GOREとにゃんこの桃源郷

主観的にCDのレビューやら、日記やら、色々と。
ゴアとかメタルとかロックとか

2013.12.02(MON) - 居酒屋は始発まで営業するという法律を導入したい。

2013-12-03 | 日記
 ザ・タワー2(The Tower II)を遊ぶ。プレイステーション版のザ・タワーで、警備室から夜間パトロールを行うのが好きだった。残念ながらパソコン版にはそれが無い。しかも、前作より難易度が上がっている。オフィスの建設料金が倍以上に上がり、移動設備の間隔がシビアだ。ただ、エレベータを無制限に設置できるのは有り難い。とはいえ、大型は特に維持費と電力を喰うため、結局は乱立できない。



 昔のゲームなので、もはやパッケージが見当たらない。当時から使用OSと共にメインのパソコン自体、95⇒98⇒XP⇒7、と変わってきた。途中、サブノートでMEも使った。いつからか、シミュレーションRPGツクールとこのタワーだけは、HDDに残っている本体のみだ。ちなみに、後から発売された拡張パックは何も持っていない。このゲーム自体、地元駅前のゲームショップにて、たまたま3400円くらいで売られていただけだ。それゆえ拡張パックの存在さえ、今日まで知らずに生きてきた。また、昔使用していたパソコンは、HDDが2GBしかなく、それが破損してから買い換えたHDDも、3GBのものだった。XPになってから10GBに増えたが、とにかくファイルの取捨選択がシビアな問題だった。100MB以上の容量があるものは、極力カスタムインストールにする。ちょっとした画像さえも、必要無い物は消す。そんな生活が続いたある日、システムファイルを消失させてしまい、win98が死んだわけだが。



 「新宿西口副都心」マップばかり遊んでいる。何故ならより多くのテナントを詰め込むのが好きだから。また今回、アップデート出来ることを知って、配布されているパッチを落としたものの、データをフォルダごと新しいHDDに移しているだけなので、インストール情報が書き込まれていない。よってアップデートの適用が出来ない状態だった。通常のインストールを試してみても、ゲーム自体はwin7/64bitでも問題無く動くが、エラーでインストール自体の完了は不可能となる。情報によると、基本的にバグが改善されているようなので、ぜひともアップデートした状態で遊びたかった。そこで検索に次ぐ検索の結果、レジストリに直接、インストール情報を書き込むことで解決した。いわゆる手動インストール作業だ。2ちゃん、タワースレッドの有志に感謝。
 レス番72と73を参照
 上記リンク先のやり方は、OSが32bit版の場合で、64bit版であれば、書き込む場所が違うことに注意。具体的には、「C:\Program Files\」は「C:\Program Files(x86)\」になるのと、「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\OPeNBooK9003\」の部分は「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\OPeNBooK9003\」となるため注意。「Wow6432Node」というのは、64bitから32bitへ情報を反映させるためのキーで、覚えておくと便利だろう。最後に、レジストリを直接弄る時は、余計な箇所を削除したりリネームしたりすると、windowsが起動しなくなることもあるため、作業の際には細心の注意を払おう。たとえパソコンが壊れても、レジストリに関してはサポート対象外だったりするため、完全に「自己責任」で片付けられてしまう。

 さて、2Dのシミュレーションゲームがたまらなく好きなわけだが、プレイステーションでもう少しマニアックなゲームも持っている。「テーマホスピタル」だ。病院の経営シミュレーションゲームで、受付を配置したり診察室を配置したりする。部屋の大きさや窓の位置なども自分で決められて、カスタマイズの自由度が高くて嬉しい良作だ。扱う病気については、殆どが架空のものだから、患っている人も嫌な気分にならず安心だ。(治療失敗で患者が死ぬこともあるため、同様の罹病があると少々気分が悪いと思う。おそらくそれに対しての配慮だろう。)たとえば、一番印象に残っている病気が「ベロ出し病」だ。ベロが長く出すぎてしまう病気で、治療には「ベロ切りマシン」を使う。名前からして分かると思うが、そう、出すぎたベロを適切な長さに切断するのだ。スタッフのセンスに脱帽だ。少年さえ、ちんちんの皮を一息に剥くほどの勢いだ。
 うちのプレイステーションはそろそろ寿命のようで、ディスクの読み込み不良と回転不良が頻発する。そのため、パソコン版に乗り換えたいと思ったが、残念ながら近年のマシンで稼動させるのは不可能なようだ。しかし、海外の有志が、CorsixTHという名称で、テーマホスピタルのクローンを作っているようだ。少しプレイしてみたところ、基本的なことだけは出来る様子。ただ、未実装の部分も多く、今後に期待したいところだ。頓挫しないことを祈ろう。ちなみに現状、バージョン0.21となっている。

2013.11.29 - いい肉、血腥い君の肉、それを貪る家族の肉。

2013-11-29 | 日記
 Aさん、Bさん、Cさんの3人に、とある殺風景な部屋を見せました。そのあと1人ずつに、部屋の様子を伺いました。

 Aさんは、「机の上に、果物があった。」と答えました。
 Bさんは、「机の上に、リンゴがあった。」と答えました。
 Cさんは、「テーブルの上に、リンゴがあった。」と答えました。

