ぐだぐだくらぶ

ぐだぐだと日常を過ごす同級生たちによる
目的はないが夢はあるかもしれない雑記
「ぐだぐだ写真館」、始めました

第二章 世界の崩壊

2009年03月05日 21時31分58秒 | 小説
二人が食事を終えた頃、外には雪まじりの雨が降り始めていた。


茶髪の男は、食事中もずっとマフラーをしていたことにようやく気付き

慌てて外して横に置いた。




「今更だけどさ」


短髪の男がまた話し始めた


「ここ何年かの世の中って、なんかぶっ飛んでたよな」


「普通じゃない・・・ってことか?」


「こんな時にしか見れないぜ、こんな狂ったの」


短髪は何やら不気味な笑いを浮かべ始めた

茶髪の男は少し怯んだ。


「変なこと言い出すなよな」


短髪の目付きはさっきまでの穏やかなものではなく、

鋭く冷たい、反抗心むき出しの目に変わっていた。




「確かに、例の滅亡宣言が出されてから、

世の中全然違う方向に動いてきたとは思うけどな」


茶髪は気を遣うように言った。

短髪はああ、と小声で返しただけだった。


「やっぱり、この話もしなきゃダメだよな」


短髪は眼鏡の奥から茶髪に視線を投げかけた。

茶髪はためらいつつも、真正面からその視線を受け止めた。


「最後に話さなきゃ、また後悔するぞ」




「何が一番印象に残ってるって・・・色々あったからな」


「俺はあれだな、金の価値が無くなったやつ」


「ああ、確かにあれは大騒ぎだったな」