公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

退会する子

2020-09-29 | 現在の教室運営

先日、生徒の母親から「退会したい」という申し出がありました。

ほぼ3年ほどのお付き合いの子なのですが、医療関係の診断はとっていないものの、

ADHDの傾向が強い子で、周りからは「わがまま」とみなされるタイプです。

三年かけて、学力の方は何とか学年相当の近くまでもってきました。

しかし、コロナの影響で学校が休校になったあたりから家庭学習が進まなくなり

うちの教室の宿題も母親がやいのやいの言わなくてはやらなくなり

とうとう父親がキレたそうで、「やめさせる」ということになったそうです。

最近は何かにつけて反抗的で(教室でも、学校でも、家庭でも)

母親の方も疲れちゃったのだろうと同情はできるのですけれども。

同じクラスの生徒からは「今日も〇〇ちゃん、学校で何度も泣いてたよ」などという

話も聞こえているので、何とかして

「わがままな行動をセーブすること」を教えたいと思ってきたのですが

力及ばず・・・・・・

このままでは、反社会的な方向に直進しかねないのが見えているので

なんとかしてあげたいのですが、学費タダでも続けさせてということは

他の発達遅滞の子達の手前もできかねますし、ほぼボランティアとはいうものの

持ち出しになってまで他人の子を育てるところまでは踏み切れません。

しょうがないか、とため息をつく一方で

非常に手がかかり、他の子の学習の妨げになるこの子が退会すれば

教室はずっとスムースに回るようになる、とホッとする自分もいます。

学校でも特殊クラスへの移籍を何度か勧められているそうですが

これまでは学力の点でカバーできてきたものの今後はそうはいかなくなるでしょう。

母親と当人は特殊クラスへの転籍は嫌がりますが

父親は、ふつうにできないんだからしょうがないという見解だそうで。

ADHDの子に多い「これが嫌ならこうすれば良い」という、良い方の行動ができない子。

またひとり、私にとっての「残念な子」になりそうです。

 

 

 

 

 

 

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