ゆきは。。。
何処か痛いのだろうか。。。
辛いとこは無いか?
呼吸は苦しくないのか?
今ね、お母ちゃんの膝に頭だけ
乗せて居るゆきを見ながら片手で
綴って居る。
時折、寝惚ける。
この上無く愛おしい。。。
夢、見て居るの?
楽しい夢?
嬉しい夢?
おまえが目を覚まさぬ様、そっと
そっと、なるべく体を動かさないで。
ゆきの心臓に手を当ててみる。
不規則だけれどはっきりと生を主張
する。
頑張れ、ゆきの心臓、
頑張れ、ゆきの細胞。。。
もうちょっと。。。いや、もっと、もっと
あと、何十万回、何百万回、何千万回、
何億万回の鼓動を刻んで欲しい。
何が有っても、どんな事が起きても
お母ちゃんが何とかするから心配
しないで。。。
大丈夫だからね、
ゆきは本当に大丈夫なんだよ。
。。。唯、今、おまえにどの様な
苦痛が有るのか解ってあげられない。。。
どこが痛いのか、辛いのか、解らない。
お母ちゃんには、おまえの苦しさが
解らないんだ。
想像しか出来ない。
だけどね、おまえが辛いのと同じ位、
お母ちゃんの心も痛いんだ。
苦しいんだ。
ゆき。。。
代わってあげられなくてごめんよ。
お母ちゃんのこの心の痛みがせめても
ゆきの苦しさに比例すれば良い。。。
そうやってしかゆきの痛み、苦しみを
共有出来ない自分が歯痒い。
ゆきに、一杯美味しいモノを食べさせて
あげたいよ。パンやシュークリーム、
アイスクリーム、唐揚げ。。。何でも。。。
広大な草原を沢山走らせてあげたいよ。。。