 この時点では、部屋に机があるのか、テーブルがあるのか、まだ解りません。その上に置かれていたものは、2人がリンゴだと答え、1人だけ果物と答えています。リンゴは、大別すると果物ですので、全員が同じ物を指している可能性が濃厚です。断定は出来ませんが、おそらく果物が置かれていて、それはリンゴだったのでしょう。冒頭で、部屋の中の様子が明言されていないため、件の3人ともが間違って認識している可能性も考えられます。
 AさんとBさんは学生、Cさんはインテリアコーディネーターだとしたら、どうなるでしょう。職業柄インテリアに詳しいCさんが、机とテーブルを間違える可能性は低い、という先入観により、リンゴは机の上ではなく、テーブルの上にあったのだと推測されます。また更に、実は先ほどの部屋は、AさんとBさんが普段勉強するために使っているとします。部屋のテーブルを勉強机として使っている2人からすると、そのテーブルは机であり、2人にとってリンゴが置かれていたのは机の上だということで、正しいことになります。
 つまり、同じ事象に対し、それに立ち会う人の数だけ、答えが分岐する可能性があるということです。部屋にあったリンゴにしても、答えは質問者次第で変化します。「どんな果物がありましたか?」と聞かれたら、果物がある前提としてその種類を問われているため、漠然と果物があったと答えるのは間違いになります。ところが、「どんなものがありましたか?」という問いには、果物、リンゴと複数の正解があります。

 ネット上に氾濫するレビュー記事は、あくまで筆者の主観で書かれるものです。自分が素晴らしいと思っているものが、何処かで酷評されていたとしても、書き手にとっては劣悪なものに違いないのです。
 主観性の高い記事を参考にするためには、書き手の価値観が自分と似ているかどうか、そこを判断基準にすると失敗し難いです。食事に関するレビューの場合、書き手の食べ物の好き嫌いが、判断材料として役立ちます。あまりにも味覚が違うのであれば、評価の低い料理ほど、美味しく食べられることがあります。

