ごんべんいとへんの身の丈でハッピーブログ

美味しいゴハンと大好きなオトとモノがあふれる場所づくりのための日々を綴っていきます

カーマインストリートギター

2020-03-02 16:49:00 | 日記
2020年の年明けからイベント出店用のメニューを考えたりで、慌しく日々を過ごしていたためか、昨年の今頃よりも食材とにらめっこしたり、新しいごはんについて考えたり作ったりしていないことに、自分でも薄々感づいている。

創業セミナーに参加し、ステキなお店や人にたくさん出会い、アルバイトで食べ物に向き合う日々、飲食店というカテゴリーが自分の中で飽和状態になりつつあって、それをやりたい自分…だったっけ?
という思いが少し頭をもたげてる時に、2年ぶりに会う友人と食事をした。

彼女とは「音楽が好き」という共通項で、たまにお互いの好きなアーティストのライブに一緒に行っている。
久しぶりの再会では、音楽はもちろん、お互いの仕事や今後の事についてなど沢山の話をして、とても刺激を受けたし楽しかった。

そんな彼女から、一本の映画を勧められた。
ニューヨークにあるギター工房のドキュメンタリー映画だというそれは、私がやりたい事に少し繋がっているのじゃないかな?と言われた。

「カーマインストリートギター」というその映画のソフトを取り寄せて、早速観た。

ニューヨークのカーマインストリートのギター工房が舞台で、ニューヨークの廃ビルから使わなくなった廃材を引き取り、それを材料にギターを作る職人とその母親、彼の弟子、ギター工房を訪れる人たちの
日々を綴っており、職人のギター作りへの思い入れ、彼の作るギターを愛する人たちなど、ギター愛のぎっしり詰まった作品だった。

映画の中でギター工房を訪ねた人が、職人に言ったことにハッとさせられた。

リリースされる楽曲は光の部分にすぎない

その裏で

たとえば君をはじめすべてのギターを作ってくれた人たち

演奏が聴けるたまり場を用意してくれた人たち

そういった

すべての努力が結集している」


そうだった、

音を鳴らせる場所を

私なりのやり方で造りたかったんだ。


イベント出店で、

食べていただける喜びはあったものの、

そこが着地点か?という思いがあったのは、

ここにあったんだ。


一歩前に進めたと思っていたけれど、

二歩下がってまた前に進む準備をしようと

今は思っている。






気がつけば3月

2020-03-02 14:52:00 | 日記
初イベント出店を終えてから、
後回しにしていた確定申告やら、
家の雑事、なかなか会えなかった
友人に会ったりしているうちに
2月が終わっていた。

そして
自分のお店を開業したいがために
会社を辞めてから早2年が経っていた。

勉強のつもりで、気になるお店を捜したり、
見つけたお店でスタッフ募集があれば応募して、採用されたり見送られたりと、今まで生きた中で1番履歴書を書き、面接をした2年間でもあった。

多少の蓄えを頼りに、収入面よりも
仕事の内容や興味を優先にバイトを決めているためか、かつてないほどに面白い人たちとの出会いがあり、
仕事のあり方も様々な形があっていいのかもしれないと柔軟に考えられるようになってきたことで、
おぼろげだった自分のやりたいことのイメージを膨らませたり削いだりと、少しずつ形や言葉にできるようになってきて、
の一歩目として2月のイベント初出店に繋がった。

2月いっぱいで1つバイトを辞めて
3月から新しいバイトをまた始める。
ご時世もご時世だし、
新しいことを1からはじめるのに、少しだけ歩調を緩めに行こうと思っている。





お気に入りのものもの・その2

2019-12-01 02:33:00 | 日記
15年ほど前に、東京都下の農家の多い土地に越してきてから、家の周りには畑が拡がり、採れたての安い野菜が直売所で気軽に手に入った。
直売所の野菜はどれも瑞々しくそのものの味が濃くて、軽く茹でたり塩を少し振るだけで充分に美味しく野菜の魅力に改めて気がつかされた。
そのことがきっかけで直売所やファーマーズセンターに行くことが増えて、野菜は季節でラインナップが違うことや大根1つにも様々な種類があることも知った。

ファーマーズセンターの地場野菜には売られている野菜の一つ一つに育てた農家さんの名前がつけられていて、珍しい野菜を多く出荷している方や、減農薬野菜を扱っている方などのお名前も少しずつ憶えることができて、最近では行く度に今日はあの農家さんは何を出しているのかな?とワクワクしている。

