とんかちドリルズ

Lifestyle constructor
家とか、家具とか、趣味とか。楽しく過ごす為の時間を構築したい工務店。

アタリマエダの土地選び リターン

2009-03-02 22:51:56 | 当たり前の家造り
『だいぶ前に書いたものですが、なかなか面白いのでもう一回。
他のも面白いので、<カテゴリ あたり前の家造り>でチェックしてみてください』


今持ち家の方、何を基準に土地を選びましたか?
その土地を知ってから、契約までどの位時間を費やしましたか?

「土地を探す」と言う行為を長期間している人は居ると思いますが、実際目当ての土地が見つかった時から「ここにしよう!」と決めるまでは意外と即決なもんです。おちおちしてると他人に渡っちゃいますからね。
不動産屋もおせおせムードで迫ってきますし「欲しいって人が居るんですが…」なんて言われた日にゃ「じゃあ、買います」なんて流されていないですか?

家を造る=土地を決めるですから、これから死ぬまで住むであろう「土地選び」は時間をかけましょう。
あなたがいくら急いでも、この先35年?50年?のうちのほんの数ヶ月でしょ?ずーっと住むんです、慎重に。

<一>調べる事はまずその土地に何があったのか、何が建っていたのか。

その場所が掘り起こされずに放置されたままの土地なのか、盛られた土地なのか。周りにその土地と同じくらいの地盤に田んぼや川は無いか。区画整理してあるのならば、コンクリートの壁はどのくらいの高さがあるのか(高さがあればあるほど、掘り起こされる土は増えます)
その土地の「昔」を知りたければ近所の人に聞いてみるのも手です。(どうせ住む事になればいつかは話すので、先に話しをしておくと住んでから楽です)それか最寄りの図書館で調べましょう。
区画整理中なら、コーヒー片手に偉そうな人に手渡し「この辺の土良いです?平気そう?」って聞けば何となく答えてくれるかもしれません。(職人は土地を売るのが仕事じゃないんで、正直に答えちゃったりします)

<二>その土地の朝、昼、晩を知る事も重要です。

もし買ってから近所のお寺のお経が風向きによって朝6時から聞こえたら?牛小屋(田舎じゃなきゃ無いか?)から朝の「モーモー」が聞こえたら?日当りが良いと思って買った土地の太陽の上がる場所にマンションがあって9時からしか日が入らなかったら?昼間はダンプトラックの抜け道だったら?夜は五月蝿いバイクや車が走り抜ける場所だったら?
これ、今まで現場であった話しです。でもあとから来た人がいくら言っても「仕方の無い事」で済まされてしまいます、なので時間のある限りその土地に行って肌で感じてみましょう。

<三>その土地の欠点と利点を知ろう。

「いろんな条件を考えたけど、朝日が9時でもかまわない」と思うなら、その日がしっかり入る窓を作りましょう。「日が入りすぎて夏暑くて困る」ならひさしを大きく出して日を遮りましょう。近所の人が「あの辺に夏の花火があがって、よく見えるんだよ」と教えてくれたならそれが見える位置に窓を付けましょう。良い風が吹き抜ける場所かも知れません、入るならその方角から風が入る入り口と出口を作りましょう。
窓は光を入れる事、風を入れる事、外を見る事、家を魅せる事が出来ます。その土地の欠点、利点を生かせる家造りをしましょう。
それを知るにはやっぱり行くしかない。そこから来る感性を図面に生かしましょう。

<四>用途地域も大切です。

あなたの前の土地に大きな畑があったとしよう。今は日が入っていい土地かも知れません。でも、その土地に低層マンションが建つかもしれません。日照権を訴えても退けられるギリギリの条件で前のマンションが建ったら?困りますよね?
しっかりとその土地に何階建てまでの建物が建つのか、何メートルまでの建築物が空いている土地に建つのかも考えないと、あとで日が入らなくなるかもしれません。「今」では無く、もしもの「未来」も考えましょう。

<五>何を優先するのか?