 そういうことが、先日あった。という日記です。おしまい。

2013.7.14 - しょっぺえ水場とあっちい砂場

2013-07-14 | 日記
 先日7/13(土)は海へ行ってきた。二日前に誘うという、急な誘いだったためか、二人来られなくなり、結局去年と同様の三人で出発する運びとなった。目的地の千葉へ向かい走行中、通勤のピークタイムと重なり、交通状況には混雑の兆しが表れていた。夜明け前の出発であれば、一般道だけでのんびりと行く事になっただろう。しかし、時刻は既に朝9時。到着の遅れは、楽しみを逓減させる破目に陥る。仕方なく高速道路を利用し、時間の効率化を図った。途中、一時的な渋滞により、最悪の事態さえ危ぶまれたが、本当に一時的なもので事無きを得た。
 毎回、穴場を探す為、異なる海水浴場へ赴く。今回も例外ではなく、初めて訪れた場所である。馴染みの無い場所では、駐車場を確保する問題、海の家、海水浴場の開閉時間、家族向けか若者向けか客層に関して等々、様々な情報を現地で認識することになる。幸い、一日500円の安価な駐車場に車を停める事が出来た。立ち並んだ海の家では、どこも積極的に客引きを行っている。たまたま声を掛けて来たところは、その日オープンということで、外装が完成していない様子だった。時刻は正午になっていたため、一人1000円のところを、半額で借りることが出来た。ロッカーは各300円、シャワーは無料で、水、お湯とも使い放題だ。
 まずは一旦、即座に着替えて海へ入る。その日は曇り空に、時折晴れ間が覗く、比較的涼しい気候だった。それでも、陽射しが照り付ける間は、まさに灼熱、皮膚を焦がすような感覚はある。この海水浴場の特性か、当日の天候によるものか、波は高めで、水温が低かった。初めに入る瞬間は、冷たさが身に堪えるものの、一度肩まで入ってしまえば、自然と慣れるものだ。
 一頻り遊び、昼食のためにまた海の家へ戻った。小学生の頃、家族で海に行く時は、専らこの九十九里浜に車で向かい、海の家で焼きそばやハマグリを食べた。久し振りにハマグリを食べたい我々は、ハマグリ料理を推している海の家を探した。其処では、一日10食限定で「ハマグリ丼」なるものが提供されていた。当然、既に完売していた。そこで別の海鮮丼ぶりを注文したところ、ハマグリの入った澄し汁が付いてきた。結果としてハマグリを食べることが叶い、胃袋共々、満足に至る。
 時刻は14時過ぎ、海を見ると、先程より波が高くなっていた。海岸にほど近い位置でも、ライフセーバーは注意に周っていた。注意と言えば、砂浜のすぐ上空を、ずっとパラモーターに乗った男が飛び回っていた。名称が解らないのだが、屋根というか、パラシュートの広がる部分、そこに「海岸にゴミを捨てないで下さい。出たゴミは持ち帰りましょう。」というような文句が書かれていた。注意喚起を行う、自警団のようなものかと思っていたら、アナウンスで「海水浴場上空を飛び回るのは危険ですので止めてください」と厳しく注意されていた。そんなバカモーターを余所に、我々はもう一度海へ入った。二度目の入水は、温まった体に冷水がかかるため、結構堪えるものだ。ところで私自身は昔から泳げない、所謂カナヅチのため、あまりに波が高いと純粋に怖い。目に見えて高波となりゆく中、軽く遊んでから海を出た。
 帰路は急ぐ必要も無い為、高速を使わずに走った。その車にはカーナビが無く、知らない道を走る際は、紙媒体の地図が必需品となるアナログ仕様だ。徹夜明けに海へ向けて出発したという自殺行為による、疲れのせいもあるだろう、成田空港付近で道に迷い、無駄にぐるぐる回っていたようだ。よく知っている道ならば、地図が必要無いため、その道へ出ようとしていたという。この愚行も相俟って、帰ってきたのはすっかり夜も更けた23時過ぎだった。殆ど車内で過ごすことになり、それはそれは長時間の暇潰しを行った。主に、なぞなぞ、大喜利、即興オカルト話の三つに集約できる。
 なぞなぞに関しては、
「仕事が忙しくなって、従業員を確保するために海へ行きました。海で何をした?」
「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足、これは何?」
「AV男優とF1レーサーに共通することと言えば?」
「宇宙飛行士が宇宙に行くと、食事を摂らなくなるのは何故?」
 大喜利は、
「客足が遠のいた海の家、店主が客を獲得するためにとった驚きの行動とは?」
「美容師あるある2位は、耳を削ぎ落とす。では1位は何?」
「クローン羊のドリーが、唯一オリジナルと似ても似つかないところは?」
「こんな転校生は嫌だ!」
「こんな高齢者は嫌だ!」
「Cock and Ball Tortureが解散した切っ掛けとなる、ある事件(出来事)とは?」
 即興オカルト話は、初めは適当に話し、怖がらせる大事なポイントをボケる、という実際は怖い話でも何でもない、ある意味大喜利の延長戦のようなものだ。大変なのは、ありもの(既存の話を使わない。というか怖い話に興味が無い為知らない。)禁止で、自分でフリを行い、自分でボケる点だ。実際の怖い話のように、オチ前に溜めを作れるため、話し手次第で、考える時間を得られる。結構脳は疲れるが、楽しかったのでおすすめ。途中から、より即興性を増すために、「設定」と「場所」を指定された上で話すという形式にした。ボケが思い付かないと、自然に完走してしまい、普通にオカルト話が出来上がるという不思議なゲームだった。
 たとえば、このようなものが出来た。設定は「小学生の頃の体験談」、場所は「学校」。
「小学校の頃、不思議な体験をした。学校で美術の時間に、修学旅行で行った山を思い出して描く、という授業があった。その時の先生はとても優しい人で、みんなの描いた絵に、優劣をつけず、全員が花丸になった。後日廊下には、クラス全員の描いた絵が貼りだされた。その時、ちょっと変わってるな、と思うくらいで、当時はさほど気にもしていなかったことがある。みんなが同じように山、空、木々だけの景色を描いていたのに、一人だけ、山の中腹に小屋だったか家だったか、建物を描いている奴がいた。クラス39人居る中で、建物のある風景を描いているのは、そいつだけだった。時は流れて、高校の時に、その小学校の頃の同窓会があった。担任の先生も来ていて、色々思い出話に花を咲かせていた。そんな折、美術系に進学したある女子が、先生に聞いた。あの時貼り出された絵の中に、一人だけ建物を描いた子がいたという話。そこで鮮明にその時のことを思い出した。そしたら、他のみんなも当時気になっていたという話題で持ちきりになった。誰かが、あの時貼られていた絵は、40枚あった気がすると言う。俺は数えた覚えなど無いが、言われてみると、奇数枚ではなかった気がする。奇数なら、並べて貼ったときに、1枚分スペースが余ったり、1枚だけ違う列に出てしまったりするはず。確かに整然と並んで貼られていた。そこで先生は、当時のことを教えてくれた。俺もずっと忘れていたけど、うちのクラスは本当は40人居たんだけど、1人だけ学校に来ない奴が居た。学期が始まる直前に転校ということになって、机も片付けられていたから、忘れていたけど、その当時も先生が、実家の都合で、という話を最初にしていた。でも、生徒には家の都合という言葉で隠していたけど、本当は少し違うらしい。その子の家は、結構裕福だったんだけど、父親が事業に失敗して破産したことで、家族みんな心中したという。その心中した場所というのが、山の上の別荘で、みんなで修学旅行に行った山の中にあったらしい。その時にはとっくに、取り壊されていたのだけど、きっと彼は、クラスのみんなと学校に通いたかったのかもしれない。みんなが修学旅行で別荘のある山まで来て、つい自分も一緒に絵を描いてしまったんだろう。」
 これが、オチを思い付かずに思わず完走したパターン。その後すぐ、考え直したパターンは、同窓会で先生が当時の絵の秘密を語ってくれた場面から。
「実はあの時の絵、先生も描いて貼ったんだ。アクセントに山小屋まで描いて。それで俺も思い出した。当時は絵のことなんて分からず、ぼんやりしてヘタクソな絵だなと思ってたんだけど、今思えばあれだけ水墨画なんだよ。めちゃめちゃ上手いんだよ美術の先生だし、水墨画で淡いから小屋なのか普通の家なのか朧気だったんだなぁ。」
 ついでに設定が「バイト」、場所が「ファーストフード店」の話。
「昔、マックでバイトしていたことがある。てぃろりてぃろりってポテトが上がる店のこと。駅から離れてるし、都会じゃないから、そこは夜9時に閉店して、9時半まで片付けで9時半になった時点で帰ってよかったんだけど、タイムカード切るのは9時半から10時まで、自由だった。残業代が発生するから、さすがに10時以降になるのはダメだと言われていた。だから長くても30分までだけど、当時は少しでも多くお金が欲しかったから、その日も9時半以降、しばらく残ってたんだ。その日は人も少なかったし、みんなは定時で帰ってしまったから、ドアも全部閉めて、空調も切って電気も消して、出てカギ掛けるだけでいい状態にして休憩室に一人で居たんだ。万が一何か忘れて帰ったら大変だから、ちょっと暑かったけど、一人で真っ暗な中携帯でただ時間見たりしてた。あと10分だって時に、ホールのほうから、すいませーん、って声が聞こえてきた。おかしいなって思った。自動ドアも閉めたから、入って来れないはずなのに。まぁいいかと思って、小さい店だからホールまで出ないで、すみませんもう閉店したんですよまた明日来て下さい、と言った。確実に聞こえたはずなんだけど、後5分で10時というときに、またホールから、すいませーん、と声が聞こえる。空調も無いし夜で静かだから、絶対さっき聞こえているはずなのに、仕方ないから、客の目の前まで行って、直接言うことにした。暗くて顔も見えない中、一応軽く頭を下げて、もう閉店したということを伝えて顔を上げた。そしてお客さんの顔を見た。一瞬暗くて分からなかったが、次の瞬間、背筋が凍りつき戦慄が走った。俺は、その顔をよく知っている。いや、よく見ることは無かったが、昔から見ればすぐに分かった。そこに立っていたのはなんと・・・・・俺のお母さんなんだよ。なんで職場に来るんだよ、同僚帰ったあとでよかったけど、まぁ恥ずかしかった。しかも、自動ドア閉めたつもりで居たのに、開いてたんだよ。もう職場に来ないでねって、強く言っておいたよ。」
 ついでのついでにもう1本バイトもの。設定は「バイトの体験談」、「作業系」。
「昔、作業系のバイトで、トラック移動するものをやったことがある。大体二人一組でトラックで現場まで行って、終わり次第トラックで帰る。で、家の近くまで運転するほうがトラックで送ってくれるんだ。その日も夜、仕事終わりで家まで送り届けてもらう途中だった。疲れたなぁと思いながら、ぼんやり窓の外を眺めていた。ふと気付くと、柳の並木道を走っていた。俺は不意に違和感を覚えた。道に詳しいわけでは無いが、そこは知らない場所だ。来る時に通った道と、明らかに違う。いったい何処に向かっているのか、おそるおそる、ドライバーに尋ねた。すると彼は、僅かに口元に笑みを浮かべた。俺は一瞬恐怖すら覚えた。まるで知らない場所、人気の無い並木道を走るのは、このトラックだけ。そして少し間を空けて、低い声で彼は言った。・・・・・・代々木上原だよ。そう、代々木上原なんだ、言われて気付いたけど、そう言えば知ってる町並みだったし、知ってるショップがちらほらあるし。普段車に乗らないから、どうも道に疎くて、すっかり知らない場所だと思い込んでいた。ところが、俺は背筋が凍った。おかしい。東京の現場から、埼玉に帰る途中、代々木上原は通らない。いくら道に疎い俺でも、それがおかしいことだと、さすがに気付いた。暫く様子を見ていたが、やはり車は、埼玉方面とは見当違いの方向へ進んでいる。俺の思いを見透かされたのか、赤信号で停車した直後、彼をゆっくりとこちらを振り向いた。苦悶の表情を浮かべ、宛ら鬼の形相と化している。思わず体が震えた。殺される、おう思った。そして彼は、静かにこう言った。・・・・・・漏れそうなんだ、ちょっと寄り道させてくれ。未だ嘗て、あれほど恐怖を感じたことは無い。もし、車内で漏らされたら、そう思うと今でも恐ろしい。」

