公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

四年生の男の子

2013-04-11 | 現在の教室運営
今日は4時半過ぎに他の習い事に行くので、学習はそれまでに、と本人から申請があったのは3時。十分間に合うはずだったのですが・・・・・・

6桁割る3桁の割り算の筆算で、商を立てるのが面倒になり、採点スタッフのところへ教わりに行くのを見かけて、「だめ。自分で考えなさい」と叱りました。
しぶしぶ席へ戻ったものの、その後は一向にはかどらず、応用問題プリントに至っては全滅状態で提出しました。そのうちに4時半になり、お母様がお迎えにいらっしゃいました。
教室の外で「こういう事情なのですが」とお話して、
「時間になれば終わりにしていい、というのは避けたい」ということをお伝えしました。
『わかりました。他のほうが終わったらまたここへ戻って続きをさせます』
ということで7時半頃から続きを再開。
割り算の訂正学習を全部済ませ、応用プリントも6題中4題は自力で解きました。

「先生たちはね、答えを教えるために教室にいるんじゃないのよ。
タッちゃんのアタマを良くするためにいるの。
応用問題だって、一生懸命考えたら解けたでしょう?
考えることでアタマは働くのだから、教わって済ませればいい、じゃだめなのよ」
解けなかった問題のやり方を説明してからそういう話をすると
ポタポタ涙をこぼしながら頷きました。

学習が済むまで教室で待っていたお母さんが
『ありがとうございました』と深々と頭を下げて。

考える子と考えない子とは、四年生ぐらいが境目だと思っています。
三年生ぐらいまでは≪速く≫でいいけれど
ズルをする、楽をするということがわかり始めるころに、
「とにかく課題が終わればいい」ということではない、ということをきちんとわからせておかないと
≪やれてもできない≫という妙な学習習慣がついてしまうことがあります。
中学生ぐらいで、学校のワークなど解答書を丸写しで提出するような子がいますが
そういう状態になってしまってからでは改善は大変です。

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