択(いったく)はすべての問題に「戦う」ことしか選択しない戦闘マシーンだ。しかし、いつしか悪の財閥「百川グループ」の一員として戦い続ける自分自身に疑問を持ち始めるのだった。「本当に戦うしか選択肢はないのか。自分が戦うことで多くの一般市民が犠牲になっているのではないか。それなら敵勢力との妥結もあり得るんじゃないのか」。一択の迷いは国連、EU諸国連合に通じるのか。今年のGW、ついに最後の選択を迫られる!一択は「戦い」以外の選択を得ることができるか!(5.3全国一斉上映・同時上映「サイボーグじいさん~蘇った教頭~」)。

うむ。やはり、全然見たくない。サイボーグじいさんはみたい。

で、この「ウクライナブーム」に含まれないのが駐日ウクライナ大使の言動か。半月ほど前、東京タワーをウクライナ国旗の色にしていいよ、と上から言ったら断られた、として「拒否されました。これは、タワー当局がウクライナを支援する機会です」とSNSで発信して、さすがのお人好し日本人も嫌な予感がした。そして昨日、東北地方から関東地方の広い範囲に被害が出た地震について、

「We may have had an earthquake in Japan for 5 minutes, but Ukraine's nightmare is going on for 21 days. Too long for constant air raid sirens, too long for constant bombing and murder. Too long!! 」

と発信した。SNSなんかで「たかが5分」と訳すのは悪意がある、みたいな気色悪い擁護論も見られたが、自分以外はみんな、どうせ英語が読めないだろうと思っている。もちろん、以前は私も倅に訳させていたが、いまは便利な世の中、ちゃんと右クリックしてから「日本語」をぽっちとすればよい時代になった。すると、たしかに「たかが」とは訳せない。大使も「Only」とは書いていないが、普通に翻訳してくれているのがあった。

「日本では5分間地震があったかもしれませんが、ウクライナの悪夢は21日間も続いているのです。空襲のサイレンが鳴り続け、爆撃と殺戮が繰り返されるには長すぎる。長すぎる!」

問題ない。十分に感じ悪い。ここは普通「お見舞い申し上げます」だ。それから「ウクライナは日本人と共にあります」とか言うんじゃなかったのか。それから日本人が、いえいえ、そちらのほうが大変でしょうに、と返すのがマナーだ。日本に来てまだ2年。セルギー・コルンスキー大使はまだ、日本の社会通念に疎いらしい。

そういえば過日、国民民主党の川合孝典が「ウクライナ大使は林外相に面会を申し出たけど1か月も放置されている」とか国会でやった。国民民主党の議員が直接、そう聞いたとか。さすがは「森友学園疑惑追及チーム」の事務局長だった御仁だ。国民民主に籍を置くが骨の髄まで民主党。疑惑の臭いに敏感だ。

時節柄、林外相も分が悪い。ネットでは「リン・ホウセイ」などと中国名も授かるバリバリのニイハオだ。ネットでも保守層は怒っていた。辞めろ辞めろと騒いでいたら、このウクライナ大使は「いいえ、林大臣の反応はとても速かったです。会いたくなかったのは、鈴木副大臣です」とSNSで発信。

親ロシア派の政治家代表みたいな人の娘だ。マトリョーシカみたいに次から次と中から親ロシアが出てきて、林外相との面談を妨害していたのは宗男の娘か、として批判が盛り上がった。鈴木副大臣も国会答弁で「少なくとも口頭での要請はあったものの、通常発出される書面での要請が届いていなかった。また、副大臣室には、要請として伝わっていなかった 」と応じている。たぶん、そのままだろう。面談を蹴ったからとしてもプーチンは褒めてくれない。

いまや世論は「赤の広場銀座店」の営業中、店の看板を破壊するまでの反ロシアがブームだ。店主が「ウクライナ人」でスタッフもウクライナ人とウズベク人と日本人だった、というオチも秀逸だが、もう、呑気にシルニキやメドヴィクも喰えない。まあ、喰ったことはないのだが。

