祖母山域・里山での猪狩り体験記
(*文字サイズは「大」が適切です)
(行程)自宅出発(8:30)→萩と河原の境に集合(9:20)→
黒岩地区にて犬を放す(9:40)→猪の追跡開始(12:40)
→大橋の下で第一発目の発射音(15:20)続いて二発目の音
→猪、担がれて到着(16:00)
解体開始(16:40)→猪鍋出来上がり(18:10)
→打ち上げ、お開き(20:00)
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○待ちに待った「鉄砲撃ち」子供の頃から猟師のことをこのよ
うに呼んでいたのを覚えている。
これまでの人生で猟と名の付くものは、小・中学生の頃の
学年行事での「兎追い」が懐かしく想い出に残るのみである。
○猪狩、生涯、一度は体験したいとの思いが、やっと実現する
こととなった。
○今年の夏の花火大会でバ-ベキュ-に招待され、猪の肉が出た
ことから話が始まり、招待主の大工のYさんが狩猟したとの
とのことであった。40台の若い大工さんで 心意気は直ぐに
一致し、今日のこの日になったのである。
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○朝、8:30分に我が家を出発し途中、大工さんの実家、波野
に寄り猟犬2匹を乗せ合わせて3匹と共に祖母山方面へ進む
車中の無線機には頻繁に交信があり、猪情報が飛び交う。
○高森町河原を通り過ぎた付近から里道に入り、周り回りして
集合場所に着く。(小生としては方向の位置は迷路となる)
○先に着いておられた4名に紹介され、少し遅れて3名到着、
無線先に一人、合わせて猟師9名の仲間のようである。
しばらくは、猪の足跡状況を各人が提供し合い(集合場所
に来る前に各人が下調べしている模様であつた)その後、
移動となった。
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▼足跡は山に入った跡と 出た跡を見極めて 今、この山に猪
が居るかどうかを判断し、その結果で全員が分散して山を囲
み狩猟が開始される模様であった。
▼犬を足跡の場所にに連れて行くと、犬は矢を放ったように藪
の中に駆け込んでいった。((9:40)
犬の首輪には発信機が付けられており犬の鳴き声を無線機
で受信し猪の行動を追跡する。
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▼小生にも受信機が渡されたので、犬の吠える声と猟師仲間
の情報交信内容は全て把握出来るが猟師仲間の配置地形
は分からない(土地勘が無ければ猟は出来ないと思った)
▼犬の声に従って 林の中を歩いたり、車で移動したりの繰り
返しの連続であった。車の中で昼食をしていると無線機に猪
が出てきたとの声が入り、現場に急行して犬を放す。(12:40)
▼犬を放した地点(黒岩橋)から車で移動(直線で3km位?)
して大橋の上から(画像添付) 猪は見えないが犬が追っか
けているのが目視出来た。
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▼それから又、2km位?先で待ち伏せ、しかし猪がUタウンし
たとの無線ガ入り、又先ほどの大橋に逆戻りし、今度は橋
の下に大工Yさんだけが降りていく。
すると第一発目の射撃音を聞く、(15:20) 暫くして第二発
目の音。
▼橋の降り口で小生が待機していると猟師仲間が続々と集
まりロ-プを持って下に降りて行かれた。すると青竹に担がれ
た猪の姿が現れ、軽トラに積まれて上がって来た。(16:00)
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▼メスで70kg位の大物の猟とのこと。
解体開始(16:40)。
お湯をかけて、毛の剥ぎ取りから始まる。剥ぎ取りが終わると
猟師各人が夫々腰周り付けているナイフを一斉に取り出し解体
作業となる。(人生で初めての体験である。緊張感で興奮した)
▼これまで解体の経験は
①子供の頃の記憶でオヤジが鶏をつぶして料理していた事
②高校の生物の科目で蛙の解剖をした事
▼肉は猟師仲間で均等に分け合われ、小生にも分け前が回
ってきた。(リ-ダ格の人が どの部分の肉か 判らないが
「これが 美味 しい」と言って 付け足された)
▼猪鍋は1時間位炊き灰汁を取り、そして味噌は「一休味噌」
に限るとの事(大きな鍋の前で小生のみにレシピの説明あり)
▼猪鍋はご覧のとおりの出来上がり(18:10)。
焼酎にて酒盛りが2時間程続く
鍋の中は全て骨の部分が煮てあり、一番美味しいところで
猟師だけが食べる特権とのことであった。
淡白で 匂いもなく 歯ごたえも好く 味、最高・・・・・・
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▼この写真はテレビ番組「ダ-ツの旅」の収録記念写真
歌手、長山洋子と手を握っている人がリ-ダ-格のS猟師
その右側が猪鍋を食べた家の猟師
(写真には コロッケ・所ジョ-ジも写っている)
▼右の画像は 鉄砲の弾(左は単発、右は6連発)
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緊張の一日と未体験ゾ-ン達成で充実感120%なり。
小生が思っていた狩猟とは(猟師が猟犬を連れて野山を歩
き、出合った猪を鉄砲で狙い撃ちする) 大きな違があった。
犬と猟師と無線機の連携で猟師仲間の阿吽のコミュニケ-ション
がなければ出来ない世界であった。
そこには、都会では希薄になりがちの大人社会の
「仲間の絆」を、巻き狩りの協同作業を体験して強く感じた。
猟師9名と猟犬27匹、それに無線機と軽トラ・猟銃、加えて
「仲間のきずな」が演じた男の大ロマン
「祖母山域・里山の巻き狩り」は
これにて・・・・・ お仕舞い・・・・・・・・・・・・・・・・・
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