祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらはす。
奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風 の前の塵に同じ。
じたばたしたあげくに辞任ですかぁ~暗唱された平家物語が口からこぼれた。
ここ数週間の報道を見ていて半ばウンザリしていた。
だって報道されているレベル内容のは誰でもやっている筈。
ザル法であるは分ったが、そこを追求するどころか進退問題ばかりを報じるマスコミ。
桝添知事が辞めたところで何が残ったと言うのか?
ある意味、トカゲの尻尾切りで終り。
ジャーナリズムは商業主義に押され規範的な概念は感じられない。
報道の自由が犯されると時々耳にするがこの国にそもそも中立性を持った報道の自由などない。
一例を挙げれば「アベノミクス」。鶏が先か卵が先かの議論に似ているのかも?
首相に就任が確実になった時から株価が上げ、円安に向った。
市場は好意的に捕え株価は上がったことは事実なんだろう。
円安は?前政権が弱腰の対応を取ったから異常な円高に傾いていたことの揺り戻しなんだろうが・・・
ここへ来て株安、円高に傾いている。
その上に英国がユーロから離脱すれ混乱は免れないだろう。
株価が暴落した原因はインターネット世論調査で10%の乖離が出たことだと言う。
閉塞感が感じられたところへ格好の材料を与えたんでしょう。
他の信頼出来る調査は賛否が分れるなど、アルゼンチンの大統領選挙の結果に似た結果になるのかも知れない。
決着が付くまでは、リスク資産からの逃避またはヘッジ売りが続くのだろう。
白黒付いて、仮に離脱となればユーロの信頼失墜する。
当然ユーロ安/円高に向うのは避けられないだろう。
また、米国の大統領選挙も秋口以降の相場を攪乱する要素になりそうだ。
大統領選挙の年は年末に向け上げるのが恒例。それは新政権への期待買いに他ならないのだが
どうも今年はそうには成らない可能性がある。
その時に日本経済はどうなるのか?
内需を底上げする様な政策は災害復興関連の箱物が多いと思う。
これでは肝心の個人消費は伸びるわけまない。
個人消費を引上げたいならニーサの様なしみったれたことを止めキャピタルゲイン課税を10年廃止するば済む。
これをやったのが東西統一後のドイツ。統合によりドイツは東側のインフラ整備などで財政負担に喘いだ。
そのときに取った政策の一つがキャピタルゲイン課税の廃止だった。
補助金をばらまいたところで砂漠に水をまくのと同じこと。
誰しもが株を買えば上がらない訳がない。
儲れば直ぐに換金売りをしさして欲しくもないものでも買う。
不幸にして買った株が下がり損失が出ても塩漬にしてじっと我慢する。
非課税にしただけで、日銀がジャブジャブ市中に円を放出する以上の効果が目に見えて上がる。
購買力が上げれば、品薄な物の出てくるだろうから値段を上げやすくなり、物価を上昇させる。
要するにあぶく銭は消費に回るのだから消費税や事業者からの所得税で回収出来る。
このシナリオ以外にデフレ脱却などあり得ない。
アベノミクスその真価が問われることが眼前に迫っている様な気がする。
呼名をつけても内容は今まで政府が取ってきた政策の焼直しでしかない。
過去やったことがないことをやらない限り、即ち政治指導で政策を作らない限り日本は深く沈むだけ。
「ただ春の夜の夢のごとし」で終ったのでは、逆にハイパーインフレに陥る。
今の内にインフレ会計でも勉強して置くべきでは!