2013/07/05 - 常夏に憧れて挙動不審

2013-07-05 | 日記
もうすぐ海水浴の時期に差し掛かる。僕は海が好きだ。みんな海が好きだ。今日は、海の良いところを書き上げていこうと思い立った。

楽しい。嬉しい。気持ちいい。適温。暑い。素晴らしい。素敵。魅力的。魅惑的。耽美的。淫靡。遊びたくなる。泳ぎたくなる。友達。愛想がいい。受け入れてくれる。受け止めてくれる。いやらしい。衝動。能動的。優しい。面映い。情熱的。情欲。発情期。美しい。綺麗。滑らか。つややか。あでやか。煌びやか。艶めかしい。色っぽい。天下。唯一無二。天真爛漫。天衣無縫。可愛い。逞しい。麗しい。叙情的。果物が育つ。魚がいる。いか、たこ、うに。調子いい。たまらない。こそばゆい。心地いい。晴れやか。爽やか。明朗快活。快刀乱麻。真剣。真摯。とっつき易い。温暖。夏らしい。理想的。寵愛、慈愛、隣人愛。博愛主義。博学。見ていたい。活きがいい。生きる喜び。陽気。末来。魔性。愛情。指針。標榜。王道。始祖。円やか。たおやか。しなやか。たわわ。最高。至高。神秘的。安心。広い見識。広大。渺茫。夢。頼れる。甲斐性がある。潤う。包容力。一騎当千。負けない。明るい。勇猛果敢。豪傑。眩しい。後輩の悪口を言わない。台風に比べてお洒落。ステマに屈しない。シーパラダイスに名前を貸してる。いつもファミコンの端子を錆びさせるが、すぐ新作を買えるので問題無い。守銭奴に厳しい。

