2020年の年明けからイベント出店用のメニューを考えたりで、慌しく日々を過ごしていたためか、昨年の今頃よりも食材とにらめっこしたり、新しいごはんについて考えたり作ったりしていないことに、自分でも薄々感づいている。
創業セミナーに参加し、ステキなお店や人にたくさん出会い、アルバイトで食べ物に向き合う日々、飲食店というカテゴリーが自分の中で飽和状態になりつつあって、それをやりたい自分…だったっけ?
という思いが少し頭をもたげてる時に、2年ぶりに会う友人と食事をした。
彼女とは「音楽が好き」という共通項で、たまにお互いの好きなアーティストのライブに一緒に行っている。
久しぶりの再会では、音楽はもちろん、お互いの仕事や今後の事についてなど沢山の話をして、とても刺激を受けたし楽しかった。
そんな彼女から、一本の映画を勧められた。
ニューヨークにあるギター工房のドキュメンタリー映画だというそれは、私がやりたい事に少し繋がっているのじゃないかな?と言われた。
「カーマインストリートギター」というその映画のソフトを取り寄せて、早速観た。
ニューヨークのカーマインストリートのギター工房が舞台で、ニューヨークの廃ビルから使わなくなった廃材を引き取り、それを材料にギターを作る職人とその母親、彼の弟子、ギター工房を訪れる人たちの
日々を綴っており、職人のギター作りへの思い入れ、彼の作るギターを愛する人たちなど、ギター愛のぎっしり詰まった作品だった。
映画の中でギター工房を訪ねた人が、職人に言ったことにハッとさせられた。
「リリースされる楽曲は光の部分にすぎない
その裏で
たとえば君をはじめすべてのギターを作ってくれた人たち
演奏が聴けるたまり場を用意してくれた人たち
そういった
すべての努力が結集している」
そうだった、
音を鳴らせる場所を
私なりのやり方で造りたかったんだ。
イベント出店で、
食べていただける喜びはあったものの、
そこが着地点か?という思いがあったのは、
ここにあったんだ。
一歩前に進めたと思っていたけれど、
二歩下がってまた前に進む準備をしようと
今は思っている。
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