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九品仏(くほんぶつ)

2016年05月17日 10時34分55秒 | 慈しみと悲しみと

               東京都世田谷区 浄真寺 九品仏の上品上生阿弥陀如来

                               

                                      浄真寺 閻魔大王       

東急大井町線九品仏駅前の浄真寺を久しぶりに訪ねる。ここは昭和41年から6年間勤めた、自由が丘の銀行支店から徒歩10分と近く、桜の季節には昼休みによく訪れた懐かしい場所でもある。

浄真寺は浄土宗のお寺でご本尊は釈迦如来であるが、本堂の対面に3つの阿弥陀堂があり、それぞれに3体ずつ合計9体の阿弥陀如来像が安置されている。

この9体はそれぞれ、上品上生(じょうぼんじょうしょう)、上品中生、上品下生、中品上生、中品中生、中品下生、下品上生、下品中生、下品下生という、浄土教における極楽往生の9つの階層を表しており、これらをあわせて九品(あるいは九品往生)といわれることから、浄真寺は通称「九品仏」と呼ばれている。ちなみに京都の浄瑠璃寺にも同じく九体阿弥陀仏がまつられている。

これらは感無量寿経に説かれている九品往生の考えに基づくものといわれ、極楽往生の方法には、信仰の篤い者に対する上品上生から極悪人に対する下品下生まで、9通りの段階があるとされる。現在、浄真寺では九体の阿弥陀仏を1体に2年、計18年かけて京都で修繕している。

お参りと仏像写真撮影を済ませて自由が丘まで歩く。自由が丘駅は、開業当初「九品仏前駅」という名であったらしい。浄真寺周辺は、この自由が丘、田園調布など閑静な高級住宅街であり、落ち着いた雰囲気の町並みである。

50年ほど前、店周開拓と称して高級住宅街の新規顧客開拓をしていたこともあった。当時のお客様の中には有名人も多く、当時担当していた有名俳優宅の赤ちゃんが、今ではベテラン俳優として活躍しているのを見ると何となくうれしくなる。

夕方、自由が丘駅近くのうなぎ専門店「ほさかや」で蒲焼きをつまみに一杯ひっかける。ここのうなぎは静岡県吉田産でなかなか美味である。私が勤務していたころ既にあった店で、懐かしさもひとしおだった。28/4/8草稿

 

 



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