いずれにせよ、ブームに流されてよかった試しはない。それに何度でも繰り返すが、戦時中はとくに「情報戦」に留意せねば阿呆丸出しになる。

第一次大戦にアメリカが参戦したのは開戦から4年後だった。なぜに参戦ムードが盛り上がったかと言うと「ドイツ人はベルギーの子供の手首を切り落としている」という戦時報道があったからと言われる(アーサー・ポンソンビー著「戦時の嘘」)。もちろん、ドイツ兵は産院も襲い、看護婦をレイプして新生児を放り投げて銃剣で突き刺すという残虐非道ゲームをやっている、ともされてアメリカ議会は「参戦」を決める。

ロシアのウクライナ侵攻、いま、このちょっと前だが、もちろん、毎度お馴染みの「リメンバー」もやった。「リメンバー・ルシタニア」だ。1915年、英国の豪華客船「ルシタニア」は秘密裏に弾薬を運ぶが、そこは秘密裏(笑)であるから、ドイツ軍が警告を発するも無視。なぜだかその日は英国の駆逐艦隊の護衛も薄く、ドイツ潜水艦はあっさりとこれを撃沈した。豪華客船が「空っぽ」だったら白々しいから、ちゃんと94人の子供を含む1095人を載せていた。生贄だ。

アラモ砦、サムター砦があって、ヒット作のメイン号から数えてアメリカの「リメンバー・シーズン4」だ。この次が最高傑作と名高い「パールハーバー」になり、リメンバーファンのネオコンなんかはもう「トンキン湾」から「311」につながり、次はどんな「リメンバー」なのか、もう、待ち切れないだろう。「リメンバー・ジョー」とかやりそうで怖いが、それならアメリカ人はあまり怒らないかもしれない。

ちなみに第一次世界大戦後、心優しいアメリカの富豪が「手首を切り落とされたベルギーの子供」を全員引き取る、と名乗り出て探したが、みんな手首があった。それならドイツ兵に蹂躙された産院を助けようとしたら「ドイツ兵なんて来てません」。「心優しい」だけのあんぽんたんが通じないのが国際社会なんだろう。立憲の代表もそうだ。

ウクライナ大使から日本の国会に「ゼレンスキー大統領に国会演説させてくれ」と依頼があった。これに泉代表は「一方的な主張をする場になりかねない」と懸念を表明して、その前に首脳会談と共同声明とかあるだろ、とSNSで発した。べつにおかしくない。

過去、習近平が副主席だったときの民主党政権、小沢一郎幹事長(当時)は「天皇陛下と外国要人との会見は1か月前までに申請する」という慣例を無視して会見をセットしたりしたが、それに比べたらずいぶん常識的な判断に思える。江沢民みたいに天皇、皇后両陛下がおられる晩餐会で「過去の侵略の歴史をかがみとして、日本人は未来永劫、反省しなければならない」とかやらかす阿呆もいる。常識知らずは連鎖して、習近平も国家主席になってから、エリザベス女王を前に「それはそうとして日本は残虐ですよね」とやって女王から、おまえここはバッキンガム宮殿だぞ、として「非常に無礼」と叱られていた。

中国人に限らず、外国の指導者なら「何を言い出すか」は確認しておくべきだ。泉代表の言う通り「他国指導者の国会演説は影響が大きい」は正しい。

しかしながら、このブームである。泉代表は批判が上がると、すぐに「実施が前提だ。立憲が反対している事実もない」と釈明する。こうやって「真面になるチャンス」を逃し続けてきたのが旧民主党にもたくさんいたが、自らの発言に信念もなければ矜持もなく、立ち位置にだけ配慮するあんぽんたんが、如何に危機に弱いかを日本人は見てきた。何故だかしょうもない政権のときに限って大きな災害が発生するのも恐ろしいが、これもなにかの教訓なんだろう。
 
日本もいま、リメンバー東京はもちろん、リメンバー沖縄や、リメンバー広島、長崎をアメリカに言わず、日本にだけ「9条」を振り回して「忘れたのか」とする変態の相手は置いといて、テレビに出るたびに好感度を下げる無責任コメンテーターも困ったもんだが、それよりもしっかりと国防意識を持たねば不味いときだ。夏に向けてしっかりと改選を迎える候補者を見よう。

「だまってられへん」にはもう、ずっと「黙っていてもらう」とか。


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「随感随筆」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事