とんかちドリルズ

Lifestyle constructor
家とか、家具とか、趣味とか。楽しく過ごす為の時間を構築したい工務店。

背中死亡

2025-01-07 18:43:00 | surf
低気圧の抜けた朝
風もオフで波高140オーバー、秒数8秒毎。

きっとホームはいい波だろう。オレにはデカすぎるかも?と思いながら真っ暗の中走り出した。

雨上がりだったせいで朝日は弱く、まだ暗かったけど、白波で形が良いのは見えた。
「ヨシ着替えよう」
板はTiger toe1択。



着替えて海に戻ると「うー、デケェなぁ…笑」でも行くっしょ。と波の隙間でパドルアウト。

頭くらいのウネリはなかなか割れづらく、コレって波がなかなか見当たらない。
波待ちしてると、メラメラと今にも崩れそうなバカデカいセット襲来笑笑
鬼パドルでアウトに逃げてギリギリ回避するも「アレアレ…こんな予定じゃ無いぞ笑」
友人は「今のでしょ!今日は行きましょう」と鼻息フンフン笑笑

頭半近くあっただろうか。
オレあんなのヤダよ笑

すると間違いないAフレームが近づいてきた。周りにはオレしか居ない。
Tigerを信じて追っかけてみる。

グッと波に力が入った瞬間ドンピシャで板は走り出した。
ボトムに向けて板を落として加速させ、見上げると頭の上でリップがメラメラしていた。
「おーでかいじゃないか笑笑」と漕ぎながら、考えた「このままボトムに降りてリップするか…出来るか、オレ…笑」「いや、逃げよう」と回避を選択笑
先の開いたフェイスでターン。
そこは力もなくヘロヘロ。
やはりあそこでバチコン当てられる勇気が欲しい笑

ちょっとスープに押されてプルアウト。
向こうからドンドン波が来ていたのが見えた。
でも戻らねば、とパドルをするも全然進めず笑笑
途中で面白くなって笑いながらパドルするくらいちっとも進まない笑
1歩進んで2.5歩戻る。

ダメだー!と一旦岸に戻り、呼吸を整えチャンネル探して再チャレンジ。
パドルしてもしても動いているのは左にだけ笑
振り返って見ても岸からの距離は何にも変わらず。横移動笑笑

悔しいので、この分厚いTigerToeをどう沈ませるかを練習してみた。ただ、5回まで。
あとは背中が死亡。地面で腕立てしてるくらい沈みませんね、ハイ。

勇気ある撤退です。

岸から見てるとみんな左へ流れて行く。
出てった友達も出れずに戻ってきたり。
そんな日は見てるに限りますな笑笑

まぁTigerToeとまた少し仲良くなれたのでヨシとしよう。
この冬はコイツを攻略する事だけを考えてサーフィンするのです。きっと上手くなれるはずだ。

目指せ頭オーバーでのリッピング。
あーこわ笑







新年あけましておめでとう

2025-01-01 18:02:00 | my work
今年もこのブログはサーフィン多めでお送りする予定でおります笑

「真面目に仕事してます」
なんて書いたってつまんないじゃん。
多分日本Top10くらい真面目にやってますよ。
そんな私はどんな人なのか、それはサーフィンに詰まっているのだ笑笑

ハイ、という訳でサーフィン時々仕事のブログをどうぞ暖かい目でご覧ください。

下手クソなサーファーだって、有り余る愛が全てをカバーするのです笑
海で会って「え?こんなもん?」と思ってください。そんなもんですから笑笑

仕事は色々守秘義務もあるんで上げにくいんすよ。

今年も皆さまどうぞよろしくお願い致します!

