「昔はこれで大きな魚を釣ったんだ」
「あの頃の〇〇では大きな魚がいたよね」
何十本もの釣竿を並べられてあーでもない
こーでもない、言われても面白くも何ともない。
そんな懐古主義ではなくて、定年退職した
後でもスーパーカブに自慢の釣竿突き刺して走り回っているおっちゃんの方が余程カッコいい
のだ。
「何ですかこのルアー、何か変な頭が着いていますが・・・」
「車のタイヤのバランサーを改造して着けたんだ。飛ぶし、釣れるよ」
釣り場で出会う人でも、実践に基づいた話をしてくれる方はそう多くない。
こういう人たちの道具は最先端のものではなく、大抵、使い倒した旧式モデル。
20代、30代の頃はギンギンの最先端ロッドやリールを振り回していたが
50歳を過ぎるとそういうものにすごく腰が引ける。
欲しいけれど生活費も入れなきゃならない。
「あのオッサン、〇〇使っているのにボーズでやんの」
「年に似合った釣りしろよ」
そういう声が言われちゃないけど聞こえるんです。
25年前に当時、驚愕のバスロッドとして世に出た
「コンバットスティック インスパイア スーパーエアリアル」
この竿を飾って、眺めて、子供に昔を自慢しても何の喜びがあるのだろう。
この竿を改造して、フィールドに立つのだ。
最先端のロッドではないけれど、教科書通りの釣りには必ず飽きが来る。
「あそこの変なオヤジが、変な竿で釣ってるぞ!」
そう言われるのを夢見て、お正月から改造を始めたのだった。