GOREとにゃんこの桃源郷

主観的にCDのレビューやら、日記やら、色々と。
ゴアとかメタルとかロックとか

Pisstolero

2014-08-18 | CDレビュー
 バンド: Pisstolero
 アルバム:Pissturbed

 2009年発売のチェコ産ゴアグラインド。全23曲、殆どが2分以内に終わるため、飽きずに聴ける。明るくリズミカルなドラムとスラッジリフが交錯する、そう多くないゴアもの。ボーカルはピッチシフターでドライとウェットを半々にしたような、要するに多重録音に似ている。全体的な音質がデジタル風というかインダストリアルな趣きで、慣れてない人にも聴き易い印象。スネアがどっしりした音なのに対し、シンバルがペポペポ鳴るのが個人的にツボ。15曲目に「Outro」がある。そう、以降の8曲はSplitアルバムに収録されていたものだ。
 ところで、「Yellow ATM」という曲タイトルを見て、旅行先でブランド品を買い漁るアジア人を思い描いた。
どうだろうか。

 ヘヴィでキャッチーなこのアルバムは、中高生からお年寄りまで、こういう感じが好きなら安心して聴けることだろう。曲数の割りにさほどSEも無く、総ランニングタイムは短い。間違って15曲入りを輸入しないよう気を付けよう。

Member
FLATV5 (Gt&Vo)
KOHY (Ba)
LUDVAJZ (Ds)

Fecalizer

2014-07-11 | CDレビュー
 メキシカン・ゴアグラインド「Fecalizer」の1stフルアルバム「Zombie Mankind Eatermination」は2014年の発売。これまで数多のスプリットアルバムをリリースしているだけに、知名度は高そう。全編通してSEは多く、それも含めて30分と少々。音楽性は如何にもメヒコだが、タイトルにゾンビーを冠しているだけあって、ホラーグラインディングデスな雰囲気も強い。

 歌唱スタイルはMorticianばりのくぐもった低音グロウルがメインで、時折バックでスクリームが乗る。このボーカルスタイルといい声といい、Visceral Grinderに瓜二つである。ギターは刻んだりハーモニクスだったり不穏な単音メロディーだったり、基本的にはジリジリしたミュートリフだ。意外と弾きまくるため、歪みは抑えている印象。でもってベースがモコモコジリジリ。ドラムは結構叩きまくりで、ブラスト一辺倒ではなくリズミカル、そして力強い。

 全メヒコっ子、ホラーグラインダーに推薦したい1枚。Rigor MortisとVisceral Grinderを足して2で割り、パワードラムにした感じ、そんな感じ。

Fecalizer are
Necro Cannibal(Vo&Gt)
Mr.Bogdan Nowak(Bs)
Ariel Blaster(Dm)

Magistral Flatulences

2012-11-17 | CDレビュー
 「フランス生まれフランス育ち、エロそうな奴は大体ポルノゴアグラインダー」でお馴染みの汚腐乱西から、「Magistral Flatulences」のおそらく1stフルアルバム「Pussyfist」が上陸!!ファスト且つキャッチーな打ち込みゴアスタイルは、短いSEを鏤められることにより全編を通して飽きずに聴く事が可能。全26曲という膨大な収録曲も、まるで29分32秒くらいにしか感じない。それくらいスッキリ聴ける極上ポルノゴアグラインドだ!ちなみにこのアルバムは2010年発売、翌年2011にも2ndが発売されている。

 基本的にOmega-Etronによる1人バンドで、その時々によってセッションメンバーやゲストメンバーが参加するようだ。ドラムはノリ重視に作られている印象。また、非常にスピード感があり個人的にはとても良いと思う。これで濡れない奴は信じられない。ボーカルはゴヴォゴボ下水系、更にコーラスも安定の下水道。ギターはドンシャリ歪みサウンド(ゴアなんだから当たり前か)だが音質が良く、結構よく弾く。バンドによっては、1曲が短いと1つのリフしか使わなかったりもするが、このバンドは変化するため飽きさせない。ベースはよく分からない。よく分からないのできっとルートに忠実なのだろう。たぶんそうなのだおそらく。また、ポルノSEこそ多いものの、それぞれは短く、楽曲に華を添えるべく効果的な使われ方をしているため、カットするのは野暮というもの。