Tiger toe Ⅳ エピソード2

2025-01-01 17:56:00 | surf



3Day
波は前回とほぼ同じ。少しまとまり切らずわちゃわちゃしてるものの、まーまー胸肩あるかな?のサイズ感。

ロール+Vボトムなので、わちゃわちゃしているといつもユラユラして安定感に欠けるなぁ…
とはいえ以前より盛り上がるAフレームに引っ掛けて走らせられるポイントが掴めて来た。
何処まで行けるのか試しながら、ソリッドな場所でパーリング覚悟でレイトテイクオフ。いつもなら板の長さや幅、浮力でパーリングするタイミングで、際どいながらもテイクオフが出来た。
ショートボーダーの友人が横で見ていて「今のが刺さらないのはショートだけですよ!あれ行けるとかなり乗れる幅が広がるっすね」
と言う場所でもタイミングが掴めて来た。
やっぱり、いつもの板とは考え方を変えた方が良さそうだった。

その友人にも乗って見てもらった。
板の浮力に戸惑ってはいたものの、やはりすんなり乗れる所を見るとショート寄りな板なんだろう。
彼も「これ丸いショートっすね、機敏だし、浮力もあるから色々な場面で乗れそうっすよ。ただ、インサイドで当て込むのはボリュームあり過ぎて怖いっす笑」
「フックフィンもホールド感があって楽しいですね、この板はなんか中毒性があるっす」
と。

そんな話の後、私はエリスのエッジ7'0に乗り換えて見た。
パドルはいつもより早く感じ、テイクオフは8倍余裕に思えた笑
やっぱりエッジボードすげ〜!と心がなびく笑

4Day
胸肩、セット頭。
少し潮と合わず早めの波。掘れ気味のワイドの中に選べば良いのもありそうだった。

また左へ流されながらバカバカ喰らいアウトへ。
パドルの姿勢も重心も大体読めて来た。
意外といいかもしれない。

タイミング良く、早いながらもパワーのある波で2.3本乗る。
テイクオフのタイミングもワンテンポ手前でも走る場所が見えて来た。
気持ち余裕を持って高速ブレイクを横っパシリ。
ロッカーを使いアップスが軽快に出来る。テンポに乗れば板はかなり早い。
これは良いぞ。分かって来たらかなり楽しい。
クローズする手前で急にターンして見ても、反応は良いし、フィンのホールド感も最高だ。これで立ってるフィンだったら抜けていくだろうけど、そんな気もしない。

テイクオフはもう安心。
波のチョイスを気にして色々試してみたあと、一番のサーフバディに乗ってみてもらった。アウトで彼のライトカイトと交換すると「いや!オレこれ無理かも…これなんか変だよ笑」「ロッカーあるし形も変だし、幅狭すぎない?笑…テイクオフ出来ないかも…」と話した。

オレはライトカイトで来た波にちょんと合わせ余裕のテイクオフ。
この板はマジでヤバいな。なんでも乗れちゃうなー、と早い波を駆け抜け、隣のピークでバディがどう乗るか見ていた。

どうやら本当に乗れなさそうだ…笑
心配になって波待ちしているとコッチにパドルして来た。
「どうー?」と聞くと「ごめん無理。オレはライトカイトが良いや」とすぐに帰って来た笑

「これはね、ケンタローくんみたいな高額なお布施を払って修行をする選ばれた修行僧の為の板だからオレには無理です笑」
と言っていた笑

30年以上サーフィンをしていても無理なんだ。やっぱりこれはじゃじゃ馬なんだな笑

その日はその後Beauのシングル7'0に乗り換えてみた。
テイクオフは安定して早いし操作性も抜群。やっぱりいつ乗っても出来のいい子だった。
インサイドでクローズするチューブに突っ込んでその日は気持ちよく終わり。

修行僧の板は私を引き上げてくれるみたいだ。

その日アンドリューに連絡をした。
乗れなかった事も正直に。

彼からのメッセージは私の大切な宝物だけど、この板の事をちょっとだけ。

「この板はトムと私の知識と経験を注ぎ込んでいます。誰もが簡単に乗れるサーフボードを作る事は簡単な事です。ですがトムは新しい感覚を味わいたいと考え作りました。何より出来上がったTiger toeを彼は気に入っていました。
君が彼より上手くない事を理解しながら、世界1のサーファーと同じ感覚を味わってもらいたいと、考えて私は作りました。
最初にうまくいかなかった時、諦めなかったあなたを私は誇りに思います。ありがとう」

