何度も同じことを聞きに来る子っていませんか。
四年生になったAさんは、4回目のプリントでも質問に来ます。
現在やっているのは 55÷7レベルの九九の逆というあたりです。
「7の段で、答えが55に一番近いのは?」と私が言えば
その場で7の段途中から唱えて
「7×8だと56になっちゃうから7×7=49あまり6だ」と自分で即、
答えを思いつき、解答欄に記入します。
なのに、次の学習日に同じプリントでまた聞きに来るのです。
まあ確かに、注意力散漫タイプではあり、記憶力がいいとは言えない子です。
しかし、それにしてもと思い正面から、どうして聞きに来るのと尋ねてみました。
「私は答えは教えないし、いつも自分で答えを見つけているでしょ?
行ったり来たり質問に来るだけでも時間がかかるし、他の子への説明が終わるまで
待ってなきゃならないし、面倒じゃない?
なのになんで、自分でやれる事を聞きに来るの?」
その場では返事がなかったので
「どうしてだか考えて、この次の日記に書いておいてね」と言い渡しました。
お迎えにいらしたお母様にその件をお話しし、
「考えてくるように宿題にしてありますから」とお伝えしていると
ちよっと離れたところから本人が「自信がないから」。
お母様と思わず顔を見合わせてしまいました。
『まあ、この子がこんなことが言えるようになったなんて』
一年生の時、舌足らずの口調などもあり、特殊クラスへの移籍を勧められていた子です。
(ハイハイ、自信が持てるまで繰り返し練習をすればいいわけね)
とはいえ、こういうことがあると
うちの教室でやっていることは無駄じゃなかったんだと思えます。