 本作は題名や中ジャケなど、細部にまで凝っていて悉く愉快なので、是非買って確かめてみよう。間違ってもカラス除けなんかに利用しないこと。エッチな人だと思われてしまうぞ。全フランス人と全ゴアグラインダーにおすすめの1枚だが、ちびっ子の目の届かない所へ保管することは社会人としての常識だ。ところで、いつの間にかMyspaceから姿を消しているが、どうしたんだろうか。


Magistral Flatulences is...
Omega-Etron - All

Visceral Grinder

2012-09-15 | CDレビュー

 こちらが、先に出した1stフル「Gore Cannibal」メヒコゴアの良いところが沢山詰まった、非常に泥臭い1枚だ。音質の粗悪さ故か、録音レベルが非常に小さいのが難点。また、おどろおどろしさを前面に押し出した楽曲は、結構ギターが弾きまくりだ。1曲4分程度と長いのだが、全10曲と曲数は少ない。ブラストビートによる突進パートも多く、ボーカルは基本的に低音吐き出しの歌唱である。そのため、ブルデスっぽい印象も強い。ちなみにスネアはダンダンと力強い音なので、甲高くない事に注意。
 以上のことから、メヒコ嗜好のメヒコ然としたメヒコブルータルっ子におすすめ!好きな音楽を聴かれて開口一番、ナイトウィッシュとか言っちゃう君には間違ってもおすすめできない。そんな君は、握手券なんて入っている筈がないこのCDを数百枚買って聴きまくってメヒコに洗脳されてみてはどうか。




 そしてこちらが、待望の2ndフル「Cannibal Massacre」似ているのは何もタイトルだけではない。曲数も前作同様10曲だし、構成もそっくり、楽曲自体も似通ったマイナーバージョンアップである。全体的に突撃系のストレートな楽曲が増えた印象があり、個人的にはこの2ndの方が回転率が高い。何はともあれ、大幅な変化は何一つ無いため、前作が気に入った人であれば、今作も買うべきだろう。リリース1年の間に、前述のナイトウィッシュ小僧もロボトミーされている頃なのでおすすめ。


Visceral Grinder
Intestinal Crusher - Drums&Vo
Necrocannibal - Vo&Bass
Axe Grinder - Guitar&Vo

S.C.A.T.

2012-08-31 | CDレビュー
 ロシアの新星ゴアグラインド「S.C.A.T.」!アルバムタイトルは「Apopatophobia」、コヨーテレコードより羨ましいディスク裏を持って登場。メンバー写真が凄くアレなのはともかく、Intro含む全18曲はランニングタイム短め。すっきり聴け好印象。そんな清涼飲料水宛らと言えなくも無い「S.C.A.T.」の紹介記事がこれだ!

 ドラムはポコポコ軽快なスネアに乗せて、他パートの音作りもドラムの印象操作でスッキリ目に感じる。でも実際はそれなりにギターが歪んでいる。リフも軽快な響きが多くて聴き易いと思う。ベースがビョインビョインと弦の伸びたような音をしているのも特徴だろう。ブラストビート中心の楽曲ながら、やはりスネアがポコポコしているためグラインド界のカルピスウォーター的聴き易さを誇っている。ちなみにボーカルスタイルは喚き中心に控えめな喉鳴らし系が主。とはいえ、高音バキュームや吐き出し(コーラスかな)もあるため、アルバム全体で見ると飽きさせない工夫が成されていて上々。

 音質の荒いブラストで鼓膜が疲弊している人は、この丸みを帯びたスネアで癒されてみては如何だろう。それにしても、中ジャケの様子といい、トレモロリフの多用の構成といい、彼らはゾンビグラインドを目指しているのであろうか。謎は尽きない。(誰も調べようとしないから)


 S.C.A.T.
 FeFe - Vocals (相当ファイアーエムブレムが好きに違いない)
 Don Anton - Bass&Vocals (コイツがリーダーに違いない)
 Hort - Guitar (誘われたからって理由で加入したに違いない)
 KanalizatoR - Drums (佐藤に帰化しようとして失敗したに違いない)

