忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

持論ためらわず主張する高市氏、党内には「政調会長の役割は調整」と不満くすぶる

2021年11月19日 | 忘憂之物




電車とは「電動機付き客車」のこと。略語だ。経済が「経世済民」とか有名だが、他にも例えば切手は「切符手形」。教科書は「教科用図書」。軍手は「軍用手袋」。朝日新聞は使わないほうがいい。

こんなのは間違えていたり、知らなかったりするのも普通だ。電車なんか「電気列車」とか言いそうだし、レーザー光線の「レーザー」などは「ライト・アンプリフィケーション・バイ・スティミュレイテッド・エミッション オブ・ラジエーション 」が本来の言葉だとか。たぶん、一生使わない。

漢字の読み間違いもある。麻生さんの「未曽有」とか「踏襲」とか懐かしい。中川昭一氏の「渦中」はメディアが連日やった。菅直人も国連で「疾病」を「しつびょう」とやったが、日刊スポーツが「菅首相、大しっぺい」と見出しでからかっただけだった。ネットでは当時も「政治的公平はどこいった?」とか、民主党関連の失言や失態は報じない自由を駆使するマスコミに疑問が呈されていた。ちなみに、このカイワレ君は元厚生労働大臣でもあった。御心配に及ばず、ご期待を裏切らず、ちゃんと昔からダメな男だった。

菅直人は「セレブ」を「セフレ」とも言い間違えた。「安倍総理の周囲にはセフレが多い」とか言って周囲を楽しませた。国民はそんな菅直人に「空き缶」と愛称をつけて親しみを示した。これ以上ない、真実をつく愛称だった。



ところで記事中、元閣僚経験者の言として「政調会長の役割は調整」と言っている自民党幹部がいる。ちょっと心配だ。言うまでもなく、政調会長とは「政務調査会長 」の略だ。「調」は調整の「調」ではなく調査の「調」である。

「役割は調整」もどうか。政調会長とは自民党の政策、法案を調査、取りまとめる責任者のことだ。それから内閣に伝えて予算案に反映させる。つまり、自民党の政策の調査、研究、立案、審議、決定を行う機関の会長のこと。単なる「調整役」とはまったく性質が異なる。

だから高市政調会長は会議で「政調は内閣の下請け機関ではない。地元で聞いた声を政府にぶつけ、実現していくのが役割だ 」と言っている。この元閣僚経験者とやらは、人の話をちゃんと聞いたほうがいい。

今回、評判の悪い18歳以下への給付を巡るゴタゴタにしても、べつに高市政調会長は「持論を押し通して」とか「政策に思い入れが」などで見直しを求めているわけでもない。本人が堂々と述べている通り「自民党の公約とは全く違う 」からだ。自民党の政調会長として自民党の公約を守らねばならない、と言っているに過ぎない。政治家としても党内における役職としても、実に真っ当、至極当然のことであり、とりあえず、この部分が他の詰まらぬ野党との差異ではなかったか。

また、高市政調会長の「世帯収入の合算でなければ不公平だ 」という具体的な指摘に対して、松野官房長官は「迅速な支給に支障が生じる 」と返しているが、この返答のズレこそが、自民党に投票した有権者とのズレそのものだったりする。つまり、返答になっていない。「不公平だ」という指摘を受け入れない理由としては「不公平ではない」理由がいる。また、世帯収入の合算による給付をするなら、これこれこういう理由で「支障が生じる」という説明も必要となる。それがまったくない。

指摘している人物は平の議員ではない。吹き上がった1年生がツイッターでやっているのではない。政権与党の政務調査会会長が政調の全体会議において公然と指摘している。これを単なる思い込みのスタンドプレーみたいに扱うのは自民党支持者、党員に対する裏切り行為でもある。


そんなに公明党が好きなら、首班指名にて山口代表の名を書くべきだが、そうか、岸田総理は総裁選のときから、アピールポイントは「聞く力」だったが、公明党のキャッチコピーは「小さな声を聴く力」だ。なんのことはない「略」だったか。そうかそうか。






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