北向山(796.50m)
(南郷往還路跡縦走)
(行程) 俵山峠駐車場(発9:05)→北向山頂上(着9:40)→「北向谷原生林」の道標(着10:20)→
崩壊地の谷(着11:35)→林道出合(着12:15)→林道終点広場で昼食(着12:17~発12:45)
→(通常の)谷コ-スの取付きを探すが見当たらす(ロスタイム10分)
→(林道を下り)岩戸神社ル-トに立ち入るがル-ト不明で悪戦苦闘(ロスタイム50分)
→ 再度、林道に戻り(発13:45)、
行き先は定かでないが・・・・、ひたすら林道を歩き 境目集落に至る(着15:20)
→岩戸神社駐車場(着16:00) ~車で移動~ 俵山峠駐車場(着16:45)
〇前回(2011.4.25日)の北向山登山から数えて4年越しの念願であつた「南郷往還路跡」踏破を
山友の石ちゃんを誘い今回、実行することとした。
下山口となる岩戸神社駐車場に車を一台デポして俵山峠から登り、
北向山頂上を経て「南郷往還路跡」を辿り、「谷コ-ス」を歩いて岩戸神社駐車場に下山する
縦走計画を立てた。
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▼俵山峠から北向山への取付きは、俵山峠展望駐車場から西原村寄りに車道を50m位歩き、
右側の牧野道に入る。(登山口の案内板等は無いようであった)
道なりに進むと牧野ゲ-トが現れ、二股に分かれるがゲ-トには入らす左の作業道に進路を
取り、傾斜して行く上り坂を辿ると右手の丘陵に上がることとなった。
▼眺望は一気に開け北外輪山や南郷谷が見渡され、北向山頂上への道筋が原野の中に延
びていた。
原野の作業道を歩くこと約10分位で北向山頂上を踏み、さらに北東に下る尾根筋に入る。
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[俵山峠駐車場から見える北向山
への取付き(右の牧野に入る)] [丘陵の登路から望む北向山の頂上]
[南郷往還路の南郷谷への分岐
( 杉が植生している箇所)] [山頂直下の美しいスズタケのトンネル]
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[北向山山頂標識と正面が南郷往還路への取付き
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▼登路はすぐに尾根筋の左側に植生する自然林の中に付けられ、踏み分けされた登路には
目印の赤テ-プが適当に捲かれていて迷うことなく南郷谷分岐に至る。
(南郷谷分岐とは、今回私が呼称した仮称で北向山頂上か北東に下がる尾根と往還路
が交差する箇所で分岐点には「北向谷原生林」と標記された木板の道標が樹木に付け
られている。)
▼尾根道とはT字路となり右に下れば南阿蘇村前川集落に、左に進めば北向山の山腹を走る
いにしえの南郷往還路となる。
▼往還路の地形の繋がりを確認しようと分岐広場付近をうろついていると、
前川登山口から登ってこられた夫婦らしき二組の老齢の登山者と出会う・・・・。
南阿蘇の住人で前川登山口~北向山頂上~俵山峠~前川登山口のコ-スとのことであった。
老齢登山者達は私たちが下りてき来た尾根道を登り・・・・。
私たちは道標に従い、平らな地形を擁する分岐広場から先ほど歩いてき来た尾根道の下側
を引き戻すような格好で往還路の核心となる山腹に立ち入ることとなった。
[南郷谷分岐へ下る快適な尾根] [登路から覗える看板] [南郷谷への分岐点]
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[南郷谷分岐に在る「北向谷原生林」の道標: ここから古道・南郷往還路に入る]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼道迷いを心配していた登路であったが目印テ-プもあり且つ巨木の杉並木の根元が道筋と
なっているので犬走りを歩くがごときの安堵感を覚えた。
雑木林の樹林帯の中を歩くが、高木が故に開放感が広がる・・・・。
天を突くような荘厳な杉、重ねた年輪に往還路の情緒を偲びながらゆったりと歩く・・・・。
▼登路の右眼下には阿蘇大橋やかっての戸下温泉界隈、そして遠望には
立野・黒川第一発電所の水路越しに鞍岳も樹間から垣間見えた。
[犬走りを歩くような、快適な南郷往還路跡]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[石積の跡も残っている] [荘厳な杉が立ち並ぶ]
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[巨木の杉並木が続くの南郷往還路]
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[黒川第一発電所水路管の先に鞍岳が見える]