Gonorrhea Pussy / Necro Tampon

2010-06-02 | CDレビュー
 "淋病オメコ"と銘打つGonorrhea Pussy(2009年末に解散)と、英国が育んだ阿呆バンド(?)Necro Tamponの2007年発スプリットアルバム。全曲、SEを含めても1~2分程度の聴き易いゴアグラインドだ。総ランニングタイムは約20分。


-Gonorrhea Pussy- Track1~5
[Pleasures Far Beyond Erotica]
 ドラムは激しく軽いスネアと、ズッシリ重いバスが特徴。ミドルテンポのジャーマンゴアスタイルで、ポンコツ感は高く、ブラストは殆ど入らない。曲の要所要所に入るクラッシュシンバルは、カーンと小気味良く響く。ギターはドンシャリというよりシャリシャリの音作りで、低音弦をドラムに合わせて鳴らす。単音メロディーなどは無い。ベースはモコモコ。ボーカルはくぐもったエフェクトグロウル一本で、楽器隊がスッキリしているため確り聴こえる。
 ドイツ出身のジャーマンゴアで、テンポチェンジする箇所以外は基本的に淡々としている。細長いものが好きなゴア野郎にオススメ。

Gonorrhea Pussy
High-Speed-Cum-Sniper (Vo)
Spanking (Gt)
Caviar Cavalier (Dr)



-Necro Tampon- Track6~12
[Twisted Treatement of Periodic Prostitutes]
 ドラムは抜けの良い高音スネアチューニングで、各所にブラストビートを盛り込むが、基本的にモタついていて安定しない。人力ドラムの良さを感じさせてくれるポンコツ好きには堪らないドラミングだ。ギターは力強くゴリゴリに歪んでいて、何を弾いているのか分かり難い。ベース音が無かったらきっと分からない。しかしボリュームは大きい。ボーカルは超絶エフェクトのダウンピッチゴアボーカルで、加工ゆえか音圧が凄まじい。
 FMDにゴア部門が無くなっても、まだ彼らがいる。ポンコツ感あるゴアグラインドが好きだという人たちへの推薦品だ。


Necro Tampon
Matt (Vo&Dr)
Dan (Vo&Gt)

Regurgitate

2009-12-04 | CDレビュー
 スウェーデン産ショートカットゴアグラインド、Regurgitateの1994年の1stアルバムに、デモ音源やEP音源をくっつけた1999年発売コンピレーション盤「Effortless Regurgitation...The Torture Sessions」。このアルバムのための再録というわけではないため、音源によって音質やマスターボリュームが大きく異なる、という欠点がある。しかし、1stの「Effortless regurgitation of bright red blood」が丸々収録されているのだから、コレクターの方以外は、こちらのコンピを購入したほうが断然お得だろうと思う。

 収録されている音源の内訳は下記の通り。どれも93年~94年の作品だ。
Tr01-37 "Effortless regurgitation of bright red blood"
Tr38-54 "Concrete human torture" demo
Tr55-56 "Grudge / Regurgitate" EP
Tr57-63 "Psychotic Noise / Regurgitate" EP

 1曲目は嘔吐寸前のようなSE、2曲目から延々とストイックに楽曲が流れてゆく。ボーカルはくぐもったシフター音質で、グロウルをメインに喚きも用いる。ドラムはブラストビートが主体で、それ以外は基本的にパタポンパタポンしている。ギターは硬質的に歪み、ひたすらリフを弾いている。ベースはルートを弾く形だが、ギターが奥まっているのに対して、かなり前に出ていて目立つ。全体的に徹頭徹尾、小細工無しのストレートなゴアグラスタイルだ。
 また、1曲の時間が数十秒から1分程度と短い。そのため、ドラムがパタポンパタポンしている間に次々と移り変わるので、63曲あると言っても丁度1時間程度で聴き終わる。そして、音質等まるで違うものの同じ(被ってる)曲が2曲ある。

