忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

大疑獄事件になり得る自民パー券問題で枝野氏

2023年12月05日 | 随感随筆



老後の趣味として「反原発」を嗜む小泉純一郎もいた「清和政策研究会」が、少なくとも1999年からの5年間、いわゆる「氷代」「餅代」を政治資金収支報告書に記載していない、これは政治資金規正法違反だ、と赤旗が2005年に報じている。記事の最後はちゃんと「疑惑は深まるばかりです」で〆る。ステレオタイプに徹しているところに好感が持てる。

「変わらないことは、変わることより難しい」とは佐川急便のキャッチコピーだったか忘れたが、政治の茶番劇もここまで変わらず連綿と続くなら、それはもう伝統芸の領域に入っているのではないか、と感心してしまう。

その伝統芸を受け継いでいるひとりが枝野幸男である。この記事でも「リクルート以来の大疑獄事件になってもおかしくない。検察の腹の据わり方が問われている」と大見得を切っている。私なども思わず唸ってしまう。

国会審議の舞台でも枝野幸男は格好良かった。忘れもしない2014年の「政治と金」についての集中審議の場で、当時首相だった安倍総理に対して問い詰めていた雄姿を思い出すえだのんファンも多いと思う。

しかし、安倍総理は枝野幸男自身の政治資金の記載漏れを指摘したあと、国会審議の場で「殺人や強盗や窃盗や盗聴を行った革マル派活動家が影響力を行使しうる、指導的立場に浸透しているとみられる団体から、枝野氏は約800万円の献金を受けていた」とやり返した。明らかに狼狽えた枝野が「私は、首相も社会的な存在として認める連合加盟の産別とはお付き合いをしているが、そうした所の中にいろんな方がいる」と切り返すと議場には失笑が起こった。さすがは失笑が似合う連中のトップにいた男だ。

そもそも冒頭、枝野は「首相が、近い議員に『誹謗中傷合戦は止めるべきだ』『撃ち方やめになればいい』と述べたと報道されている。事実関係をお答えください」と朝日新聞記事を元に質問して、間髪入れずに安倍総理から「今日の朝日新聞ですね。そういう報道がありました。これは捏造です。朝日新聞は安倍政権を倒すことを社是としている、と前主筆が語ったという。私に確認もないまま、言ってもいない発言が出ているので驚いた」と返されてもいる。安倍総理はその日、指をぽきぽき鳴らして戦闘態勢だった。こてんぱんだった。

左巻き伝統芸の基本的所作でもある「ぶうめらん」も冴えていた。この年、枝野幸男の政治団体「アッチェル・えだの幸男と21世紀をつくる会」の政治資金収支報告書に2001年、選挙区内で開いた新年会費207万5000円の会場収入に関する記載がなかった。団体が負担したなら公職選挙法違反、記載漏れなら政治資金規正法違反だ。枝野事務所の返答は「税理士から不記載を指摘されたので修正したが、何らかの手違いで修正前のモノを提出してしまった。単なるミスで意図的な虚偽記載ではない」だった。

枝野幸男は新年会開催時、民主党官房長官。発覚したときは幹事長だった。そんな立場で「何らかの手違い」で済むはずなら、他の議員らも「単なるミス」で御咎めなしが普通だと思うが、そこはさすがの枝野幸男である。他党、それも自民党なら「とんでもない話だ」と真面目な顔で照れずに言う。

そもそも「政治と金」もよろしいが、それならば極左暴力集団やら北朝鮮絡みの活動家団体、中国共産党絡みの金に転ぶ政治屋や、公金をだまくらかして活動費にツッコむ連中から支持されている政治屋などのほうが悪質であり、単なる政治資金規正法違反の問題でもない。立憲民主の国対委員長、安住も記載漏れらしいが、こちらは謝罪して訂正すれば御咎めなしだ。マスコミもやらない。もう、本当に有権者はうんざりだと思う。

いつもいつも「質す襟」は自民党にしかない。腐り切ったマスコミは「安倍派が」と書きたいだけのことだ。それでメガネ自民が沈むのは結構なことだが、バイデン民主党から使い捨てにされたメガネは財務省からも三行半、使えないとなったメガネは特捜からも潰しが入る。見飽きた構図だが、いい加減、日本の有権者は売国するしか仕事がない「特定野党」にとどめを刺さねばならない。考えるまでもなく、当たり前の話だが、どこの国も今「自国ファースト」が流行っている。ポリコレに疲弊した国民は本気で怒っている。

そう遠くない頃に選挙もあるだろうが、いまは未知数でも「自民以外の投票先」がちらほらある。たまには真面目に、自分の頭で考えて真剣に選び、投票してみるのも悪くない。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。