一句鑑賞

こぼす

石橋美術館のお庭の椿を見たもので、歳時記の例句を見ますと蕪村ですね。

椿落ちてきのふの雨をこぼしけり   蕪村

私なんかが蕪村を鑑賞するなんて失礼なんです(笑)
で、見たままの情景をなんでこんなにかっこよく17文字に出来るんだろうと。
気づきとか観察とか発見とかいろいろと言葉で説明はできるのでしょうが、私は目と思います。
素直な目でしょうね。

落ちたばかりの椿は昨夜来の雨で濡れています。
それを見つけたのですね・・・発見と同じようですが違います、見つけたのです。
ただ見つけたのです、それが詩人の目なんですね。
時間の経過を見つける目でしょうね。
同じくボタンの句がありますね・・・

牡丹散りて打ちかさなりぬ二三片   蕪村

これもやはり見つけたのですね、時間の経過も。
先に散った花びらと、あとから散った花びらとは違うのですね。
散りて重なった花びらに人をも見ているように思うのですが・・・


それぞれに見上ぐる空や落椿   庸介

山吹の揺れ定まらぬ風の向き   庸介

なんか平凡だな(笑)

コメント一覧

一句鑑賞
恐縮です
ふじさん
石橋美術館にも来られたのですね。
建物の裏手ですね・・・私も初めてでしたが驚きました。

水芭蕉・・・いいですね♪

モネ展読ませていただきます。
ふじ
見あぐるばかりです
http://blog.goo.ne.jp/fuji96
石橋美術館、行きました!! 一昨年2014年秋、誘われたスケッチ研修旅行のテーマが 「石橋美術館が東京へ移設される前に鑑賞しよう!」 でした。
が、庭園が立派? こんなにたくさんの木々やアトリエまで? ;; 私のようにぼんやりでは何を見てもダメですねぇーー。。
その時の写真を見ても、大きな噴水の周りでたくさんの人がお弁当を広げてる・・・ この前庭以外にも庭があったのでしょうかねぇ。
青木繁 『わだつみのいろこの宮』 などを見たのを辛うじて思い出しました。

  それぞれに見上ぐる空や落椿   庸介
「見あぐる空」 で思い出した句があります^^v  「行く人を見上ぐるばかり水芭蕉 ふじ」 尾瀬の映像(プレバトの俳句コーナー)を見て作った句です。
この句にはその前があるのです。 「往く雲を見送るばかり彼岸花  照れまん」 お母様がなくなられた時の句です。
水芭蕉を見た時にふっと思い出して、真似?てみました。

「落椿」 はまさに 「それぞれ」 ですね!! 「揺れ定まらぬ」 というだけで山吹の様子がありありと浮かびます。
〝なんでこんなにかっこよく17文字に出来るんだろう″ と心底思います。
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