お題がざっくりし過ぎてて厳しいので止めます。
ところで、「海」で変換する度に「膿」が出ていたのは内緒だ。

2013.06.20 - 灼熱と豆腐の煮っ転がし

2013-06-20 | 日記
 近頃、大変に暑い日が続いている。気温も然る事ながら、湿度が高く、暑さが全身に纏わり付くような感覚だ。体温調節や水分補給、ひいては健康管理に神経を削ぐ。職業柄、特殊な環境下に置かれる場合は、既に熱中症患者も出ているらしい。溢れんばかりに続々と出ているのか、ドクドクと脈打ち垂れ流すように出ているのか、そこは定かでない。ただ確信を持って言えるのは、最近は暑いという体感だけだ。
 さて、つい先日にも、我が家のディスプレイ(坪倉と無関係な意味のディスプレイ)は不調を来たした。DVD再生の折、再生ツールがエラー落ちすることが相次ぎ、画面が暗転する場面さえあった。画面自体は暗転直後に復帰するのだが、通知領域から吹き出しメッセージ「NVIDIA云々~」が出た。時として、通知領域が非常に役立つ瞬間が訪れる。今回のトラブルは、そのメッセージにより原因の切り分けが不要になった。NVIDIAの停止や復旧が起こるのだから、おそらくグラフィックボード関連のトラブルだ。そう、我が家のPCはGeForceの7600(?)あたりを積んでいる。エクストリームでないのは確かだが、個別に購入してきたわけではないので、型番を忘れてしまった。確か7000番台だった気がする。デバイスマネージャに、感嘆符が付くようなことも無ければ、ドライバの自動更新を検索させても、最新のドライバがインストール済みと表示されていた。
 こうなると、思い浮かぶのは、そのドライバ自体に不具合がある可能性だ。解消するパッチ等が出るまで待つか、以前のドライバを入れるか、という判断になるのだが、検索してみたところで、そうした不具合報告は見当たらなかった。ここまで来ると、労力の掛からない順に、試行錯誤する他無い。ドライバの再インストール、グラボを取り外して掃除、オンボード接続を試してみる、この3工程が全て空振りに終われば、Windowsのシステムトラブルを疑うことになるだろう。しかし、事態は幸いにも、呆気なく収束した。ドライバを削除⇒PC再起動⇒ドライバインストールで直った。今回学んだことは、デバイスマネージャに付与される警告は、あくまで目安でしか無いのだということ。一見、問題が無さそうに見えても、意外にトラブルの発生する原因は、何処かに潜んでいるものだ。
 PCが何台目かは別にしても、OSの再インストールが必要なほどのトラブルには、未だ見舞われていない。そもそも起動不可能なまでに損壊した過去もあったが、OS入れ直しは辛いからね。BTOなどでOSのCDのみ添付、ドライバから何からセルフサービスでインストールしてね、という時にクリーンインストールすることがある。あれは非常に時間がかかる作業だ。といっても、殆どはただ待つだけになる。途中で遊びに行って、帰ってきてまだ終わっていない可能性すら、考慮に入れる必要があるほどだ。もし再インストールが必要となれば、故障してから丸一日以上、PCが使えなくなると思えば、周辺機器が壊れることのほうが余程マシに感じる。お金を払えば、メーカーで対応してくれるようだが、リカバリごときで尋常ならざる金銭を要求されるようだ。職場にて、顧客からの電話で、PCが壊れて再インストールしてもらうのに1万~3万くらい掛かったと聞いたことがある。我が家のPCは、自作機でこそないものの、1年以上の保障期間を得たためしが無いため、修理事情には疎い。そのため、1万円に別途送料を取られて、出荷時点に戻すだけでは割りに合わないと驚嘆した。せめて、故障した時点でインストールしていたソフトの一覧表を渡して、ついでにインストール作業や各種初期設定もやって貰わないと、納得が出来ない。マルチブート設定をするのでもない限り、HDDのパテ割が済んだら、もうインストールの9割は済んだと言っても過言ではないのだから。そう考えると、修理業者は美味しい商売だと思う。メーカーサポートにしても、レジストリどころかコンパネさえ確認せずリカバリを案内するらしい。電話で相談に来る人の殆どが初心者だから、それで納得してしまうのだろう。逆に説明を求められた場合、理解させるのに苦労しそうだが、その辺りはマニュアルがあるのだろう。
 そうそう、ついでに64bitのWin7でディスクチェックをするのは好ましくないことを知った。メモリの上限までひたすら食い続け、メモリ不足に陥ると深刻なエラーが出る可能性もあるようだ。実際に試してみたところ、ネットの情報通り、タスクマネージャでメモリが8GB以上も食い潰されている事態を確認出来た。更に増え続けていくため、キャンセルした。win7、proの64bitの場合、メモリを理論上192GBまで認識可能らしい。そしてチェックディスクは、認識可能な最大値まで使用し、チェックを行うようだ。最大192GBは、あくまで認識可能な最大値で、通常のPCに積める限界とは何ら関係無い。メモリのスロット数によるが、積めても32GB程度、大きめに見積もってもスロット8基でせいぜい64GB程度か。ところが普通は物理メモリ8GBあれば、はっきり言って充分だ。つまり、192GBという数値は現実的ではない。要は64bitマシンでチェックディスクを実行すると、遅かれ早かれメモリ不足に陥るということ。それを逆手にとって、32bit用のチェックディスクをコマンドプロンプトから実行すれば、32bitマシンの限界メモリは4GBのため、4GBまでしかメモリ消費されないらしい。それでもタスクマネージャで確認するとバカみたいな値で驚くことになるが、そもそも何故こんなにわけのわからない仕様なのだろうか。
 他に、休止状態がデフォルトで選択不能なのも不可解だ。純粋に不可能になったのであれば、諦めるのだが、設定で可能になるのが不可解だ。こうした細々な設定箇所が結構増えてきたので、もしいずれOSの再インストールなどやらかした時には、設定し直しが非常に面倒臭そうだ。現行マシンがあと5年は活躍してくれることを願ってから死のう。DIE。

