一句鑑賞

年の暮

年の暮
2010-12-26 21:23:55 | 日記
年の暮・歳暮・歳末・年末・年の瀬・年の果・年暮るる・年詰まる・・・
一年の終わりですね。
皆さんはどんな思いで今を過ごしてらっしゃいますか?
例句を見ると・・・芭蕉さんは旅を続けていますね。

年暮ぬ笠きて草鞋はきながら       芭蕉

笠は蓑笠でしょうか、保温性が良かったでしょう。
昔はよくぞと言いたいほどのいでたちでの旅だったのですね。

旧里(ふるさと)や臍の緒に泣く年の暮   芭蕉

芭蕉のどの時代の句かは知りませんが、年の暮にもどったふる里で思いもかけずに臍のを見せられたか、その話を聞くかしたのでしょう。
思わず涙したのです、それは年の瀬でもありますから子供時代の事が蘇ったのかもしれませんね。

町工場かたことと年暮るるかな      星野石雀

押し詰まっても、まだ仕事をしている町工場。
ただそれだけの情景ですが、そこに働く人の生活まで見えてきませんか?
働いている人の手、指の爪は沁み込んだ油汚れは黒くなります。
一年中、その手指で働いてきたのですね。
働く彼にはどんな夢があるのでしょう・・・一日の仕事を終えてどんな楽しみがあるのでしょう。
もう年も暮れようとしているのに・・・想像し過ぎでしょうか?
他の例句もいいですね・・・何故か、町工場が目にとまったのです。



この記事の町工場の句ですが。
陽水の曲にありますね・・・♪
曲名は直ぐに浮かばないが・・・・この町で205人が産まれ♪203人の死亡♪
町工場で働く者の手を歌ってましたね、あとで調べよう。
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