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朝日記200518 東京都の感染者数の推定について

2020-05-18 16:44:38 | 自分史

朝日記200518  東京都の感染者数の推定について

きょうの絵は あかいかお です。

 

徒然こと 東京都の感染者数の推定について

つぎの項目の順に友人からの問いについて考えてみました。

1.抜き取り検査方法(サンプリング)からの感染者数推定 

2.ポアソン分布からの感染者推定法[

3.感染者率から考えること

4.抗体保持者証のもつ競争原理

5.まとめ(予定)

本文

1.抜き取り検査方法(サンプリング)からの感染者数推定

それは、検査というサンプル数から、日本全体、東京都全体、あるいは伊勢原市全体という母数の推定についてです。 企業の品質管理を思い出しています。たとえば製品の不良に関する抜き取り検査で  サンプル数 n個で不良品検出数 c 個 から、対象の製品ロットの大きさ(母数空間の量)をN個とします。このときこのロットにおいて存在する不良率pをどのように推定するかという問題というのがあります。実務的にはThorndike-Haga表という(累積ポアソン分布表)を使って、 要求する不良品の検出信頼度(たとえば99%)を設定のもとに、サンプル数nと 試行するサンプルテストから検出される不良品の個数 c を使って、ロットでの不良品確率とサンプルの大きさの積

(pn)値を表からもとめます。 これからロット母集団の不良品の存在量であるの確率p を(pn)/ n からその値を推定するものです。

この場合、サンプルは、ロットでの製品の空間分布では、不良品がランダムに均質に良くかき混ぜてあることを前提としています。そして、この不良率pをもって、推計の対象である母数空間つまり、ロット大きさ Nでの不良品確率p 計算するものです。

 2.ポアソン分布からの感染者推定法[1]

たとえば、東京都で ある日の感染検査の結果で陽性者検出がc=30人、 このときのサンプル数 =1000人であったとします。ロットでの感染者存在確率pの推定の信頼限度をいま99%として、 上述のThorndike表をひくと、(pn) =30 という値を得ます。 したがって p =(pn)/n = 30/1000 ロットの不良率pは、3%で これがロットでの陽性者存在推定値となります。ところで、ロット母数Nの値がここではみえませんが、Nとnが(N/n>10、かつ p>10%)であるとポアソン分布となり、nでの不良率pと、Nでの不良率pとがかぎりなく接近します。このサンプルリングの目的は、もちろん、被検査サンプルが、サンプル個々の検査判定を得ることが目的ですが、同時に、陽性者数など、各サンプル集団から当該ロットの特性値(ここではp)を算出し、当該ロット全体の特性を推測し、ロット間での時間的な変動から特性を解析し次の行動につなげることも大切な目的とします。 ところでこの場合のロットとはなんであろうか。ロットは検査の責任主体が各ロット量での特性値に着目して、これについて、そのロットの品質の判定設定する単位とします。たとえば疫学検査では、東京都がひとつのロット単位になります。したがって、上で算出された感染者率pは、ロットである東京都の感染者率がたとえばp = 0.03とであれば、3%という推定になります。したがって、人口1400万とし、これを非感染者数として、そのまま使えば、 1.4・10**7 ・ 3 ・10** -2 = 4.2 x10** 5 つまり、東京都の感染者推定は42万人ということになる。(** は乗数記号で、10** -2 は10の‐2乗という意味です)

 

 3.感染者率から考えること

さて、以下は、まことに乱暴な恣意的な思考の筋でありますが、pの時間推移から考えられる意味を考えます。

いま対象として東京をとりあげたい。非感染者数を1400万人と固定値[2]として単純化する。たとてば、ある日の感染者数発生推定pを 42万人とし、これが30日間続くとします。 また感染の潜伏日数を15日として、加えると計45日です。このときの全体といしての陽性者推定を考えてみます。その日ごとにpのペースで、検査の結果がでたとします。そうすると、一日当たりの感染者 30に 出現日数 30を掛けます:30 x 30 = 900 つまり1千程度の入院感染者数(病床数)という想定となる。 集団抗体(たとえばIgG抗体)率の閾値を仮に0.5とし、産生日数は 30日の半分; 15日を想定しよう。( さらに、閾値到達にその必要抗体産生日数が必要であり。それを見込んでおく必要がある。)素人は勝手なことをいって恐いもの知らずを恥じるが、この期間を締めると3カ月となる。コロナが落ち着くまで、あと半年から1年くらいは覚悟しなければならないという推測にいたる。結果的には、各国は、ワクチン、治療薬そして、自然集団抗体との到達競争ということになる。その意味では、簡易感染検査の抗原(IgM)キットで検査全体の効率を上げることも意味がろう。

 

4.抗体保持者証のもつ競争原理

経済活動復活で国内的には、集団抗体の地域レベル連合で社会活動の回復の調整がされていくが、グローバル経済活動では、AIなどによる一大ビジネスイノベーションは、これはこれとして企業の生存の競争原理として別途の課題である。しかし、一方現実には生身の人間どうしの対面協働行為が、事をうごかし、またことの運営のながれの成否、勝負をきめるであろう。その意味で、人間の能力の存在はおおきい。そこでは、個人の旅行や移動規範ルールを与える力量をもつ国や機関の台頭が、経済ならびに政治的なグローバル覇権をにぎるであろう。米国が、抗体検査証で支配的な仕掛けを提唱することは十分に考えられる。その意味で国民の抗体閾値までの獲得到達競争になるなるであろう。これまでのPCR数での感染者抑制とは逆に、抗体獲得数での感染増進への国際競争転換の始まりをも視野に入るものである。その意味では、コロナ感染初動に失敗し医療崩壊を経験し、また不幸にして死者を多くだした国が、こんどは優位になることも十分にありうる。

5.まとめ

さて、うえは、少々乱暴な話のはこびであった、多分、どこかに論理的破綻を内蔵しているかもしれないが、考える課題動機として、あえて投げかけるものである。

 

(あかいかお)

 

 

 

 

 

[1] 品質管理と標準化セミナー「抜取検査」 日本規格協会 1973.10.15

[2] 時間推移で非感染者数はそれまでの感染者数を除きくので固定値ではない。

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