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不二越とヘンミ計算尺の成膜装置 国家戦略が必要
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です。
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昨日(8月18日)は、東京都知的財産総合センターで事業戦略と知的財産マネジメントのコンサルティングを行いました。
センター内の様子をご紹介します。

▲東京都知的財産総合センター内部の様子 photo by 新井信昭
不二越とヘンミ計算尺(東京都千代田区)が共同で、希少金属(レアメタル)のインジウムを使わずに透明導電膜(電気を通す透明な薄膜)をつくることのできる成膜装置を開発し受注を始めました(日刊工業新聞8月18日)。
インジウムのような希少金属の代替品が出現することはたいへん好ましいことです。
この成膜技術・成膜装置は画期的なものといえましょう。
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不二越とヘンミ計算尺が受注を開始したということは、海外への販売も含んでいるに違いありません。
海外販売を非難するつもりはありませんが、何とかならないか、と思います。
かつて、日本の半導体産業が韓国のそれらにとって代わられたのはなぜでしたっけ?
そう、半導体製造装置が出回り、それを買えば難しいノウハウなどなくても半導体が製造可能になり、政府のバックアップを受けた韓国企業がその装置を大量に購入しそれらを使って半導体製造を行ったからです。
このこと自体が、悪いと言っているのではありません。が、余りにも国家の戦略がなさ過ぎ、思うのは私だけでしょうか。
冒頭の成膜装置が韓国や中国その他の諸国に出回れば、その時点で日本企業と対等の立場に立つことができます。
日本企業が劣勢に立たされること必須です。
それが「グローバル」だという論者もいるでしょうが、私はそうは思いません。
そのような装置ができたのであれば、開発者の利益を確保しながら係る技術を国内(国外の日系企業)に抱え込む、というような国家戦略をたて実行するべきです。
グローバル市場に対しては、その製造装置で製造した「製品」を輸出すればよい。
中小企業・零細企業オーナーの皆様。どのように考えますか?
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