春驟雨

昨夜は満月、帯のような雲が月に照らされて蒼く流れていたのが心地よかった。

今夜は夕どきからの雨がやや強く続いた。
こんな雨は春雨とも言えないし、春時雨とも言わないな。
春驟雨(はるしうう)がピッタリだと思った。
歳時記を開けば素敵な句が目につく

春驟雨花買ひて灯の軒づたひ　　　　岡本眸

週末の夕暮に、テーブルを飾る花を求めたのでしょう。
小降りだったのが花屋を出ると強くなっていた・・・
軒伝いに雨を避けながらステージョンまで、花を濡らさないように家路を急ぐ。
そんな景色が見えますね。

この句の大切なところは、生活のワンシーンをそのまま句にされているのですね。
卓を飾る花とテーブルクロスの色まで見えてくると言ったら、言いすぎでしょうか。