安くてー、日が入ってー、駅から近くてー、学校が近くてー、買い物も便利な土地が欲しい。はい、無理です。
土地はしっかりと評価額があります。日が入らなきゃ安いし、駅から近けりゃ高いし。安いにも高いにも理由があるんです。
なので、自分の中での順位を決めましょう。
たとえ高くても立地条件を求めるのか、車があるから駅から遠くてもかまわないとか「これは譲れない!」ってのを用意しときましょう。そうすると不動産屋も探しやすくなると思います。
すんごい断崖絶壁でも鎌倉周辺の海に近い所は高いでしょ?でも買うんですよ、海が好きな人は。
塩害で痛みが早くても、洗濯もんがベトベトしても良いんです。言わばそんな感じ。

これで少しは「土地選び」の参考になったかな?
実際気になる土地に行ってその土地にいる自分が想像出来たら自分の土地かもしれません。
最後は直感に頼ってみてください。調べて調べて調べすぎると迷いますから(笑)

家を建てる方へ

2008-04-22 07:09:02 | 当たり前の家造り
同級生が家建てるって言う世代になりまして、話しを聞いてるとなんか施工者側のあり方ってこんなんで良いのかな~、って思う訳です。

なんか施主が言いくるめられて振り回されてるな~、って。

うちは小さな工務店だし、田舎寄りなので、目の肥えた農家のオヤジを相手にしたりするので「若いやつぁ~考えが分からん!」って感じです。

家なんて当たり前に自由設計ですよ。自由に設計しなくてどーすんの?
アパートじゃないんだから家に住まい方合わせてどうするんだろ。自分達のこれから先を考えて家建てるんだから、自由に決めなきゃ。

要望聞いて、こちらもアドバイスして、施主の代わりに家を建てるのが施工者のあり方じゃ無いのかね~。
「これしたらプラス○○万円」はちゃんとした金額かも分からないし。

標準価格のある家の装備を外しても安くならないんだよ。
「標準価格だから」
違うでしょうよ~。
それで納得する施主も施主だし。

振り回され無いで下さいね~。
誰の家でもありません。あなたの家です。

カテゴリーの「当たり前の家造り」も見てね

当たり前の家造り~設計の手引き

2008-03-27 07:14:05 | 当たり前の家造り
設計の事書いたんで、自分でどうしたらかけるかを教えましょう。

例えば同じような用途(家族構成)、同じような土地、同じような建坪で特に指定が無い場合は誰が書いても似ます。
答えはそんなに多く無いって事です。

そこに自分達の考え方や住み方で多少変わるくらいで、「住みやすい事」だけにこだわれば簡単に書けます。

まずは自分達の理想をノートに書きましょう。子供部屋は何帖、寝室は何帖、書斎が欲しい、キッチンは対面が良いなどなど。
そしたら方眼紙を用意して、予算や土地、家族構成などを配慮して大体の建坪を決めます。そしてその輪郭を方眼紙に書いたら(こんな感じかな~って位で)そこに最初に書いたノートに従って部屋をはめてみましょう。
車をここに置いて~、玄関はここで~、居間はここだからキッチンはここで~。みたいな感じで。

出来るだけ動線を意識して、無駄な廊下が無いように、変な空間が空かないように色々書いてみましょう。きっとスッキリ収まるのは何枚も無いはずです。
そして玄関を変えなければ、階段は大体同じ場所になってるはずです。

そう、先に書いたように答えは多く無いんですよ。

んで、書きながら増やしたり減らしたり輪郭をいじって形にしてみて下さい。
初めは馬鹿でかい家になるでしょうが、書くにつれて少しずつ無駄が削られて小さくなっていくでしょう。

なんにも決まってなくてもただ漠然と書いても面白いですよ。
昔ゲームであった「倉庫番」と同じ雰囲気です。

アドバイスですが、階段は一階二階とも約一坪使うと思って下さい。廊下は限りなく少なく。窓も大事だけど、壁を作る事を忘れずに。タンスやテレビの置き場も考えて。

さぁ、とりあえず方眼紙を用意して書いてみましょう!

100分の1がオススメです。

当たり前の家造り講座~石油科学製品

2008-02-02 08:15:54 | 当たり前の家造り
一部を除き今の住宅の内装は新建材と呼ばれる石油科学製品に溢れています。
工場で生産され段ボールとビニールに包まれ届くんです。
家一軒だと軽トラ一台分にもなります。
これは些細な問題です。

新建材は木クズ(?)などを固め樹脂シートで巻いてある木材風の材料です。
窓枠、ドア枠、ドア、巾木、回り縁が新建材。
全て均一でドアの寸法も規格。ただ組み立てて家に合せるだけですから簡単です。
さてこれが普及した今、困っている職人がいます。

