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10年前にラスベガスで発生したキャストと呼ばれる犯人が起こした連続猟奇殺人事件。
しかし、事件は解決に至らずお蔵入りとなっていたが、10年後にキャストの手口に酷似した殺人事件が
再び発生する。 CSIのリーダーは、10年前にキャストを追っていたCSIの元ボスに連絡しCSIのメンバー
らと共に事件の捜査に当たる。
私は海外小説も割と多く読む方だから慣れていると思うのだが、今回の作品は人の名前、状況、展開が
非常に頭に入ってきづらくて、すぐに覚えられた人物がCSIのリーダーである主人公とCSIの元ボスの2人
だけで、その他のメンバーは、なかなか名前が覚えられなかった。 おそらく個性的なメンバーがいない
事が原因だろうと思うし、CSIのメンバー以外の登場人物らの名前も覚えづらくて読むのに結構苦労した。
人の名前が覚えられないと必然的に物語の状況や展開も理解しづらくなる。
早い話が、人の名前、状況、展開が理解しづらい=つまらない作品という事になるのだが。
作品そのものが面白くないのか翻訳が下手なのか・・・。
読んでいて理解したのは、犯人の独特で特徴的な手口と、どうやら今回の犯人は10年前のキャスト事件の
模倣犯らしい事。 10年前の事件には、重要な容疑者が3人いたという事。 そうこうしている内に本物の
キャストが復活してまた殺人を始めた事などなど。
終盤少し前辺りからやっと登場人物を何とか把握できるようになり、普通の警察サスペンス物として面白
くはなってきた。 CSIは事件現場の指紋照合でキャストの模倣犯を特定し犯人の家に向かうが、そこには
争った跡だけあり誰もいなかった。 本物のキャストが模倣犯を連れ去ったと考え、3人の容疑者の中で
捜査の結果本命と思われていた犯人の家に向かい、キャストに殺されかけていた模倣犯もキャストも無事
逮捕する事ができた。
しかし、最後に署内でのキャストへの尋問で、CSIの元ボスの相棒が、キャストの父親に息子の犯行を黙認
するかわりに金銭を要求していた事が明るみに出る。 かつていっしょにキャストを追っていた相棒の裏
切り行為にCSIの元ボスはショックを受け深く傷つくというエンディングで終わる。 そんなにページ数の
多い作品ではないが、中盤過ぎまで分かりづらくてつまらない作品だった。 でも、何で犯行現場でキャ
ストを射殺しなかったのか。 そうすれば相棒の裏切りが発覚する事もなかったのに。