珍しい野菜を作っている方々はホームページなどでご自身の農園や野菜の紹介をしてることが多く、野菜作りと合わせてマルシェやイベントを催すなど野菜を通して繋がりを拡げているようでとても興味深く、そんな野菜を使った料理を通して、自分の好きなものと繋がる術があるのかもしれないのいう可能性が見えてくる。

そんな思いを持ってファーマーズセンターや直売所に足を運び、料理の試作に励む毎日である。





お気に入りのものもの・その1

2019-11-30 08:37:00 | 日記
自分の店を持つには様々な物理的事柄が重要なのは言うまでもないけれど、
ソフト面ももちろん大事で、
人の心に届くような「自分らしさ」を出したい。

どんなものをどんなところで
出そうかと妄想だけしていても
頭の中のスケッチブックはなかなか埋まらないので、
美味しい物を食べ歩きつつ、
お店の造り・厨房・店員さん・メニューや商品のラインナップなどなどを観察したり、店員さんとお話しをしたりして、イメージを膨らませいっている。

そんな中で、開業を目指すきっかけにもなった「NIPPONの47人」展で紹介されていた、鎌倉の「POMPON CAKES」という移動販売のケーキ屋さんが店舗販売へと形態が変わっていて行きやすくなっていたので、お店の営業日と自分のお休みが重なった日に足を運んでみることにした。

東京都下から電車とバスを乗り継いでたどり着いた「POMPON CAKES」は全部が"ステキ"だった。
シンプルで素朴な見た目のケーキやスイーツ、ゴツゴツと古びた木造の店内、ガラス張りの向こうの清潔で正直な厨房、化粧室もとても可愛くしている。
はるばるやってきたので
「パクパク食べられるオーガニックジャンキーなケーキ」を2つ頼んだ。

レモンチーズパイと
チョコバナナパイ

どちらも真っ直ぐな優しい味で
本当にパクパク食べられた。
なんならもう一つ食べたいくらいだった。

持ち帰りにしたチョコピーナツバタークッキーなんて、ピーナッツバターの香りも味もバツグンだしザクザクした食感も自分好みで毎日食べたいくらいに好きになってしまった。

「POMPON CAKES」を出て3軒ほど隣には姉妹店の「POMPON PANTRY」もあり、こちらでは焼き菓子、可愛らしい調理の道具、アパレルやセレクト品などが置かれていた。
和かで気さくな店長さんが楽しそうにお店の商品の案内をしてくださりその笑顔にノックアウトされてしまった。
初めての来店だったにもかかわらず2つのお店の大ファンになってしまった。

その後も頻繁に行くことはできないけれど、時間を見つけて2つのお店に伺う度に、幸せな時間を過ごし、「美味しいから」とか「好みのものが置いてあるから」だけではない、全体を包み込む空気だったり、人であったりが愛おしいと思える場所作りの大切さを感じている。

そんな気持ちを忘れないでいられる数少ない場所が見つかった幸運に深謝。


これからの暮らしかた

2019-11-29 08:51:00 | 日記
自分のお店をもつことを真剣に考えたきっかけが2つある。

1つは、2年前に渋谷ヒカリエで催された「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた」という企画展に足を運んだこと。
もう1つは、大好きなアーティストの「やめなくていい音楽」というエッセイを読んだこと。

「これからの暮らしかた」展では、常識に囚われず多岐多様な活動を実践する日本全国の人々が紹介されていた。
自分が飲食の仕事をしていることもあり食に繋がりのあるブースは特におもしろくて「食を媒体に人や街とつながる」「自分のわがままが誰かの役に立つという暮らし方」など、心に刺さる言葉に沢山出会えた。

「やめなくていい音楽」の中で、
メジャーレーベルからデビューして成功できなかったが故に音楽を奏でることを止めてしまった人々や、
音楽以外の仕事を生業にしながら時間をやりくりして音楽を奏でる人々へのエールが綴られているのを読んだ時に、生活の様々なシーンで沢山の音楽にエールをもらい幾度となく救われてきている私が、音楽に対して送ることのできるエールや恩返しはないのかを考えた。

企画展でのさまざまな暮らしかたと、エッセイでの音楽へのエールというのがシンクロした時に、
2つのものが同居できる場所作りというヴィジョンが見え始めました。