まず建具屋。
前までは大工が造ったドア枠に合せて建具を作っていました。
今は無い。全く無い。
あっても和室の数本です。
すると一本単位の価格は上がるんですね。

例えば一軒分30本を5日で作れば一日6本、でも2本でも1日かかるんですよ。
まとまればその分値段は下がるんですが結果悪循環。
若手も育たない。

ドア枠、窓枠を作らないから木も使われない。
枠関係の造作材は綺麗な材料を使うんですよ。
それが使われない事。

そしてそれを仕上げる塗装屋。
内装仕事は本当に減ったと言ってました。
たしかに他もほぼ塗装品。工場仕上げなんで塗装屋のようなバラツキは無い。
でも工場仕上げの様に綺麗に仕上る塗装屋もいます。

確かに木によって造り手によってバラツキがありますので手造りが全ての人に受入れられる物だとは思いませんが、一部の温もりの分る人にその暖さを感じて貰えればそれが職人の育成にも繋るんですね。

費用が上がるのでは?と思うでしょう。
確かに下がりはしません(笑)
ですが、上がっても総工費の数%。
大工は材料を加工する日数(4日位?)が増える位で組み立ては造った方が楽だし、建具屋も本数まとまればそんなに高くはならないでしょう。
塗装屋もまとまれば安く済むし。
あとは材料の値段だな。
杉の節有り(上小節)なら比較的安いだろうし日本に山ほどあるし。
塗装は自然素材系のリボス、オスモ、プラネット等使いたいっすね。結構良い仕上がりですよ。
自分でも塗れるからハーフセルフビルドにもなるな。おっ、費用の節約だ!

だから新建材に塩パッパ。

当たり前の家造り講座「自然とともに」

2007-12-19 07:57:55 | 当たり前の家造り
自然と向き合った住まい造りの話し。

先日ダッシュ村の話しをしましたが、あれが自然と向き合った暮らしの一つです。
でも今の生活には合いませんよね。

例えば今の家は軒(屋根の出)が短くて、時には無かったりします。(うちも出は少ない)この軒を長く出すと、良い事があります。

まず雨や紫外線が壁に当たらない。
これは外壁の保ちを長くします。
土壁や漆喰が多い古い建物の出が大きいのはこの為。

寺や神社なんかは雨樋も無いので余計好都合。雨が滴っても外壁に跳ねません、それ位出があります。

夏の暑い日差しも遮ります。
真上から降り注ぐ太陽光を避けるだけで家の内部温度は変わります。
高い夏の太陽を遮り、低い冬の太陽を取り込める丁度よい軒の出に出来れば最適です。

太陽光発電も大切です。

今の日本人に電気は不可欠です。自分も無くては大工が出来るかなぁ?って位です。
せっかくサンサンと降り注ぐ太陽から電気が作れるんだから勿体ないので付けたいですよね。

薪ストーブも灰出しがありますが、良い物です。
部屋to部屋に通気口があれば全て暖められる位(むしろ暑い)のもあります。
うちら大工が出した端材を使えば節約にもなります。
今の季節に薪を山に拾いに行くのも良いでしょう。

給湯はペレットボイラで焚ければ、電気は太陽から作り、夏の暑さは屋根で遮り、寒い時は薪をくべて、給湯はペレットボイラで焚く。

さぁあと必要なのは太陽が入る広い土地だけ!



当たり前の家造り講座「エコ○○」

2007-12-18 15:01:44 | 当たり前の家造り
エコなんちゃら、エコなんちゃらって建材にはいっぱいエコが溢れています。
それらの中でどの位が本当のエコでしょう?いつも疑問です。

例えば木クズを集め大量の接着剤で固めた面材(ボード)もエコだと言われりゃエコなのかもしれないし、遠くアフリカで採掘された鉱石を砕いて作った面材なんかもエコだと言う。
結局化石燃料使って運んだら意味無いじゃん!って思います。

まだ接着剤なら良いけどさ、アフリカってどう?
そこまでしてエコって言葉が欲しいか?と思います。

じゃあエコな建材ってなんだ?

先日書いた「木」です。

あれは遠くから仕入れる鉱石や接着剤など必要無く、唯一(なのか?)自分達が自分達の手で作れる資源です。
手入れすれば節の無い良い木が取れるし、伐ったらまた植えれば良い。
持続可能な生活には不可欠です。持続可能がエコだと思います。

他には土。
ただし、地元産(産?)に限ります。
土壁なんかは使っても土、崩れても土です。固まって埋め立て処分しか出来ない訳でも無いし、なにかを混ぜて科学変化を…なんて物でも無いので安心です。
でもこの土壁、ノーメンテナンスって訳にはいきません。しっかり手入れしなければいけないのがネックですが、のんびり家を手入れするのも一つのライフスタイルになれば良いなと思います。

