おでかけmemory

お花大好き、ドライブ大好き、食べることも大好き。
晴れもいいけど 雨もいい。
さぁ きょうも おでかけしましょ。

俵屋旅館 1

2012-01-30 | 旅行

京都麩屋町御池下る 俵屋旅館 創業300余年

言わずと知れた京都の伝統ある三名旅館のひとつ。
sapphireの憧れの旅館、なのに長年、無縁の空間だった俵屋旅館に、宿泊してきました 

さて、sapphireが 聞き知る《俵屋》とは 次のようなこと・・・

江戸時代には公家、大名たちが、そして明治にかけては伊藤博文などの偉人たちが常宿とした・・・とか、

近年では 米大統領某国王、国内、海外の文化人、芸術家、

著名人(スティーブ・ジョブズ氏他)たちが宿泊した・・・とか、

名職人」方によって 絶え間なく手入れを施し、古き伝統が今なお息づいている・・・とか

軸や調度品が名代の代物である・・・とか、400坪に18室だけ・・・等など、

そして 何より「最高のおもてなし」を供してくれる・・・そうな・・・。

このように熟熟と並べてみたとてsapphireには 絵心も・・・無く

骨董の愛で方も、お軸の価値さえわからない・・・

精々、作品と御名を照らし合わせ「ほぉぉ」と唸るのが関の山。とどのつまり、分不相応、・・・。    

 そんな訳で 贅を尽くした中で悦に入ろう・・・とかは、毛頭なく、

ただただ 最後の一行に書いた「最高のおもてなし」・・・このひと言に、魅かれていたのです。 

しかし 長年憧れていたものの「もったいない」と思う気持ちが9割、

残りの1割は、京都は日帰り圏内で「宿泊する地」という意識が無かった・・・ために 

「俵屋」はいつまで経っても 無縁の空間のままで が過ぎていました。
 
前置きが 長~くなりました  
今回、「俵屋に宿泊」することになったのは  atomのSpecialDayを
ウランとピノコ隠密に計画し サプライズプレゼントしてくれたからです。

                    

何度も素通りしたこの行燈の前に、をゆるりと停車させると、

中から男衆が出てこられ、 俵屋旅館の第一歩が、始まりました。

  

行燈に灯が灯ると 趣が変わります。    を預けた後、玄関へと案内されます。

  

やさしい色合いの寒牡丹がお出迎え 

    

 外を振り返ると 

玄関には 天井から降り注ぐように 睦月の華やぎ、紅白の餅花が飾られてありました。

  

靴を抜いで ふかふかのスリッパに履き替え お部屋に向かいます 

伝統の和ばかりではなく、館内そこかしこで目にする『線引きをしない』解放的なデザインによって、

新たに生まれた奥ゆかしい美しさや、柔らかな優しさが漂っています。

以下館内のは 他の宿泊者さんの御迷惑にならないように、どなたもいらっしゃらない時間帯に写しました 

金屏風日陰蔓が垂らされ、脇には李朝文机、その上にお鏡、根来輪花盆には故銅福俵

  

玄関を上がって 目の前に開ける坪庭。 大きな絵のように見事です。 

(各部屋のイラストは女将が書かれたそうです)   雪のような餅花と、たわわに実った真っ赤な南天

 

 

今年の干支」も います。加藤静充氏筆 辰絵馬

  

一服して、用意されたシルクの着物に着替えた後、博物館のような(と評される)館内を

の流れを忘れさせてくれる雰囲気を満喫しつつ 緊張をほぐしていきます。

博物館に展示されてある時は、「ガラスが邪魔で もっと近くで見たいなぁ」と思うのに

むき出しに設えてあると それはそれで緊張して・・・ 

 庭座 伊勢外宮の干支守り   

   

ピノコは この辰の下をくぐり 一段降りたところの椅子に座り、しばし読書を・・・

  

ロビーには 松竹梅図小屏風、そして、その前に 

 江戸期源氏絵羽子板、晩白柚(ばんぺいゆ)、江戸期かるたが室礼えてありました。
                                  奥の部屋は、図書室

    

晩白柚                     江戸期源氏絵羽子板

  

続く図書室内には 韓紙が張られています。

その部屋の中に 李朝の家具や古書が並んだ本棚がありました。

朝鮮時代の文机に、白磁器酒器揃(八木明氏 作)

  

庭座 横                  御簾屏風   杉玉           萬古焼の猿

   

古代中国 青銅鳳凰              洞泉克時筆 竹図刀掛と晩白柚

  

コンシェルジュには 故銅花入 大王松、扇面草花図

続いてお2階。11代当主(佐藤年さん)の亡御主人アーネスト・サトウ氏が生前使っておられた書斎アーネストスタディが 

当時を再現して(17~23時まで)解放されています。 こちらのそれぞれの椅子も値打ちのあるものだそうです。

確かに この大きな座り心地よかったです。

  

                               飾り棚の後ろは ミニキッチンです。

机の右は 明かりとりの大きな窓、緑豊かなお庭が見えます。でも ここは2階、すてきな設計ですね。

                一段低くしたスペースには 休憩できるソファが配置されていました  

   

                             まぁ なんて分厚い本なのでしょう 

   

ミニキッチンには クッキーやも用意されています。(セルフ) 名品揃いの食器の中から選びました。

  

  

館内は、《和の贅》が至るところに散りばめてあるのではなく、

さり気ない《和》の中に、ほどよく《東洋》や《西洋》の逸品が、違和感なく融け込んでいました。

 つづく~


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 京都 嘯月 | トップ | 俵屋旅館 2 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
サプリメント管理士さんへ (sapphire)
2012-02-01 09:13:13
博物館にあると「ガラスが邪魔だわ、もっと近くで見たいなぁ」なんて思うのに
手に触れられるところに 置かれてあると
ただ近寄ることにも緊張します。

アーネスト・サトウ氏は写真家であり
教授でもいらした方なので
きっと写真か美術系の本なのでしょうね

返信する
Unknown (サプリメント管理士)
2012-01-31 23:50:48
調度品の一つ一つ、無粋ではありますが
相当なお品とお見受けしました^^
BAUHAUSの本まであるとはすごいなぁ~。
返信する
ゴチさんへ (sapphire)
2012-01-30 22:18:53
名(文字)だけでも、作品だけでも意味不明ですが
文字と作品を合わせれば どうにか理解できました。
お部屋に その月の室礼の一欄が置いてありまして
それを写して持ち帰りました。
ただただ「おぉ」と唸るだけですぅ
返信する
過労死予備群さんへ (sapphire)
2012-01-30 22:14:27
こんばんは
ほんとうに、素晴らしい世界に浸ることができました
自由な発想が生みだした「とらわれない和」が
これほどに違和感を感じないなんて、不思議です。
返信する
まるで博物館 (ゴチ)
2012-01-30 21:13:13
「故銅福俵」など庶民には知り得ない難しい漢字(言葉)ばかりで、ひたすら凄いの一言です。良くぞ書き取ってきてくれました。タイプライターもありましたね。PCを見てホッとしました。その他、調度品には驚くばかりです。餅花作りの手間も大変だったと思います。
返信する
夢のような空間! (過労死予備群)
2012-01-30 20:07:39
sapphireさん、こんばんは。
まぁ、なんと素敵な空間でしょう。
様々な文化が、同居して。
お嬢様方、よくわかっていらっしゃる。\(^o^)/
どんな、おもてなし世界につながるか、ワクワクしています。
返信する

コメントを投稿

旅行」カテゴリの最新記事