2013.06.15 - 支払いゼロ賞

2013-06-15 | 日記
 PSP版『ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジーinいただきストリート ポータブル』通称いたスト。ようやく、「一度も買い物料を払わない」ことが条件である、「支払いゼロ賞」を獲得した。これで、残る賞は唯一つ、「ベビーサタンにいっぱい助けてもらう」だけだ。何度も再現するほど暇ではないため、攻略として適切か確信は無いが、前述の賞の狙い方を記載しておく。

 フリーゲームにてゲーム開始。いつも自分はスライムを愛用しているため、対戦相手はトロデ、ヤンガス、ユフィの3者に決定。全てDランクにしておく。対戦マップは、リーザス像の塔を選択。ゲームルールは目標金額50万G、空き地設定すべて、クイック設定あり。以下解説。

 「リーザス像の塔」を選ぶ理由は、第一にサイコロの最大出目が多いこと。最大で8マスまで進めるため、敵の店を飛び越えていける確率が高くなる。第二にチャンスカードからベビーサタンを召喚出来る可能性があること。ベビーサタンは、彼が通り過ぎた店を休日にしてしまうため、敵の店に止まっても、買い物料を支払わないで済む確率が上がる。第三に銀行を通らずに回り続けられること。また、旅の扉(ワープゾーン)が存在する点も、こちらに有利となる。

 クイック設定を有効にしてゲームを開始すると、目標金額の半分の所持金を手にした状態で始まる。そのため、上記設定だと全員が25万Gも所持しているため、店の購入、5倍買いともに気にせず行うことが可能だ。目標金額を高めに設定する理由は、空き地に神殿を建てることに由来する。神殿は、止まった相手の総資産の10%が買い物料として入る。また、自分が止まった場合、自分の総資産の5%を得ることが出来る。つまり、資産が多いほど、多額の収益を得られる。そして、上記設定にすると敵が優先して建てる店は、サーカステントと相場が決まっている。稀に関所を建設する可能性もあるが、もし銀行周辺であれば、何を建てられようと問題無い。

 問題は、マークの1歩手前、3軒だけで構成されたエリアの、丁度中央の店を購入できるかが勝負の分かれ道だ。該当する店は2箇所になるが、早い段階で購入出来なければ、リセットしてもいい。それくらい、この2軒は進入率が高く、敵に先取されては大変不利になる。基本的にこちらは、その2軒を起点にマーク周辺をぐるぐる回り続けるため、そのエリア外側の店と、銀行に接するエリアの全店舗は無関係となる。
 この設定における敵の思考は、サラリーを無視して株で儲けるパターンだ。そのため、支払いのデメリットが無い限り、マークより先のエリアに進入しようとせず、ひたすら銀行周辺を回り続ける。このパターンの場合、おそらく株をある程度購入し終えたら、空き地を木の店に改築し、一気に儲けようとするはずが、然るべき場所に神殿さえ建てておけば、その前に決着がつくため気に掛けることもない。ただし、先に書いた通りデメリットを回避しようとする行動は有り、その際はマーク先のエリアに進入してくるため注意。
 敵を神殿に止まらせる度に、2万G以上の収入が見込めるため、かなり早いターン数で目標金額に到達するはず。目標金額を達成次第、次の行動で止まれる可能性のある空き地を、全て飛行艇乗り場に改築する。上手く自分で飛行艇に乗れたなら、そのまま銀行城を指定してゲームセットとなる。つまり、目標金額を超えたからといって、危険を冒してまで徒歩で銀行を目指す必要は無い。空き地の利便性を、有効に利用すること。

 ちなみに、例えば休日の店に止まった場合、そこで5倍買いをしても、買い物料を支払ったとカウントされることは無い。そのため、休日中に来店した際は積極的に5倍買いして、すぐさま神殿に建て替えてしまうべきだ。

2013.06.10 - 朝食は恥垢のかほり

2013-06-10 | 日記
 賞味期限が今日のチーズを、朝食として食べた。このランゴドールというウォッシュタイプのンハチュラルチーズだ。ウォッシュ系はどうしても強烈な臭いのため、口に運ぶことも憚れることが多い。しかし、このチーズは他のウォッシュ系チーズに比べて臭いが弱いことが救いだ。それでももし、臭くて食べられないという場合は、外皮だけ取り除いてから食べるといいらしい。確かに臭いのは基本的に外皮だけで、中身は円やかで食べ易い。よくスーパーで売られているカマンベールチーズ、あちらは白カビ系だが、中身はクリーミーでとろけるような味わいだ。それとよく似ている。少し癖のあるチーズに挑戦したい時の、入門編としてこのランゴドールは、非常にお薦めだ。他のウォッシュタイプを食べられない俺が言うのだから、間違い無さそうだ。

 クラッカーを切らしているため、今回のチーズのお供は「つくば産中玉トマト」である。通常のトマトと、プチトマトの中間くらいの食べ易いサイズで、大変に甘味が強い。瑞々しさの中、噛めば噛むほど口一杯に甘味が広がり、普段甘味類を食さない人にとっては、これだけでもスイーツ感覚と言えるだろう。本当はもう一押しとして、オリーブオイルがあれば、チーズとトマトのカプレーゼと洒落込めたのだが、そこまでは叶わなかった。

