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奥大井湖上駅へ行く

 私は子供の頃は「撮り鉄」であり「乗り鉄」でした。
 小学生の頃、大井川鉄道にはC11という蒸気機関車があると聞いて、当時は兄と二人で東海道線を乗り継いで大井川駅まで見に行きました。

 先日、ネットを見ていたら、この大井川鉄道には湖上にある駅があるのですが、そこに日帰りでツーリングしてきたという記事がありました。場所は静岡県の南アルプス南端部であり、Google Mapで見てみると、けして行けない場所では無いと思いましたので、週末に日帰りツーリングをしてみようと思いました。

 以前は休日になると自宅周辺を散歩するか、ネットで動画を見るしか趣味が無かったのですが、バイクを購入してから、週末になると自分の中で、遠出をしたくてウズウズするものが住み着いてしまったみたいです。

 日本は島国と言っても広いですからね。まだこの眼で見ていない風景というのは、全国随所にあるので、時間があれば見ていきたいものです。

◆早朝6時に出発
 もう梅雨も間近に迫ってきている事もあるのでしょうか。前日の土曜日まで天候が悪かったのですが、日曜日は何とか天気も回復しそうな予報でしたので、日曜日の早朝に出発する事を決めました。

 日曜日の早朝に目が覚め、外をみると天候は曇り。でも遠く丹沢を見ると大山の頂上が見えて、雲もかなり高く、この状況だと昼前には晴れそうな感じもしましたので、6時に自宅を出発しました。

 朝食は近所の「吉野家」で牛丼を食べて6:30に店を出ました。

 今日のルートですが、まず厚木を抜けて、そこから小田原厚木道路を利用して小田原へ抜けます。
 小田原からは箱根新道、国道1号を使って三島から沼津、富士を抜けて静岡まで、まずは向かう事にしました。

 想定では10:30には静岡に到着するだろうと考えていました。

◆小田原到着
 自宅近くの吉野家から、厚木を経由して小田原まで、約1時間15分ほどで到着しました。やはり自動車専用道路を利用すると、時間はかなり短縮する事が出来ますね。
 そもそも今回、このバイクを購入する際、125ccにするか150ccにするかは悩んだ事もあるのですが、こういうルートを取る事が出来るので、やはり150ccはマッチしていました。

 小田原料金所の先のパーキングエリアで小休止しましたが、この段階で空の雲はかなり高くなっていて、所々青空が見え始めていました。

 この時間で既に幾つかのバイク集団がパーキングエリアに到着していて、みなそれぞれ思い思いの場所へ向かって行きました。
 私の場合、ここからまずは箱根越えをして、静岡県の三島を目指します。

 箱根新道に入ってから、ひたすら上り坂になります。この日は休日という事もあって、車もそれなりに出始めていました。私はなるべく前の車との車間をあけて、煽っているという誤解を生まない様に走りましたが。このGIXXERはやはり単気筒ですが、トルクフルなエンジンを持っていて、どんどん坂道を登っていきます。
 途中の七曲りあたりでは、少し雨がぱらつきましたが、箱根峠に到着すると青空となり、太陽も姿を見せていました。

 この段階で時間は8時を過ぎていました。自宅からは約1時間半ほどの時間が経過しています。今日の行程は結構長いので、あまりここで時間を潰す訳にはいきませんので、小休止してから直ぐに出ました。

 そう言えばこの先、三島近辺には源頼朝と源義経が、初めて対面した場所があるという事を思い出したので、ちょっとそこへ立ち寄ってみる事にしました。
 こういった思い付きの寄り道も、ツーリングの楽しみの一つではないでしょうか。

◆八幡神社の対面石

 今年(2022年)のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」ですが、そこでは黄瀬川の近くで源頼朝(大泉洋)と源義経(菅田将暉)が再開するシーンがありましたが、その舞台がこの場所だと言われています。

 今では国道1号線の黄瀬川陸橋の手前を左に入って場所に位置しますが、表通りから入った少し静かな場所にある八幡神社の境内に、この対面石はありました。既に800年以上前の話なので、歴史的な事実はどうなのか、そこは分かりませんが、こういった史跡に立ち寄って往時を想像してみるのも、偶には良い事だと思います。