 初期ゴアに懐古したい人や、楽曲が多いほうが得した気分になるという人に推薦したい。昨今のゴアグラにあるような凝った趣向はなく、ただただストレートなグラインド作品なので、新しい物好きな人は注意。


Regurgitate
Peter (Dr)
Urban (Gt)
Rikard (Vo)
Johan (Bs)

The Forsaken

2009-12-03 | CDレビュー

Manifest of Hate
 スウェーデン産デスラッシュ(デスメタル寄りスラッシュメタル)系バンド、The Forsakenの2001年1stフル、日本盤。全10曲に日本盤ボーナストラック1曲が加わっている。彼らの楽曲は4分~5分と長いため、これだけの曲数になるとランニングタイムは50分以上に及ぶ。それゆえ、聴き応え、ボリュームは十分だと言えよう。構成は、ストイックに曲が流れていき、6曲目にアルバムタイトルにもなっている「Manifest of Hate」の短いインストを挟んだのち、最後まで再びストイックに展開する。

 ギターはツインリード態勢のようで、北欧音楽らしいメロディックなリフを弾き、途中にソロも入る。鋭利な歪みでも聴き取りやすく仕上がっている。ボーカルはシャウト系デスヴォイスと低音の咆哮で、確りと歌詞を歌い上げる。言うまでも無いが、デスラッシュというジャンル上、ガテラルやバキューミング、ピッチシフターなどは無い。ドラムは抜けの良いスネアを力強く叩きまくっているため、録音が大きくて嬉しい。メタルドラマーだからバスも踏みまくっている。ベースは、ギターのトレモロリフをトレモロしないだけで、同じラインを弾いていることが多い。

 力強い音楽が好きなメタルキッズにおすすめ。このアルバムで特に好きだった曲は、Tr2,Daemon BreedとTr8,Truth of Godの2曲。MDに録音して通学中などによく聴いていた。(発売したばかりの頃)





Arts of Desolation
 こちらは2002年発売の2ndフルアルバムであり日本盤だ。アルバム構成が前作と似通っているので、続編というよりは一対という感覚だろうか。1stと同じように全10曲と日本盤ボーナスが2曲(うち1曲はメタリカのカヴァー)、そして6曲目は「The Second Manifest」と題したインストゥルメンタルである。

 サウンド面も、これといって特筆すべき大きな変化は見受けられない。楽曲群に関して、アグレッシヴな曲よりも耽美的なものが増えた、と若干感じるくらいだろうか。1stで気に入った方にはおすすめ。もしくは、この2ndから入っても良いと思う。





Traces of The Past
 2003年冬に発売の3rdアルバムで、やはり50分以上に及ぶ大容量だ。メタリカのカヴァーを含む全11曲で、日本盤だと2曲ほどボーナストラックが追加されているようだ。残念ながらこのアルバムだけはスウェーデンで購入したため、北欧盤ということでボーナストラックは無かった。再確認したら太ももが攣った。

 楽曲と楽曲の境界にブランクが短いため、アルバム全体を1つの作品として聴くのが正しいのだろう。特に路線変更も無いので、今までと同じように聴ける。メロディックなアプローチが多いとはいえ、ドラムはスラッシュビートを基調とし、曲によってはブラストも披露してくれるので、生粋のデスメタラーも安堵するはず。サウンド面もスウェディッシュバンドだけあって、ペイン、ヒポクリシーのテクレンのアビスタ(Abyss Studio)なので良質だ。

 どのアルバムに関しても言えるが、大体どこかでForsaken節が炸裂するし、そのせいか全体的に作りが似ていて、食傷気味になりがち。本人たちもそう思ったのか、3rdではより多種多様なパターンをちりばめている。でも、どこを聴いても(ソロなんか特に)Forsaken。ジャンル的に無個性になりがちな中、らしさを失わないことは素晴らしいと思うので、北欧っぽさにまみれてみたい人におすすめ。


The Forsaken
Anders Sjöholm (Vo)
Stefan Holm (Gt)
Patrik Persson (Gt) 2nd(Gt+Bs)
Michael Håkansson (Bs) -1st
Stefan Berg (Bs) 3rd-
Nicke Grabowski (Dr)