 そして食後のおやつは、カラムーチョの辛さ8倍バージョンだ。最近コンビニで売られ始めたため、当然の如く衝動買いした。この辛さ8倍のカラムーチョは、夏季限定でたまに発売される。以前は、「激カラムーチョ」や「極カラムーチョ」なる商品名で発売されていたが、今回特別なネーミングは無く、パッケージに関しても通常のカラムーチョと違い少量となっている。以前は通常品と内容量が変わらなかったのに、何故今回からこんなにもカス同然の量になってしまったのか。振り上げた拳を、遣る瀬無く自らの太腿に叩きつける。

 しかし辛い。現行の暴君ハバネロより圧倒的に辛い。辛い中にも、美味さが犇めいているから、日本のスナック菓子業界は素晴らしい。海外スナックのデスレインは、これより更に辛いものの、糞不味いため全く素晴らしくない。ところで、ハバネロも夏場によく辛さ倍化バージョンを発売していた気がする。今回のカラムーチョも、体感的にそれと同等くらいの辛さだと思う。旨辛スナック好きは買いだろうな。

 あと、昨日は一年ぶりにライブをやってきたので疲れた。内田裕也じゃあるまいし、何がロックの日なんだろうか。ロクデナシの日、の間違いじゃなかろうか。原理主義とか軽口を叩く阿呆も何なんだろうか。リアリストに向かってよく言えたものだ。この地方には白痴しかいないと思い知らされた。何年も前の話だが、市のアンケート(無作為に選出され書類が送付される)において、教育の充実を図り民度の高いコミュニティを形成できるよう尽力して欲しい、という旨を書かせていただいたが、実現には程遠いようだ。先日の市長選挙の結果、市長は今回も前回と同じ人に決まった。彼はまだ比較的若いうえに、これまでの市長としての実績もあるため、おそらくまだまだ現役で市長の座は安泰だろう。

2013.05.29 - 直腸物干し竿

2013-05-29 | 日記
 マッカラン、バランタイン、響、名立たるウイスキーに負けじと、廉価のままに美味さを極める、そんな酒を探していた。そこに突如現れた新星ネヴィス・デュー。

 まっず。
 
 とにかく美味くない、寧ろ口に尾含むと変な臭いがするし、端的に言うと不味い。
ただ、安い、これだけは真実だ。不味いが安い。覚えておこう、安く、そして不味い。

 俺はロックかストレートでしか飲まないため、他の飲み方で美味い場合は申し訳ないが、とにかく不味いのである。ということで、安さと美味さを兼ね備えたウイスキーは、やはり角瓶かと思う。角は何と言われても、バランスが良い気がする。というか、他にコストパフォーマンスの良いウイスキー(ブランデーも可)があれば教えてほしい。ビールやワインの味が苦手なため、飲める酒が限られており、死活問題だ。
 ネヴィス・デューも漸く残り100ml程度となった。早く飲み干して、別の美味いウイスキーが飲みたい俺は、もはや眼も虚ろである。