◆道の駅富士
 対面石を見てから、国道1号線を約40分ほど走ると、富士川の手前まで来ます。ここには道の駅があるのですが、そこでまた小休止をする事にしました。ここから先の道は、正直いままで来た事がないので、Google Mapで確認できるように、スマホを取り出しスマホホルダに装着しました。

 この場所は青空になっていましたが、これから向う静岡方面には、雲が多くでていたので、今日いく井川ダム方面では雨が降ったりしていないのか、少し気になりましたが、スマホの雨雲レーダーで確認すると雨は降っていない様でした。

 この段階で9:40になってましたので、とにかく静岡に向う事にしました。

◆井川ダムへのルート
 国道1号を走り続け、清水から青清バイパスに乗り、静岡近辺には10:30頃に到着しました。ここから井川ダムへは山の中へ向かうのですが、そのルートは以下のものを想定しました。

 安部川の手前で静清バイパスを下りて、川沿いを山方面に向かうのですが、この時にリアキャリアのボックスから「キコキコ」と異音がしてきました。そこでコンビニに立ち寄り確認すると、リアキャリアの一部が壊れていて、キャリアボックスが上下に揺れ始めている事に気付きました。

 リアキャリアにボックスを固定する際、細い横棒に固定していたのですが、ここまで走る中で上下にかなり揺れた事により、横棒の1つが折れていました。
 そこで急遽、コンビニでビニール紐を購入し、キャリアボックスの土台をリアキャリアの太い部分に縛り付けました。
 これでキャリアボックスの揺れは抑えられたので、この場は何とか行けるだろうと思いましたので、いよいよ安部川沿いの県道を山中に向い走らせました。

 安倍川沿いの県道27号を北上し、玉機橋で安部川を渡ります。その後、県道169号線に入りますが、このあたりから山道になってきて、道幅も細くなってきます。

 少し走ると「道の駅 横沢観光トイレ」という場所があったので、ここでトイレ休憩を取りました。空模様はこの辺りになると雲が低くなり始めていましたが、対向車でワイパーを使っている車や、濡れた車が来なかったので、恐らくこの先も雨は降っていないだろうと思いました。
 小休止をとって出発しましたが、この県道169号線は徐々に悪路となっていきました。悪路と言ってもぬかるんでいるという事ではなく、アスファルトの所々には穴が開いていたり、また小さな落石もちらほら出てくるという感じです。
 途中「権現滝」という立派な滝があったのですが、とにかく上に上がろうと思っていたので写真は撮らずじまいでした。(失敗しましたwww)また途中では猿が道の真ん中にいたりもして、かなりアドベンチャーなルートだと感じました。

◆富士見峠から井川ダムへ
 横沢の駐車場から悪路を40分ほど走ると、富士見峠駐車場に到着しました。途中、何台かのバイクとすれ違いましたが、全てオフロードバイクでした。やはりこういう道を走るのはオフロードタイプの方が合っているのかもしれません。

 悪路を登ると、富士見峠の看板が出てきます。これには「秘境南アルプス表玄関口」と書いてありましたが、確かにここまでくると、かなり雲が近くに感じますし、静かな山奥という感じで、秘境という言葉も強ち間違いではないでしょう。この日の気温はそれほど低くありませんでしたが、それでも下からするとヒンヤリとした空気を感じました。

 この日、この駐車場には私とカップルの軽自動車しかおらず、鳥の鳴き声と風の音しかしない、しずかな感じ。
 思えばこういう静寂を味わうという事も、ツーリングの楽しみの一つなのかもしれませんね。

 ここには小さな展望台があり、天気が良ければ周囲にある南アルプスの山々も見えるらしいのですが、この日は雲が多く、山はあまり良くみえませんでした。

 富士見峠から約30分ほど下ると、井川ダムに到着します。下りの道ですが、狭くデコボコしている事もあるのですが、ぬれ落ち葉も随所にあります。これは雨降った後で致し方ないのですが、転んでは面白くありません。慎重に下って来たので、少し時間がかかってしまいました。
 車であれば車輪が4本あるので、それほど神経質にならずに良いのでしょうか、バイクは車輪が2つしかありません。無事故こそがツーリングの目的の一つでもあるのです。

 ここで丁度、昼過ぎになったので、Google Mapで周囲の飲食店を検索したところ、「アルプスの里」という店があり、そこではカツカレーが美味しいというレビューを見つけました。またそこへ向かう途中、大井川鉄道の終点「井川駅」もあるので、その駅も少し見てから食事にしようと、ダムの駐車場を出ました。