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[立野ダム工事で消滅した、かつての戸下温泉「碧水楼」が在ったと思われる付近・・・? ]
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[R57号線と「阿蘇大橋」、手前には「阿蘇長陽大橋」も見える]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[江戸期の人々も往来の際、触れたであろう・・・・・いにしえが偲ばれる古道沿いの杉・杉・杉]
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▼往還路を歩くことで注意したことは、杉並木より下側(北)には下らないように事を前提に
していたが谷の崩落地が一か所あり登路が消滅していたので下流側に迂回して徒渉した。
▼その後は従来の往還路である登路に戻り、杉並木が途切れる付近に来ると杉の植林地に
変わりスズタケが植生する帯域を経て無事に林道に出た。
[このル-トで一番の谷崩壊箇所、ロ-プは残っているが、登路は消滅している]
[下流側に4~50m位迂回し、確保ロ-プで谷斜面を7m降下して徒渉]
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[通常の登路となる林道に出る] [林道広場から往還路の登路を振り返る]
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▼林道広場で昼食後、林道終点から取付く通常の下山道となる「谷コ-ス」に向かったが、
林道が延長されていて、地形が様変わりして在るべき道標が見当たらない・・・・。
▼仕方なく「岩戸神社コ-ス」で下山することとしたが下山道で使うのは初めてで、確固たる
記憶が薄い・・・。
其れらしき踏み跡とテ-プは探し出したが、植林伐採用のテ-プが多数付けてあり不安感
が先立ち「岩戸神社コ-ス」も断念し、下って来た尾根を登り返したところ突然と林道に這い
上がこととなった。
▼結果として「谷コ-ス」も「岩戸神社コ-ス」も探せず、林道の行き先は定かでないが、
腹を決め、林道をひたすら歩くこととなった。
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[突然と林道に再び出合う] [現在地「飛沸の谷川]
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▼「飛佛の谷川」付近を過ぎると何時か見たような風景が広がり以前(2012.4.16日)、
車で探索した時の道に出合う・・・・・。
やつと此処でこの林道の辿る先が見え、安堵感が広がった次第であった。
結果的には林道広場から「谷コ-ス」「岩戸神社コ-ス」を見つけきらなかった事で
南郷谷分岐~外牧神社までの南郷往還路跡を踏破したこととなり結果オーライの満足感
の歩きであった。
*「飛佛(トンボトケ)」とは・・・大津町のHP・岩戸神社
[歩いている林道から風車が見える] [林道から境目集落に着地]
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[57号線立野から登路を振り返る]
(まとめとして、)
・ 俵山峠から北向山頂上までの歩きは、夏場はススキの藪で苦労を強いられる
事となると思われる。
・ 北向山頂上から北東に下がる南郷谷分岐までは、目印テ-プもあり踏み跡も
明確であった。
・ 北向山山腹を横断する南郷往還路跡の核心部は、谷崩壊が一か所あるので
確保用ロ-プ10M位は必要となる。
・ 北向山中腹を走る南郷往還路跡は、実に素晴らしい杉並木の登路であるの
で、皆にお奨めしたいコ-スと思った・・・・。
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南郷往還跡について以前(2012.4.16日)、車で探索した時の画像
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[外牧神社から入る] [車道進入口] [上り始めの林道]
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▼往還路跡の道筋は、まだまだ山道を東進して行くのであろうが・・・・。
車にキズが入るのを避けて、右に分岐する作業道に進み、丘陵の原野を経て
県道に出て帰宅した。
[造林記念碑] [原野から北向山を望む] [県道25号線・俵山トンネル付近に出る]
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(2015.6.14日 加筆)
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