久しぶりに鑑賞してみよう 蜆舟少しかたぶき戻りけり 安住敦 漁を終えいくらかの蜆の重さに傾いた舟なんですが・・・ その傾きを舵で操っている、その傾きが彼の漁の証なのです。 ちょっと誇らしげに戻っているのでしょう。 そんな情景が見えますね 雪に買ふ近江の蜆つややかに 山口草堂 これは見たままの句ですけど・・・ つややかにという中に、雪は降っているけどつややかな蜆に春を見ているのですね。 上五の雪に買ふ・・・これで情景がぱっと見えてきますね。 つややかさは自分の心かも知れません。