◆井川駅

 大井川鉄道は、千頭までは狭軌レール(国内の一般的なレール幅)なのですが、千頭から先になると、ここにもある様にレール幅が狭くなり、ミニ列車というものになります。
 見てもらうと判ると思いますが、終点はまさに秘境の駅という感じでした。
 ミニ列車が何時来るのか解らなかったのですが、次の機会では時刻表を確認して、是非とも駅にミニ列車が止まっている処を見てみたいと思いました。

 井川駅から数分走ると「アルプスの里」がありました。店を見ると、地元のおばちゃん達がやっている店なのでしょうか。鄙びた感じがなんとなくよかったです。食券はカウンターで購入という事でしたので、そこでカツカレーを注文しました。

 食券を購入してから、出てくるまで15分ほどかかりましたが、そこは御愛嬌。 
 この日は車で来ている熟年カップルと、大型バイクに乗っている同世代の叔父さん3人組がいました。
 このカツカレーですが、サラダと山菜、そしてお新香ついていましたが、確か千円前後の値段だったと思います。カレーの味は小学校の給食を思い出しましたが美味しかったです。またカツも肉厚でボリューム感があり、満足のいくものでした。

◆奥大井湖上駅
 食事を終えて時間も無いので出発です。井川ダムから来た持ちを少し戻ると、右側に入る細い道へ入ります。これは「市道 閑蔵線」という道ですが、正直、この道は裏ヤビツの道路と同等か、そこよりも走りづらい道でした。道幅が狭いのもそうですが、右へ左へワインディングが続くうえ、アスファルトの所々に穴があったり、細かい落石があったりします。これを見た時、やはり井川という場所は秘境なんだと改めて実感しました。
 この道を30分ほど走ると、道路左側に「奥大井湖上駅駐車場」という看板が見えてきましたので、駐車場へと降りて行きました。以前にあるテレビ番組でこの場所を取り上げていましたが、駐車場から見てみると、土塁で続く急な上り道があって、そこを超えなくては駅には行けないのです。正直、ここまでバイクで走ってくると、若干、足腰に来てはいたのですが、今日の主目的はこの場所ですから、行くしかありません。

登った上から見た鉄橋です。この鉄橋の先に湖上駅があります。

湖上駅にある椅子。この駅の上にはカフェがあるそうですが、行きませんでした。

駅方面から見た鉄橋です。大体、数分程度歩く感じです。

駅からの帰り道。この階段を登るんですが、結構大変でした。

 結局、この奥大井湖上駅に行って戻るために30分ほど掛かりました。列車が見れればよかったのですが、時刻表を見ていなかったので、次回は列車の時間を調べてきたいと思いました。

 道路も閑蔵駅を過ぎたあたりから広くなってきていますので、この奥大井湖上駅から千頭までは、周囲の景色を楽しみながらの約30分ほどの道のりとなりました。この間、先のアルプスの里にいた、大型バイク3人組と思しき大型バイクには、爆音を轟かされながらブチ抜かれましたが、そもそも私のバイクは150ccなので、何も競う事すら出来ませんし、もうそんな事はあまり気にしません。兎に角、無事に帰宅する事が大事なんです。

◆静岡ICから東名高速へ
 千頭で休憩したのち、国道362号線で静岡へと向かいました。

 写真は「きよさわ里の駅」で撮りましたが、この国道362号線、電子基準点の「静岡峰山」あたりからの勾配が激しく、急な下り坂でワインディングの連続となります。この時、実は前をミニパトカーがまるで先導するかの様に走っていましたが、正直、腰と手首に負担が来ました。
 GIXXERは、若干前傾姿勢のライディングポジションなので、ニーグリップをしながら、腕に負担を掛けない様にするのですが、旧坂での加速や減速でどうしても腕や手首に負担をかけてしまいました。
 結果、この道の駅で休憩し、復旧するのを待っての出発となりました。

 この後は静岡市内に入り、東名高速の静岡ICから乗って、神奈川方面に向かったのですが、運悪く、松田近辺で事故が発生していて、断続渋滞で10キロ。またその後、伊勢原近辺でも事故の為に10キロ超える渋滞が発生していましたので、自宅には20時過ぎに到着。疲労困憊なツーリングとなりましたが、様々な景色を観れた事は満足でした。

 走行距離は約420キロ程度でした。


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