「鉄腕ダッシュ」のダッシュ村みたいって言えば簡単に想像出来るかな?
アレが昔のエコです。(昔はエコじゃなくアレが当たり前だったんですけどね)

ただ茅葺き屋根はキツいです。
あれは囲炉裏で煙を出さなきゃ意味が無いみたいです。
燻して燻して虫や蛇なんかが下に来ない様にしてるみたいです。
防火性能もゼロですし。

昔の家の暮らしを現代に合せて造るのがエコ。
ちゃんとした目で商品を選ぶのも工務店の大事な仕事。

化石燃料に頼らない家造りが本物のエコでしょう。



当たり前の家造り講座「木」

2007-12-17 16:00:42 | 当たり前の家造り
やりたい事が山程ある、今いる所が悪い仕事をさせている訳じゃ無いけど(仕事以外は分かりませんが)今までしてきた経験や体験をいかして、もっと自分らしい家を造りたい。
それが山程あるって事です。

まずは「木」にこだわりたい。

決して高い木を売りたいとか希少価値のある木を使いたい訳でも無い。
ただ日本の木を使いたい。

今の季節、山は緑に生い茂っている杉や檜などがぎっしり並んでますよね?
あれは昔に伐採され植林された人工林です。
当時は国産材を良く使っていました、でも今は違います。
海外から安い材木を仕入れ、国産材は敬遠されています。
するとどうなるでしょう?
木が売れないなら木を伐る山師が減る、売れないから手入れもしない。木を伐らなきゃ製材所も動かない、つられて材木屋も元気が無くなる。それだけではありません。

遠く海外から大きな船でドンブラコとやってきます。
ドンブラコと流れ流されなら良いですが、燃料を使ってきますし、それに伴い二酸化炭素もブッチらけ。
他にも日本人に高く売ろうと乱伐。
木を見定めて伐るなんて事はしません。バッサバッサと伐るんです。
訳分からん害虫も木に付いてやってきます。
だから出来る限り輸送時間の掛からない、変な害虫のいない国産材を使いたいんです。
それによって山が手入れされ、杉以外の色んな木が生える山にしたいんですね。
使う側がしっかりとした意思をもって選べば色んな事に広がると思います。

室内ドアや窓枠なんかも木を使いたい。

今の家は木クズを圧縮した心材に樹脂シート巻いた新建材が多く使われます。
見栄えは良いのかも知れませんが石油製品は嫌です。
長年経つとビスの効きも悪くなるし、建具もガタガタになります。でも「木」じゃ無いので直せないんですよ。
見栄えより耐久性を取りたい。
俺は見栄えも悪いとは思いませんしね。

「木」は燃やす時まで役目があります。
お湯を作り、部屋を暖めます。
いつか石油が無くなるその時に対応出来る住まい造りが理想です。
木クズで作る木製ペレット、建築廃材で焚く薪ストーブ。
灯油いらずの家ってなんか良いでしょ?

それには「木」です。

当たり前には「木」が重要。
小さな歯車を回して、大きな歯車を動かしましょう。



当たり前の家造り講座(土地選び編)

2007-11-04 00:42:33 | 当たり前の家造り
今持ち家の方、何を基準に土地を選びましたか?
その土地を知ってから、契約までどの位時間を費やしましたか?

「土地を探す」と言う行為を長期間している人は居ると思いますが、実際目当ての土地が見つかった時から「ここにしよう!」と決めるまでは意外と即決なもんです。おちおちしてると他人に渡っちゃいますからね。
不動産屋もおせおせムードで迫ってきますし「欲しいって人が居るんですが…」なんて言われた日にゃ「じゃあ、買います」なんて流されていないですか?

家を造る=土地を決めるですから、これから死ぬまで住むであろう「土地選び」は時間をかけましょう。
あなたがいくら急いでも、この先35年?50年?のうちのほんの数ヶ月でしょ?ずーっと住むんです、慎重に。

<一>調べる事はまずその土地に何があったのか、何が建っていたのか。

その場所が掘り起こされずに放置されたままの土地なのか、盛られた土地なのか。周りにその土地と同じくらいの地盤に田んぼや川は無いか。区画整理してあるのならば、コンクリートの壁はどのくらいの高さがあるのか(高さがあればあるほど、掘り起こされる土は増えます)
その土地の「昔」を知りたければ近所の人に聞いてみるのも手です。(どうせ住む事になればいつかは話すので、先に話しをしておくと住んでから楽です)それか最寄りの図書館で調べましょう。
区画整理中なら、コーヒー片手に偉そうな人に手渡し「この辺の土良いです?平気そう?」って聞けば何となく答えてくれるかもしれません。(職人は土地を売るのが仕事じゃないんで、正直に答えちゃったりします)

