二人が食事を終えた頃、外には雪まじりの雨が降り始めていた。
茶髪の男は、食事中もずっとマフラーをしていたことにようやく気付き
慌てて外して横に置いた。
「今更だけどさ」
短髪の男がまた話し始めた
「ここ何年かの世の中って、なんかぶっ飛んでたよな」
「普通じゃない・・・ってことか?」
「こんな時にしか見れないぜ、こんな狂ったの」
短髪は何やら不気味な笑いを浮かべ始めた
茶髪の男は少し怯んだ。
「変なこと言い出すなよな」
短髪の目付きはさっきまでの穏やかなものではなく、
鋭く冷たい、反抗心むき出しの目に変わっていた。
「確かに、例の滅亡宣言が出されてから、
世の中全然違う方向に動いてきたとは思うけどな」
茶髪は気を遣うように言った。
短髪はああ、と小声で返しただけだった。
「やっぱり、この話もしなきゃダメだよな」
短髪は眼鏡の奥から茶髪に視線を投げかけた。
茶髪はためらいつつも、真正面からその視線を受け止めた。
「最後に話さなきゃ、また後悔するぞ」
「何が一番印象に残ってるって・・・色々あったからな」
「俺はあれだな、金の価値が無くなったやつ」
「ああ、確かにあれは大騒ぎだったな」
茶髪の男は、食事中もずっとマフラーをしていたことにようやく気付き
慌てて外して横に置いた。
「今更だけどさ」
短髪の男がまた話し始めた
「ここ何年かの世の中って、なんかぶっ飛んでたよな」
「普通じゃない・・・ってことか?」
「こんな時にしか見れないぜ、こんな狂ったの」
短髪は何やら不気味な笑いを浮かべ始めた
茶髪の男は少し怯んだ。
「変なこと言い出すなよな」
短髪の目付きはさっきまでの穏やかなものではなく、
鋭く冷たい、反抗心むき出しの目に変わっていた。
「確かに、例の滅亡宣言が出されてから、
世の中全然違う方向に動いてきたとは思うけどな」
茶髪は気を遣うように言った。
短髪はああ、と小声で返しただけだった。
「やっぱり、この話もしなきゃダメだよな」
短髪は眼鏡の奥から茶髪に視線を投げかけた。
茶髪はためらいつつも、真正面からその視線を受け止めた。
「最後に話さなきゃ、また後悔するぞ」
「何が一番印象に残ってるって・・・色々あったからな」
「俺はあれだな、金の価値が無くなったやつ」
「ああ、確かにあれは大騒ぎだったな」