Six Feet Under

2009-11-29 | CDレビュー
 Graveyard Classics」2000年発売、アメリカ産デスメタルバンドSix Feet Underの、カヴァー楽曲アルバム。限定BOX版にはステッカーとボーナストラック3曲が追加されているらしいが、こちらは全12曲入りの通常盤。
 2004年にはAC/DCのアルバムをカヴァーしたGraveyard Classics II が発売され、2010年にはGraveyard Classics III まで出るらしいが、2002年頃に買っておいて今更ながらの紹介。

 誰の何の曲をカヴァーしているのかが分からないと、購入面で全く参考にならないと思うので、収録されている楽曲を以下に。
Holocaust (Savatage)
T.N.T. (AC/DC)
Sweet Leaf (Black Sabbath)
Piranha (Exodus)
Son of a Bitch (Accept)
Stepping Stone (Paul Revere and the Raiders)
Confused (Angelwitch)
California Über Alles (Dead Kennedys)
Smoke on the Water (Deep Purple)
Blackout (Scorpions)
Purple Haze (Jimi Hendrix)
In League With Satan (Venom)
限定盤では上記に、次の3曲が追加。
War Machine (Kiss)
Wrathchild (Iron Maiden)
Jailbreak (Thin Lizzy)

 基本的にどれも、演奏は原曲に忠実である。余計なアレンジ等は一切入っておらず、強いて言うなら弦楽器のチューニングを下げて歪みを利かせた程度か。ただし、ボーカルを執るクリスの歌唱法が、普段通りである。故に、低く嗄れた低音デスヴォイスで、伸ばす所を伸ばさない、とても愉快な仕上がりである。個人的には特に、誰もが耳にしたことのある名曲Deep Purple、Smoke on the Waterのカヴァーが面白過ぎる。そういう意味では、ギャグとしか思えないのだが、Scorpionsの人がゲスト参加しているし、演奏が原曲通りなので、彼らは往年のメタル・ミュージックを敬愛しているのだろうと思える。

 デスヴォイスに抵抗の無い人、往年のロック/メタルが好きな人、面白い物に目が無い人にお薦めの逸品。本当に、本当に原曲に忠実で、テンポが速くなっていたりドラムの足数が増えていたり、そういうことは全く無いので、激化を期待している人は注意。ちなみに私自身は、普通のメタルに造詣が無いため、原曲についてはSmoke on the Waterくらいしかまともに聴いたことがなかった。しかし、後に原曲が気になってBlackoutなども聴いたのできっと大丈夫。


Six Feet Under
Greg Gall (Dr)
Chris Barnes (Vo)
Terry Butler (Bs)
Steve Swanson (Gt)

Lymphatic Phlegm

2009-11-19 | CDレビュー
ブラジリアン打ち込み病理系ゴアグラインド、Lymphatic Phlegmの2ndフルアルバム、Show-off Cadavers - The Anatomy of Self Display。曲数は前作の凡そ半分、16曲だが、1曲の時間が長くなったため、アルバム全体の演奏時間は31分と決して短くない。
 相変わらずの個性派ゴアスタイルだが、今作はとりわけメロディアスな印象が強まった。SEは若干入るが、無駄に思えるものは無く、どれも曲自体に彩を添えている。但し、曲名だけは無駄に長いので覚えられない。
 あと、Pathologistのカヴァーが1曲収録されていて、ブックレット内で物凄く讃えている。

全編打ち込みのドラムは、今まで通りタンタンと軽快なリズムに、16分フィル、そしてブラストビート。ボーカルも特筆すべき変化は無いように思える。唯一、弦楽器のリヴァーブが弱まって空間がスッキリしたかもしれない。それとも単純に音質が向上したのかな、スッキリしたような気がする。気のせいかもしれないので是非とも自分の耳で確かめてくれ。

ということで、未聴の人はCD屋に急げ!
でも、ここで一つだけ注意をば。大手とか専門店に行かないと、まず店頭には並んでいないぞ!全てのゴアグラインドマニア、風呂好き(=日本人)に。

Lymphatic Phlegm
Andre (Vo)
Rodrigo (Gt+Bs+Dr)