だいぶ抜粋してますが、彼はかなり長いメッセージを私に送ってくれました。
それは私にとって、とても素晴らしい経験です。
修行僧としてまだまだ未熟者ですが、この板を乗りこなしてみたい。そしていつかトムカレンが日本に来ることがあったら会いたいのだ笑

アンドリューも「次日本に行く時に乗らせて欲しい」と付け加えていました。

誰もがこんな体験が出来るわけでは無いと思います。
ただの遊びのサーフィンのアンダーグラウンドな側面を彼はずっと続けています。
そこに触れて楽しめている事を私はちょっとだけ誇りに思うのです。
上手いとか下手とか、そんな事じゃなく「お前なら分かってくれるよな?」と感じるやりとりが、私の好きなサーフィンなのです。

多分Tiger toeが私にフィットした時、もっとサーフィンが好きになってると思うんです。
だからちょっとだけこの板に時間を使って向き合いたい。
それが出来たらまたアンドリューにメッセージを書いて送ろうと思います。

これもまたハンドシェイプの魅力。
高い意味がそこにはちゃんとあるんじゃないかな。

やっぱりサーフィンは楽しいな。

アンドリューに出会えて良かった。











Tiger toe Ⅳ

2024-12-30 11:06:00 | surf
ここ最近、Tiger toeだけに向き合っています。

ミッドレングスからサーフィンを始めた私にとって、この板は未知の領域でした。
短いのは5'8には乗っていましたが、細さやロッカーはまったく持って触れ合ったことの無い板でした。

Tom×Andrewが体験したことの無いサーフボードを目指して作ったんだもの。私が、では無く誰もが見たことの無いサーフボードなんですわ。

前回で4回目。1回3h×4のお話し。
全てを正直に話しましょう。

抱えてみた感じはとにかく分厚い。
キャッチサーフと同等かそれ以上の厚み。3インチと書いてますが信じてません笑笑

届いてから波が上がるまで、トムカレンの映像を見てイメージし、ボトムターンからのリッピングを夢見ていました。
きっとこの板は出来るだろう、と。
厚みが持つアドバンテージでテイクオフは楽なのかもしれない。そんな期待に胸を膨らませて居ました。





1Day
潮は多め、ウネリ、水量もある胸肩の波。
試すには絶好のコンディションでした。

波数が多く、ダックダイブ連発しなければゲッティングアウト出来ない状況でしたが、細いからイケるかな?と思って居た私をいきなり裏切りました笑笑

パドルアウトすると、芯が分からなかったのです。
ロッカーもあり、ロールが強く、テールはV、フラットを持たない板なので、板を抑える事がまず出来なかった。
波はどんどん来る。のんびりパドルする暇も無く容赦なくスープに押され、ダックダイブは2回で限界なほどの浮力…
何処だ?何処だ?と位置を確かめるも定まらず、安定させる事が出来ないままガムシャラにアウトへ。

波の来ない安心な場所で横移動。
ほーほー、こんな所かな?
これもしかしたらやべぇぞ…が頭を回る笑

骨盤の辺りにしっかり重みを乗せて、身体の軸をしっかり保ってないと揺れが半端ない。
こんな板乗った事ねぇ…笑

少しアウトから波を狙ってみるも、全く走らない。
ミドルに来ても割れるギリギリで走り出す。

やべー、これやっちまったぞ。と…笑
色々なブレイクポジションで試してみるも、全く走らせられない。テイクオフしても不安が消えない。ノーズが上がり過ぎたり、沈み過ぎたり、立つ場所も分からない。

その日は3h向き合ったけれど、何も出来ず。
数十万支払って、クソボードが届いたのか?と、凹む笑
いーや、そんな事はない。絶対無い。
乗り手の問題だろう。リッターがどうとか、形がどうとか、そんな事より作り手の想像といかに自分をリンクさせるか。そんな事を考えた。