2013.05.27 - 日蓮宗の読経を聞いてきた

2013-05-27 | 日記
 祖母の納骨の為、墓地へ行き、日蓮宗の坊主に経を読んでもらった。我が家は全員、生粋の日本人家系ゆえ、程度の差はあれ仏教徒にあたる。しかし、家族間でそれぞれ宗派が異なる点が、余所と少し違うところだ。祖母は上述の通り日蓮宗であるが、その旦那、つまり祖父に関しては(たしか)浄土真宗だったと思う。それに、故人が生前からの強い希望により、祖父と同じ墓には入れない。そう、娘婿の姓、いずれ俺も入るであろう墓に納骨された。「外出」を嗜む方々は存じていることと思うが、近頃はもう夏のように暑い気候である。よって、礼服の中は汗でぐっちょりだった。ぐっちょりしていた。ぐちょ。ねちょりーん。
 経はそもそも、サンスクリット語の音を漢字に直したものと聞いていたため、日本語で読まれるのだと知らなかった。学生の頃に、葬列は経験あるが、その頃はよくよく経に耳を傾けることが無かった。いずれ興味本位から、仏教用語を調べることがあり、折角の機会だからと一言一句に至るまで聞いていた。適当に誤魔化すこともあるのだと、小学生時分の担任(坊主をする傍らで教員をしていた)から聞いていたので、口の中でモゴモゴ言うだけかと思いきや、律儀にもきちんと読んでいた為、今回発注した坊主は、おそらく良い坊主なのだろう。親戚の老婆も、うちの地域の坊主は適当だったが、ここの人はちゃんと読んでくれて良かった、そう語っていた。ただ、坊主の車はベンツだった。何故なんだぜ?
 こればかりは本当に謎めいている。調べようと思えばネットで調べるのだが、俺は興味がある程度強くないと、検索すら億劫なため調べない。それに、気になった時点ですぐに調べ物をすることは愚行だ。理由は、自分で考える余地が無くなってしまい、脳の萎縮に繋がり、脳が萎縮すると優秀な子孫を遺せず、代々に渡り学歴が下がり続け、周囲に悪癖を感染させ、大規模な経済破綻が始まり、人々が祖国を失い、尊厳を失い、主義や自由が奪われ、迫害の中で強制労働を強いられ、飢饉にあえぎ、作物は枯れ果て、心が荒み、戦争が始まり、人の歴史が終わるため。とどのつまり、風が吹けば、人類は滅亡するのである。結局俺が疑問に感じているのは、坊主がとりわけ富裕層であることを、周囲に知らしめるべく行動する点にある。資産があること、実入りが良いことは周知の事実だ。しかし、庶民の集まる場に、態々ベンツで乗り付ける理由が分からない。土地が無く、駐車スペースに悩まされる都会住まいならともかく、彼らは広い私有地に堂々と暮らしているはずだ。しかも富裕層なのだから、庶民向けの車を、仕事用として一台用意してはどうかと思う。庶民と坊主の間に、いちいち隔たりを設ける理由は何だろうか。
 その昔、日本文化史上、殿様は誰よりも偉く、誰もが平伏さねばならなかった。当然、安易に近付こうものなら斬り捨てられても文句は言えない。側近であろうとも、肩を寄せ合いみだりにボディタッチをすることは許されない。たとえ病床に伏すことがあっても、体が弱ったからと言って位が下がることも無い。つまり医者さえ、殿様への触診は禁じられていた。そこで活躍するのが、既に出家した坊主である。医学の知識を有する坊主は、出家していることから人間ではない扱いになり、唯一殿様の体に触れることが許される。現世とあの世の中間に位置するような、特殊な存在として確立していた。そのことから、現代に於いても人に追従するような姿勢を不埒とし、敢えて遠ざかるのだろうか。だが坊主並みの富裕層からすれば、やはりベンツに乗っている人も多いわけであり、寧ろ生臭さを禁じ得ない。かといって、尊敬や注目を獲得することで、坊主への成り手を増やすことが目的とも思えない。単純に趣味というか、個人的な煩悩として高級車を乗り回しているような気がしてならないのだ。
 やっかみなのではなく、時世から純粋に疑問が湧いただけである。例えばTVの大物タレントは、庶民の生活観を持っていると、自身を演出することが多い。また、稼いだ金を幾ら寄付したとか、好感度を得るため庶民に媚びようと必死だ。ところが、坊主は「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」を座右の銘に掲げるほど、奔放な生活の片鱗を覗かせる。特にそうした態度で、収入に左右されることが無いのだろうか。もしくは、敢えて貧富の差を演出したほうが、より神々しく存在できて都合が良いのだろうか。身近に坊主の居ない俺には、生涯を賭しても解決しない難問だ。だって、家に居るから。友達も無く、一人寂しく家に居るのだから、一生かけたってアニメとゲームしか出来ない萌豚(もえぶた)なのである。実際アニメに興味が無いのだが、友人から萌豚という言葉を教わった。昨今のトレンドらしいので、これから自己紹介の時など、積極的に使っていこうと思う。タニタの食事メニューで脂肪が燃えた豚~の略だろう。おそらく、元々ニダと言っていた語尾が、流行に合わせて変化したものと推測される。萌え豚か・・・。結局のところ、どういう意味なのかよく分からないな。そもそも萌えが理解出来てない段階で、勝手に進化されても付いていけない。進化はボタンを押せばキャンセル可能なはずだが、ポケモンも微妙に世代ではないため、いまいち把握しきれていない。ゲームオタクとはいえ、子供の頃に慣れ親しんでいないゲームには、基本的に興味が無い。我ながら淡白だと、反省せねばなるまい。
 書き忘れていた。今日、こんな時間に起きているのは、電気とPCを点けたまま、窓も閉め切って寝ていたら、暑さのせいか怖い夢を見て夜中に目が覚めてしまったのだ。我ながら可愛らしい理由だ。だから、興味の無い話の最たるもの、また、されても困る話にもよく挙げられる、夢の内容を説明する。まず、そもそも眠りの浅い俺は、蛍光灯の光とPCのアイドリング音のために満足な睡眠を得られるはずも無く、ずっと夢の中に居た。舞台は何処か知らないオフィスビル内で、そこで俺はシティーハンターのサエバ的な役割だった。謎の殺人鬼が夜のオフィスに現れ、残業の合間、トイレや休憩室で女子社員が次々に殺されていくという話だ。「くそっ、また殺されている」などと死体を発見する度にぼやいていた。この段階では、まだ犯人の姿は見えず、ただサスペンスな展開だけである。しかし、死体がなかなか凄惨で、皆一様に、四肢と首が離れ、胴体も含め6つのパーツになっているのだ。それも決まって、胴体だったり、右腕だったり、死体毎に、何処か一つのパーツが行方不明になっているのだ。おそらくこの内容は、漫画の金田一(たぶん)で読んだ話が元になって夢に出てきたのだと思う。死体のパーツを繋ぎ合わせ、架空の一人の死体を作りあげ、村人全員が亡くなったよう見せかけたが、実は一人だけ生きていた、という話がおそらく結構始めのほうの巻に載っていたはず。もう持っていないため確認出来ないが、特に金田一が好きなわけでもないのに、夢とは不思議なものだ。また、暫くして場面転換があり、犯人の姿が現れる。犯人は、歩行器に乗った全身血で真っ赤な赤ん坊だった。返り血だけでなく、本人も流血していて、眼も黒目が無く血を流していた。とまぁ、そんな夢だ。起きてから思い返すと、死体などは別段グロテスクな描写ではなかったのだが、夢の中ではそれらが異様にグロテスクに見えた。眠りが浅すぎて、本格的に寝汗がビッショリとなる前に起きてしまったが、おそらく放っておくとまたコントの夢などに突然切り替わったことだろう。本当に、夢の中でコントを観ていることは多い。それでクスクス笑いながら起きることがよくあるため、旅行先でやらかしたら恥ずかしいと思う。まぁ、奇声をあげる人(見たことは無いが居るらしい)よりはマシだが。