<二>その土地の朝、昼、晩を知る事も重要です。

もし買ってから近所のお寺のお経が風向きによって朝6時から聞こえたら?牛小屋(田舎じゃなきゃ無いか?)から朝の「モーモー」が聞こえたら?日当りが良いと思って買った土地の太陽の上がる場所にマンションがあって9時からしか日が入らなかったら?昼間はダンプトラックの抜け道だったら?夜は五月蝿いバイクや車が走り抜ける場所だったら?
これ、今まで現場であった話しです。でもあとから来た人がいくら言っても「仕方の無い事」で済まされてしまいます、なので時間のある限りその土地に行って肌で感じてみましょう。

<三>その土地の欠点と利点を知ろう。

「いろんな条件を考えたけど、朝日が9時でもかまわない」と思うなら、その日がしっかり入る窓を作りましょう。「日が入りすぎて夏暑くて困る」ならひさしを大きく出して日を遮りましょう。近所の人が「あの辺に夏の花火があがって、よく見えるんだよ」と教えてくれたならそれが見える位置に窓を付けましょう。良い風が吹き抜ける場所かも知れません、入るならその方角から風が入る入り口と出口を作りましょう。
窓は光を入れる事、風を入れる事、外を見る事、家を魅せる事が出来ます。その土地の欠点、利点を生かせる家造りをしましょう。
それを知るにはやっぱり行くしかない。そこから来る感性を図面に生かしましょう。

<四>用途地域も大切です。

あなたの前の土地に大きな畑があったとしよう。今は日が入っていい土地かも知れません。でも、その土地に低層マンションが建つかもしれません。日照権を訴えても退けられるギリギリの条件で前のマンションが建ったら?困りますよね?
しっかりとその土地に何階建てまでの建物が建つのか、何メートルまでの建築物が空いている土地に建つのかも考えないと、あとで日が入らなくなるかもしれません。「今」では無く、もしもの「未来」も考えましょう。

<五>何を優先するのか?

安くてー、日が入ってー、駅から近くてー、学校が近くてー、買い物も便利な土地が欲しい。はい、無理です。
土地はしっかりと評価額があります。日が入らなきゃ安いし、駅から近けりゃ高いし。安いにも高いにも理由があるんです。
なので、自分の中での順位を決めましょう。
たとえ高くても立地条件を求めるのか、車があるから駅から遠くてもかまわないとか「これは譲れない!」ってのを用意しときましょう。そうすると不動産屋も探しやすくなると思います。
すんごい断崖絶壁でも鎌倉周辺の海に近い所は高いでしょ?でも買うんですよ、海が好きな人は。
塩害で痛みが早くても、洗濯もんがベトベトしても良いんです。言わばそんな感じ。

これで少しは「土地選び」の参考になったかな?
実際気になる土地に行ってその土地にいる自分が想像出来たら自分の土地かもしれません。
最後は直感に頼ってみてください。調べて調べて調べすぎると迷いますから(笑)

当たり前の家造り講座 VOL.3

2007-10-23 20:56:09 | 当たり前の家造り
家の適正価格って何だろう?
各社いろいろ付加価値を付けたり、自社ブランドで良さをアピールしたり、耐震免震、価格で勝負って所もある。
でもなにが良いのか、何を一番に考えるのか。そして自分の選ぶ目、そこが需要。

坪単価20万円台から100万円って所まで各社バラバラ。
説明しますと、20万円を売ってるのは中堅木造系ハウスメーカー。この値段じゃ絶対出来ません。
このベースをもとに、オプション+オプションで結局50万台を超えます。
なぜか?それは最低限の「家」だからです。形のみの「家」。
雨戸、ベランダ、網戸、給排水配管、キッチンや風呂も別って所もあります。これでも一応「家」ですよね。
とりあえず、20万台で客を呼び込んで…て作戦です。どうしても見れば良い物が欲しくなるし、もっとよくもっとよくって思えば値段は上がって行くってもんです。これが中堅の作戦。

