
白髭爺二人組:前夜から出発しました。
早朝に家を出て、現地に3時間近く掛けて行くのは辛いという意見だ。
朝7時から釣り始めるには4時に家を出る。
で、3時には起きなければ。
で、9時に寝ても6時間睡眠。熟睡は出来ない。
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林道から100m下る。
良く整備された杉林である。
なんせ、一人のお爺は超健脚だ。もう一人は非健脚で
コンビのバランスは悪い。
かつての生活の営みが見て取れるが・・・
いつ見ても侘しいなぁ。
釣り始めたのは午前6時26分。
こんな景色を見れば、はやる心を抑えるのが難しい。
毛鉤を投げれば、あっち、こっちで魚が反応するが、針には掛からない。
やっぱりオイラは下手糞だわい。
要するに魚の普段の行動範囲を逸脱した領域を毛鉤が流下しているのだろう。
腹をすかした魚は飛びついてくるのだが、餌としての針を咥えられないのだ。
釣の難しいところなのである。
距離にして300m先に巨大な堰堤が霞んでる。
山のように沢山のポイントがあるのだがねぇ~。
釣れないんだよなぁ。
巨大堰堤の下流20mの流れで1尾掛かった!!
美しいアマゴの上あごにガッチリ毛鉤が掛かってる。
う~む。
餌釣りの5倍くらい嬉しさがあるな。
堰堤によじ登って朝飯を食べた。
目を凝らしていると・・・
倒木とすぐ上に沈んでいる(ボンヤリと丸く見えるかな?)岩との間に
尺は越える魚体が2つ浮いて見えた瞬間があった。
元気な相棒爺さん、釣ってくると吠えて、今上がって来たばかりの堰堤を下った。
何十投も試みるが、音沙汰が無く、すごすごと爺さん上がって来たぞ。
さぁ~ここからだ。
堰堤を越えたら当然、平瀬になるが、すぐさま遠くに堰堤が見える。
釣りになる区間が短く、兎に角、堰堤が巨大なのである。
これを巻いて上流へ行かないことにはダメなんだ。
堰堤に突き当たるとどうやって、これをクリアするために巻くかを考える。
左から?右から?
オイラ、左を見てくるわ、ああ、ほいだらアンタは右を見て来てや。
2つ目の堰堤だったか・・・
左の端の岩を乗り越えて、さて探索してみるかと
足を下ろした、すぐその先にマムシがとぐろを巻いていた。
ヒヤリとして少し後ずさりしたらマムシ君も草むらへ這いこんで
お互い無事に分かれることが出来たが、左から巻くことは諦めた。
それぢゃぁ~右から巻こう。
長い堰堤を端から端まで小岩、大岩乗り越えて右端までたどり着く。
そこから50mほど下流へ戻って藪が切れたところから登り始める。
3つ目の堰堤を越えたら巨岩地帯に突入した。
家一軒ほどの岩がゴロゴロ転がって
激流が真っ白な泡を吐きながら流れていた。
居れば尺上の大アマゴだぁ~!
とか釣れもしないのにはしゃぐお爺が恥ずかしい。
流石の相棒、白髭お爺も「ここまでにしよう」と撤退に同意。
無論、ここでも釣れなかったのである。
だいぶ上流へ来たのか山道を探して林道へ出るのに50mくらいの登りだった。
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昼飯は恒例化してきた、牛肉・キムチ・ごぼう・ネギの打ち込み饂飩だ。
上原饂飩店謹製の世界一饂飩だ!
これを13分ほど茹でて
冷水で〆るのがオイラの仕事である。
味噌味で饂飩を炊き込んだ。
食べると汗が出て疲労感が吹き飛ぶ旨さである!
饂飩の出汁も少し隠し味で追加したのが良かった。
大きな鍋に入った打ち込み饂飩があっという間に無くなった。
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そうなれば、次回のための下調べに行こうぜ!ってことに。
車で林道を詰めていく。
途中、なんとも美しい色をした水の流れてる場所で車を停めた。
アンタは林道を詰めて、来週の下調べをしてよ。
オイラ、この下で釣ってみるわ。
いそいそと木立を下って手前の流れを探った。
おそらく、ミス・キャストに魚が気づいたのだろう。
林の枝に毛鉤を取られて、わちゃわちゃする気配を感じ取られたようだ。
仕方ないので、写真上の薄暗い溜まりに左の岩に体を隠して
左から毛鉤を打ち込んで、竿を立てていった・・・
瞬間、ピンと糸が張った!アワセる。
おお!これまた美しいアマゴだ。
慌てて写真を撮るのを忘れてしまった。
一体、午前中のジゴクのような堰堤群に挟まれた釣はなんだったのか?
要するに頑固爺の頑固に自然が鉄槌を下したものに違いない。
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人間、頑固はいかんねぇ。
人の意見をよく聞いて
たまにはそれに従う。
他人の意見を受け入れる寛容さが実に
大切なのだと今回は教えられました。
また、来週、毛鉤修業が続きます。
久々に上流部をやってみたくなりました。
山本素石氏が好きで、書籍を多く所蔵していますが
それに触発され、10年ほど前にテンカラ竿(αビッグ製)を買ったのですが
ただの一投もしたことがありません。。。
本流はルアーですか?
テンカラは才能がある人は案外早く上達するようですね。
オイラは、無才なため、いつまでたっても上手くなりません。
この日も6時間毛鉤を飛ばして1尾だけ。最後に美しいところで、1尾。計2尾のみでした(笑)。
渓流も本流もルアーメインです。
渓流部では餌もやらないことはないんですが
あまりの下手さに嫌気がさしてます。
一応ラインも毛鉤も一式揃っているので
早めにデビューしたいものです。
友人のルアーと行って、惨敗しました。
テンカラは渋いですぅ~。
今度僕も連れてってくださいよ!
その小屋とやらに興味深々です。笑
一日やって2尾のみ!最近貧果に慣れてしまったのが恐ろしい。
こういうことを繰り返すようになってリタイアするんやなぁ。
小屋は最高!なんだか怖いくらいです。
ところで、最近周辺の人たちがルアーで結果を出しているのを見ると、やはりスレた魚相手には距離が最重要だと認識させられます。
私が源流でやるような見釣りはもってのほか(笑)、テンカラの距離も微妙ですね。
オイラは堰堤群なんか厭だと言ったんですが、聞いてもらえなかった(グスン)。
頑固爺のテンカラは見釣りなんですよ。それをやれ!とオイラを教育しようとする。
自分には見釣りなんか出来ないと言うのにね。
だから、毛鉤はドライ・フライに限定し、リーダーに目印を付けてたら、むしり取られてしまいました!
で、かくのごとき貧果なんですけどねぇ。
ルアーの釣りは他の釣りとは違って、魚の攻撃性をくすぐる釣りですから距離の問題ではないと思いますけど、どうなんでしょ?
近々、一献傾けますか?