<nobr style="white-space: normal; -webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);">バスケの名門「能代工」が消える? 県内外ファンから惜しむ声続々</nobr>少子化による公立高校の統合再編で、スポーツ伝統校の名前が消える事例が相次いでいる。高校バスケットボールで全国制覇58回を誇る秋田県立能代工業もその一つで、来春、新たな名前の統合校がスタートする予定だ。日本一の座から10年以上遠ざかってはいるが、バスケ界でのブランド力は絶大。県内外のファンから惜しむ声が出ている。 (石井 二〇二一年四月から、能代工は農業科が主の「能代西」と統合することが決まっている。今月始まった県議会で校名変更の条例案が審議され、可決されれば「能代科学技術」という名前に変わる。
島本氏は新校名案が発表された三月からインターネットで署名活動を展開。五月末までに国内外のバスケファンから計約三千七百筆を集め県議会へ提出した。「『能代工農』など、工夫して『能代工』の三文字を残す名前にしてほしい」
実業団のトップチームでプレーした経験があるバスケ解説者の中原雄氏(53)は「高校三年間、監督から散々『打倒能代工』と言われ、悩まされ続けた名前。バスケ人なら、自分と能代工をつなぐ何かしらの思い出を持っている。喪失感を抱く人はかなり多い」と話す。
ただ、ここ数年は能代工に限らず、スポーツ有名校が統合で校名変更する事例が相次いでいる。サッカーで全国優勝十三回の清水商は一三年度から清水桜が丘に、多くのラグビー日本代表選手を輩出した伏見工(全日制)は一六年度から京都工学院に変わった。
そもそも子どもの数が減っており、統合再編による公立高校の減少は全国的な流れ。文部科学省学校基本統計によると、ピークの一九九〇年度に約四千百八十校あったのが、二〇一八年度には約三千五百六十校に減った。大学への進学志向が高まっていることも影響し、普通科より工業や商業など専門科の減少幅が大きい。
実業団のトップチームでプレーした経験があるバスケ解説者の中原雄氏(53)は「高校三年間、監督から散々『打倒能代工』と言われ、悩まされ続けた名前。バスケ人なら、自分と能代工をつなぐ何かしらの思い出を持っている。喪失感を抱く人はかなり多い」と話す。
ただ、ここ数年は能代工に限らず、スポーツ有名校が統合で校名変更する事例が相次いでいる。サッカーで全国優勝十三回の清水商は一三年度から清水桜が丘に、多くのラグビー日本代表選手を輩出した伏見工(全日制)は一六年度から京都工学院に変わった。
そもそも子どもの数が減っており、統合再編による公立高校の減少は全国的な流れ。文部科学省学校基本統計によると、ピークの一九九〇年度に約四千百八十校あったのが、二〇一八年度には約三千五百六十校に減った。大学への進学志向が高まっていることも影響し、普通科より工業や商業など専門科の減少幅が大きい。