でも過去一凹んだ。だってリッピングのイメージどころか、テイクオフもちゃんと出来ないんだもん笑

時間があればトムカレンの映像を見た。どうしたら良いのか、何が問題なのか、なんでアンドリューはあんなに厚くしたのか。

望んだ2Day
前からとコンディションは変わらず、さらに左にめちゃくちゃ流れる。
ダックダイブは無理をせず、波のタイミングを待った。体力は温存しましょうね笑

いつもよりしっかり波を狙ってみた。
乗りたい形、場所、ポジションを考え「ここ」って所を意識した。
だんだん走る場所が分かってきた。
パドルの重みのポジションのままだとテイクオフの瞬間遅れると感じ、板が下がる瞬間シーソーのように一気に胸に移動すると落ちるタイミングが早まった。
ややツッコミ気味に落として重心を下げたまま立つと板はロッカーなりに前に飛び出してくれるようになってきた。
ソリッドなポジションでも板は刺さる事なく前に進んでくれた。いつもなら確実にパーリングしている時でも。
おおー、ここなのか。と思ったと同時に「じゃあこのボリューム要らなくね?」と思った。こんな手前で走らすならもっと薄くても行けただろう。

そんな話を砂浜でUskeくんと話した。
彼は板触り「オレの好みじゃないなー、グラグラして気持ち悪そうだし、テール重心だから難しいかもなー」と。
「1本乗って見せてくれない?」と頼むと、彼はパドルアウトしていった。

パドルを確かめるような仕草をしながらポジションを変えたりして居た。
2本普通にピョーンと乗り、やっぱりUskeくん上手いなーと思った3本目、ムネカタのピークのビハインドからライトへ。
テイクオフした瞬間、チューブの中へ
右手を海面に触れ、頭上のリップを見上げながら抜けて来て、またインサイドのチューブに入っていきました。
潰されて出て来たけど「ケンタローくんー、この板チョー面白い。見た目では分からないねーアンドリューさんすごいなー」って。

私は3h掛けて凹んだのに、Uskeくんは3本目でプルイン笑
100%乗り手の問題でした笑
ハッキリと分からされました笑笑

次回予告
波乱の3Day
乞うご期待



2024/12/29

2024-12-29 18:32:00 | my work
キャンプ場の仕事は昨日で今年終わり。
明日は修繕の現場に出て仕事納めです。

やったことの無い事が大好きで、やってみるものの、想像以上に大変な事が起きるので、毎日毎日早く終わらせたい気持ちと良いものを作りたい気持ちが戦っています。
きっと大工だけやっているのであれば「ここまでやってあれば良いでしょ」って事が私には上手くコントロール出来ず、1日でも早く終わらせたいと思うことよりも「残ること」が気になって作り込んでしまいます。
仕事としては失格でしょう。
仕事が出来ないと同じですからね。

美化するわけでは無く、私は多分大工も経営者も向いてないんでしょう。

25年続けてきた今そんな風に思います。

色々な事が気になって、人に任せられず、自分でやろうとする事が裏目裏目に出続けるのです。
だからもう…このまま突き進んで行きましょう笑

だって25年やって無理なんだもん、無理っしょ笑

世の中にこんなやつ居たっていいじゃない。
それでも信じて頼んでくれるお客さんの為に、思い浮かぶ一番素敵な形を作りたいんだもん。
期日が大切なら守ってくれる人とやればいい。オレは無理なんだ。もっといいものが出来ると思ったら目を瞑れないんだ。
なんかの病気でしょう笑

それ間違ってない?と思ったら口に出ちゃうし。言わないでいたり、やらないでいたり、が無理なんだ。
このスタイルで人から必要とされなくなったら諦めて何処かで感情を殺して大工だけやるよ笑
無理だろうけど笑笑

来年の仕事もポツポツどころかいっぱいありそうだけど、来年の今も笑っていられるように、私を信じて依頼してくれる大切な人の為に一番素敵な形を作りたいな。

今年もみなさんご迷惑をおかけしたかもしれませんが、楽しかったです。
皆さまの2025年がより良い年になりますように。もしその幸せの中にとんかちドリルズを必要としてくれたら私は幸せです。

みんな大好きだ。
ありがとうございます。