日々の寝言~Daily Nonsense~

団塊の世代

NHKで、団塊の世代の番組をやっていた。

世代論はあんまり好きじゃないし、
特定の世代に何かを期待する、ということも無いのだが、
影響が大きいのは事実だから、
考えるきっかけとしては悪くはないのだろう。

いわゆる定年問題については、定年制度は古い制度だと思うので、
年齢にかかわらず、働きたくて、かつ、働ける人は、
どんどん働いて、どんどん消費すればよい、と思う。
そうでないと、社会全体としても困る。

年金問題にしても、働けるうちは部分受給にして、
支えるほうに回ってもらえば、ある程度は緩和されるだろう。
もちろん、働きたくない人は無理に働かなくて
すむようにしないといけないだろうが、
全体としては、働きたいという人が多いようだし。

若い人の職場を奪う、という話があるが、
実際のところ、どうなんだろう?
60歳の人が働ける部署と、20代、30代の人が
働ける部署は、あまり競合しないような気もするのだが?
本当に激しく競合しているとしたら、
なにか間違っているのではないか?

収入が年金だけでは苦しい人が多いだろうし、
そうなると、消費のほうも抑制しがちになるだろうから、
働けるうちは、旧産業を中心に、熟練の技能を活かして働いて、
若い世代が立ち上げる新産業のよい顧客になってもらうのが、
両者にとって幸せな関係だと思うのだが・・・

逆に、技能の継承ができない、というような話もあるが、
それも本当なんだろうか?
それが必要なら、60歳になる前に
きちんとやっておくことはできないのだろうか?

実際に問題が起こるとすれば、
本人は働きたいのだが、生産性が下がっているような人が、
会社にいつづけて、仕事に見合わない給料を
もらいつづけること、なのだろう。
競争が弱くて、生産性の低い組織ほど、
そういうことが起こりがち、ということもありそうだ。

結果として、慣性のままに、生産性の低いところに
お金が流れつづけると、社会全体の生産性が低下する。

ずるずるとそういう状態が続くのを防ぐためのものとしては、
定年制度にも、意味があるのかもしれない。
いっせいに、リセット、というか、検診、
見直しを受ける時期、という意味で。

しかし、まともな組織なら、定年前でも、
子会社出向とか、勧奨退職とか、やっているはずで、
物理的年齢によっていっせいにしなくても、
健全なレベルのマネジメントと競争が機能していれば済む話、
のような気もするのだが、きめこまかいマネジメントのコスト
もあるので、どっちがいいのかはよくわからない。
経営者が決めることだろう。

それよりも、番組を見ていて感じたのは、
団塊の世代の一つの「傾向」として、
世代内競争が激しかったので、どうしても
短視野の人が多いのかもしれない、ということだ。

とりあえず、自分が勝ち残るのが大変なので、
世の中全体というような視点が弱かった面は
あるのではないか?

地方移住の問題なども、たしかに、
移住先のコミュニティのことを
もうちょっと考えてもいいのではないかなぁ。
短期的には、移った人も幸せで、地元も潤うのだろうが、
地域全体として、長期的に幸せであり続けるには
どうすればいいのか、というあたり。

20年先のことなんて、
誰にもわからない、という感じもするが、
考え方のベースとして、もうちょっとそういう面にも
ウェイトをかけたほうがいい、かもしれないと思った。

でも、これから温暖化も進むことだし、
北海道の南のほうに住むというのは、
けっこういい選択かもしれない。
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