浪花短信③

　中之島再整備計画とやらで、久しく閉鎖されていたバラ園ですが、ようやくに新しいバラ苗の植樹も終わったようで、後は花の季節を待つばかりです。
　４年越しに渡る今回の再整備の中で、最も重大な問題であったのは、この公園をねぐらにしていた７０匹余りのネコのことでした。今までの行政ならば、「何処かに行け！」と追いやってそれで終わりだったでしょうが、今回は行政とボランティアが協力して、全てのネコを保護して里親捜しをするという大団円となりました。ボランティア間のドロドロした話も聞きますが、まあ一歩前進で目出度いことです。さらに大阪市は、このことから多くのことを経験したのでしょう。全国初の公園ネコサポーター制度というのを始めるようです。
　公園でよく見かける「ネコに餌をやらないで下さい」という看板、これほど「臭いものにフタ」、「見ぬもの清し」の気持ちを表しているものは無く、人の心の弱さを示しているものはありません。中之島公園の事例は、この看板はつまり「自分の目に見えないところで死んでくれ」と言ってることと同じなのだということを多くの人が気づき始めたことを示しています。府知事の橋下君と市長の平松君のケンカはなかなかに見ものなのですが、この件に関しては大阪市が大阪府を遥かにリードしています。
　さて、中之島の東端部、通報艦最上のマストが撤去されたことで、小生などは少々不満だったのですが、西端部とは異なり、噴水なども造られて綺麗に整備されました。今現在は、最後の工事が行われていて、４月１日から開放されるということです。

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　東端部

　となるとゴミ捨て場のようになっている西端部はちと哀れです。

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　残念ながら最上のマストではない

　以前は、何か砂場のようになっていて、ささやかな売店があったところは芝生の広場になりました。

　　　　　　　　　　

　芝生の広場が尽きる辺りからはバラ園です。

　　　　　　　　　　

　その名も「ばらぞの橋」の東と西にビッシリと新しい苗が植えられています。

　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　

　それにしても「千代」などの日本名から「イングリッドバーグマン」などの女優名、「ピンクショッキング」だったか何か意味不明のものまで、バラの種類というのはたくさんあるものですね。
　難波橋の下をくぐり、バラの小径に出ました。ここのバラ苗も全部植え替えたようです。

　　　　　　　　　　

　中央公会堂が見えてきたら、公園の様相はガラリと変わります。水晶橋、いつ見ても阪神高速が邪魔です。こやつのために東横堀川なども台無しです。今後の公共事業は高速道路の地下化を優先するべきでしょう。公共事業＝悪というような寝ぼけたことを言っている政党もありますが、都市の整備はまだまだ必要。但し、「彩都」や「森町」など都市周辺から緑を奪う事業は最悪です。

　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　水晶橋

　バラ園では堂島川に面してビアガーデンも開設されます。大阪市、やるやんけ！今年はバラが咲いたら必ず一杯やるぞ。ところで、バラちゅうのはいつ頃咲くのでしょうね。
　ところでついでに今ひとつ、府と市のケンカに関して言えば、図書館も大阪府立図書館は日曜休館というアホなことをやっていますが、大阪市の図書館はきちんと開館しています。橋下君の発言はいつも耳には快いのですが、何か実態はサムイ感じがしてきています。