大手は違います。元々お金のある人がターゲットだからそんな価格にはしません。最初から70万と言って結局100万になる。
そういう客はお金を出す事が見栄であり、それが安心。自社のサッシに自社の風呂やキッチン(作っているのは普通の住設メーカーが作っています)で他社と比較出来ないようにして、より安心を売る。それが安心って思う人が理解出来ませんが、人と同じ物ってだけで安心する人がいるんだからそれも仕方の無い事なのだと思います。言ってしまえば自分の見る目、センスが無いから「とりあえず高いの買っとけ。高きゃ安心だし。」なんだと思います。俺には理解できねーけど。

木造の工務店は、施主の持ってきた図面をもとに欲しいキッチン、欲しい風呂(工務店によって安く入るもの入らない物があります)で見積もりをします。予算に合わせてグレードを下げたり、メーカーを変えてみたりしながら予算に合わせます。
柱の材質から床材のメーカー、クロスから耐震設備や免震の筋交い、なんでもあなたの思うままです。(大手だけが出来ると思ったら大間違い!!)予算に合わなければ下げれば良い、余裕があるなら増やせば良い。一坪増えたから「はい70万」ってこともありません。
あくまで施主の選んだ物に対して価格を決めるので「坪単価○○円でこちらのオプションだといくらプラスです」ってこともありません。(工務店にもよります)
その不明確なところが嫌だ!って人もいるし、騙されているのではないか?と思う人もいる。おれが思うにオプションで設定したほうが騙せると思うんだけど。それを見る目を持つ事も良い家を建てる要素ですね。

普通の工務店のやり方が当たり前だと思うんだけどなー。

あなたなら何を選びます?

当たり前の家造り講座 vol.2

2007-10-19 17:39:09 | 当たり前の家造り
どこで建てたら良いのか、これがみなさん悩みどころだと思います。
「知り合いに工務店があるけど…、おじさんの代が終わった後はどうしたら良いか不安で…」
なんて話もよく聞きます。工務店が潰れた、もしくは引退したときに誰に面倒を見てもらえば良いのかが見えないので不安になるのも分かります。跡継ぎがしっかりとした大工になるなんて保証はありませんから。後を任せられる職人を育てるのも工務店の課題だと思います。

その点、大手ハウスメーカーなどは兵隊のように職人はいますし、引退しても次、次と湧いてきます。
会社の名前も知れてるし、クレーム処理してくれるところもちゃんとあるから安心ですよね。
「安心の値段ですね…」なんて言ってる施主に言わせてるハウスメーカーがCM作っちゃたりしてるご時世ですから、物の値段より安心の値段を取る為、ハウスメーカーに客が流れているのも事実です。どーかと思うけどね。
結局そのCM代も、大きな本社ビルも、住宅展示場も、はたまた実験施設もすべて施主のお金から出来てるもんなんだから、ほんとの物の値段はいくらだよ!って気もしますけど、安心を買ってるならしようがない。
それに勝つ術も工務店には無い。安心を売りに、名前を売りに、ブランドイメージを…、なんて無理だしね。

では、工務店に向かせるにはどうしたら良いか。

ハウスメーカーを追っかけたって無理な訳ですよ。均一を売りに、プランやオプションを売りに、耐震免震を売りにしたってかなわない。で、思うにその施主やその家族に信頼してもらう事だと思います。
しっかりした仕事をしてくれる、細かい事でも来てくれる、日曜大工のアドバイスもくれる、余った材料を分けてくれるとかね。些細な事で安心してもらえば良いと思うんですね。小さいからこそ出来る事をしていく事が次につながっていくんだと思いますし。

安心して話をしてもらって心を開いてもらって、その先にお互いが意見を出して想像し合って「当たり前の家」にたどり着くんだと思います。家は3棟建てて初めて良い家になる、なんて言ってる人がいますが大工は何軒建てたやら。
実際住むのは施主ですからまた違うでしょうけど、大工の経験を生かすのも殺すのも施主次第だと思います。
急いで建てても失敗しますしじっくり時間をかけて構想を練って建てましょう。「大工さんは何が出来るんだろう?どんなのだったら造れるのだろう?」をぶつけてみるのも大事です。
「こんな事出来るんだ」「こんなものがあるんだ」ってのをよく聞きますから、大工の引き出しをあさり、アドバイスをもらって建てれば無駄の無い動きやすい家が出来ると思いますよ。無駄な空間がある家もよくありますから。

設計屋より大工と多くの打ち合わせることをオススメします。出来れば大工と話してから設計屋に行くと良いんですけどね。
思ってるより大工はいろんな事出来ますよー。(やりたくない事を、出来ないと言う人もいます。気をつけましょう)

バカとハサミと大工は使いよう