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朝日記250208 橘樹住香no.16―歴史逍遙―おおきみのみやこ かくはしきはなさく里

2025-02-08 13:38:21 | 自分史

朝日記250208 橘樹住香no.16―歴史逍遙―おおきみのみやこ かくはしきはなさく里
初出し:HEARTの会会報No.120 2025年新年号 NPO法人 人間環境活性化研究会 ISSN 2180-4454

―歴史逍遙―
おおきみのみやこ かくはしきはなさく里


会員 橘樹 住香

  
平安朝 國寶 平重盛ゆかり 原寸にてよみかへらす


 
時の鈴木敬三教授は 裝束の着せ方にぬきんいて 安田靫彦の國重文の黄瀬川の陣の左翼の義経参着は紫裾濃鎧 右翼さきの右兵衛権佐頼朝のわきに茜縅鎧をくしゃりとおく 靫彦は常日頃 手元にめつる萌黄匂縅鎧をもとにいろとりをかえ天下の名作となり 國立のあの竹橋にある

前田青邨の細川ガラシャはひめみこに桃山時代の裝束を青邨の目の前にて着せてみせ 日本畫となりバチカンにおさむ
圓鍔勝三は鈴木敬三のたしかな考証のもとに 式部ゆかりの越前に金箔の紫式部像となる おのおの文化勲章に 
佐多芳郎は靫彦の繪をみてしまったからね われは藤原王朝の深奥な美のみはてぬ夢おひひととなりゆかむか 


重要文化財 鎌倉時代

 

五代執権北條時頼


上杉重房

時頼と佐野常世とのおとぎ話として「鉢の木ものかたり」につたふ
五代執権のとき 後嵯峨天皇の皇子宗尊親王鎌倉府六代將軍につき従ひ藤原重房は鎌倉へ 丹波國上杉庄を賜り上杉重房となる 子孫に室町府の足利高氏直義
 


               治承ものかたり          住

 

  
                 陸奥 いわき
 
このはにわのいわきとゆかりの安藤家は おとめ流のお茶の家元としてつなかりの深く 江府老中安藤信正は 伊勢 長門 対馬守ののち岩城平藩主となり 井伊直弼のもと若年寄 老中となる 桜田門にて井伊は打たれ 信正は井伊家の門をどんどんとたたき 井伊君大丈夫かと はやもこと切れ 信正らは病氣療養として半年隠すと 安藤の家元は語る そののち 久世広周(ともちか)とふたり老中となり幕政をとりしきり日獨修好条約 小笠原列嶋を日本領に また時の將軍に帝の妹を嫁す 吉田松陰たちの顛末の老中として 水戸の武者に坂下門にて背中をきられ その後 まみえしイギリス領事オールコックはその氣丈さに感嘆とつたふ  
井伊家の菩提寺のある豪徳寺の錢湯とひなひたみちゆきのいとほしきかな
 

  

仁德天皇陵
 

   

 

禁秘御抄 順徳帝          住

順德帝 承久元年 禁秘御抄をかきのこす  宮中の帝としての裝束 室禮 局の庭の木立のありさま 時々の帝から帝へつたふる三種の神器の紫草染めの絹のいたみあるたふとさ こまかくしるさる 承久の大亂となり後鳥羽上皇は隠岐へ 順德帝は佐渡へ 土御門院は讃岐へと配流 内裏は鎌倉の世に燒けてしまい 仮の御所を土御門邸へ 即位も 江戸のころに禁秘御抄をたよりに京都御所となる もとの平安京の内裏はもうない この禁秘御抄のみに藤原王朝のありさまをつたふ 

 

 


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