矢護山 (940m)
曇り
*矢護山への地図 ←(Googleマップ)
(行程) 弥護山自然公園・陽の原キャンプ場駐車場(発9:15)→鞍岳・矢護山分岐(こころ構えの広場)→夫婦杉(着10:00)→砂防ダムを通過しカヤトの入口(着11:00)→稜線に上がる(着11:35)
矢護山頂上(着11:45~発12:30)→東屋展望所(着13:45)→駐車場(着14:30)
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〇徹爺さんが「これまで登らず、残しておられた山」の第二弾として、誘いの電話が昨日あり
「矢護山」行きとなった。
矢護山と聞き、即ひらめいたのが・・・・。
遡る事、20年位前かと思われるが女房の趣味で「円満寺窯」を訪れた時の感動であった。
大津の街から入り、道を尋ね訪ねして辿った山間の村、矢護川集落に降りて行く途中の
高台から見下ろした集落の佇まい・・・・。
山桜と菜の花が咲き揃い、辿り着いたこの地に桃源郷の思いを重ねた次第であった。
もちろんその時も、矢護山の存在は知っていたので「いずれ登る山」として
登山口の確認は 見届けておいた。
〇今回は、阿蘇からの出発であるので赤水から県道23号線を走り、二重の峠を経て
自宅から
約30分で矢護山自然公園・陽の原キャンプ駐車場に着いた。
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▼駐車場の案内板に従い、前方に見える橋(出発の橋)を渡り、林道を15分位歩くと石板に刻
まれた立派な道標が建っていて鞍岳と矢護山ル-トの分岐点(心構えの広場)となっていた。
今日の登山計画は、この二股を右に分かれ、夫婦杉を経て矢護山頂上を踏み、
復路は鞍岳ル-トに下り、「無動寺跡」を経てこの分岐点に周回するコ-スとした。
[陽の原キャンプ場ゲ-ト前の案内板] [駐車場から見える「出発の橋」を渡る]
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[通称「こころ構えの広場」で登山届けに記帳:
鞍岳と矢護山ル-トの分岐点、矢護山は石柱の右ル-トに進む ]
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▼矢護川本流←(川の名前を調べる地図サイト)に繋がる涸れ谷を緩やかに遡上して行くが
左岸、右岸に付けられた山道は数か所で消滅し、
九州北部災害後に付けられたと思われる
迂回路や 土石流で埋まる河道を、目印の赤テ-プを頼りにして歩く。
[平成24年7月九州北部豪雨災害で発生した土石流と復興した砂防ダム]
[崩壊地が続く、悪戦苦闘の連続]
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[前日の雨で、踏み渡る石は滑る・・・・・慎重な足運びとなる]
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▼夫婦杉を過ぎると、右岸側の登路は崩壊から免れた自然林の山道となり、苔むした岩塊
やキツネノカミソリの群落地の中を歩き、雰囲気のある癒しの歩きを味合うことが出来た。
[夫婦杉 ]
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[夫婦杉、目線を変えて撮影] [群生地が続くキツネノカミソリ]
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▼再度、涸れ沢の左岸に渉り、道標に従い谷沿いの小尾根斜面に取り付くとやがて左前方に
砂防堰堤が現れる。
堰堤天端袖部脇を通り、ガレ場の杉林を抜けるとカヤトの傾斜地が広がり、前方正面には
矢護山と思しき植林が混成する山稜が横たわっていた。
▼カヤトの踏み跡は明確で、作業道を横断して更に傾斜地を進み、左にカ-ブすると登山口で
見た同じ石板の道標が在り、登路は植林帯に入る。
「矢護山0.5km」のペナントを見て、樹木に張られたロ-プに沿うて尾根斜面を登り詰めると
稜線出合いとなり、稜線の落ち葉を踏み頂上に至った。
[カヤトの中を歩く、正面の方角が矢護山] [登路を振り返る、中央の谷間を歩いて来た]
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[カヤトから稜線に上がる直下]
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[ 快適な稜線、落ち葉の道でリズミカルな歩き]
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▼頂上は平坦な小広場となり、周囲は雑木に囲まれ展望は余り良く無い。
落葉した木々の隙間から眺望が出来そうでもあるが、あいにくの曇りで視界はゼロ・・・・。
頂上でのランチタイムは寒くて、寒くて身震いするひと時であった。
[矢護山頂上]
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[矢護山頂上にて、寒くて手がかじかむ]
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▼頂上広場には、登って来た方向の対面側(東南 ?)に下る道が存在し、
道標には「鞍岳」と示されていたが、この道標は鞍岳への直登ル-トと
判断して行くのを止めて、
往路で確認しておいた稜線から西方向に延びる踏み跡を辿ることとした。
▼往路で登って来た「稜線出合」付近まで戻り、
右(西北)に踏み入るハッキリした踏み跡を
追いながら稜線を快適に歩く。
[下山路で辿った「稜線出合」から「東屋の展望所」までの概略図(赤線)]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[復路にて稜線の登路から鞍岳を望む、女岳の電波塔反射板が微かに見えてる]
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▼頂上から稜線を30分位歩くと主尾根から左向き(南)に下る樹林帯の山斜面を
赤テ-プを追い、道なき道を木立にぶら下がりながら降りて行く。
目指す着地点は鞍岳ル-トに下る事であるが・・・・。
踏み跡は落ち葉で消され、赤テ-プのみが頼りとなる。
地籍調査の赤テ-プかも・・・? そんな不安も頭をよぎる。
▼傾斜地から緩やかなやせ尾根筋に歩きが変わると、尾根の末端に位置するのであろうか、
前方の行く手は岩瘤に遮られる。
赤テ-プは瘤の手前から右下の谷筋に付けられているのを確認して、
尾根から谷斜面に急降下することとなつた。
急斜面の谷間の土壌は崩れやすくゴロ石も散在し足場が悪い、
巨岩が座る岩崖の基部を通り、
赤テ-プを見逃さないようにして歩きを進めると森からの出口は
何と東屋の裏口に辿り着いた。
藪気味の森から突然と頑丈な造りの東屋(遊歩道の展望所)が現れたのには
ビックリした次第であった。
東屋の階段を降りると私たちが目指した鞍岳ル-トの遊歩道が延びていて
無事着地した事で安堵した。
▼当初の思惑では、「無動寺跡」←(大津町のHP)付近に着地すればと
思っていたのであるが・・・・。
無動寺跡までの距離は1.3km鞍岳ル-トを北上することとなるので、
次回の楽しみとして残し下山することとした。
[行政区は大津町なのに何故か熊本市標柱がある・・] [道なき道を急降下とて行く]
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[着地先不明の歩きで、辿りついた東屋の展望所] [東屋の下には登路が延びていた]
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▼登路沿い右下側は深い谷を刻み矢護川本流が流れ、谷底の清流も望まれた。
山付き側から派生する幾つかの涸れ谷を徒渉しながら渓谷の散策路を下流に沿って
駐車場に周回した。
[往路で歩いた対岸の道を確認] [登山口付近の登路から下山路を振り返る:中央奥の山稜]
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[崩壊しているとは思っていたがここまで酷いとは思わなかった] [矢護山と弥護山・・疑問]
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※ 帰宅後、矢護山について学習したもの
① [角川日本地名大辞典より転写] ② [平凡社・日本歴史地名大系より転写]
③「円満寺」←(大津町のHPより)
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(2015.03.19日 追記)
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