花日和 Hana-biyori

憂鬱な朝1~3

舞台は明治以降~昭和初期?かな。日本に華族制度があった時代のお話。父の死後、10歳にして子爵当主を継いだ久世暁人(くぜあきひと)と、その教育係兼・家令として久世家を取り仕切る美貌の青年、桂木智之の「クラシカルロマン」。←と裏表紙に書いてありました。時代と家に縛られて複雑に絡み合うそれぞれの思惑、感情が丁寧に描かれて読みごたえがありました。
(現在5巻まで出ていますがとりあえず3巻まで読みました)

以下はネタバレのメモ的な感想です。↓

憂鬱な朝 (1) 日高ショーコ
絵が綺麗で見とれる。最初は状況説明だけで終わるのかと思ってたら違った。こういう悲しい結ばれ方もあるのね。主従もののセオリーかしら。桂木がこだわった爵位なんてそのうち無くなっちゃうと思うと一層切なさが募る。

憂鬱な朝(2)
頭のいい人間が知略をめぐらしたりする話は好きだ。でも世界観を把握するのに必死という部分もあり一生懸命読んでいる。まだ、なんかあるなと思わせるだけで何もはっきりせずじれじれする。ただ、最後に自分から手を伸ばしていた桂木の、暁人への気持ちが少しだけ見えたような巻だった。

憂鬱な朝(3)
暁人は桂木に認められたくて肩を並べたくて頑張るのだけど、暁人が立派になるほど桂木の立場が無くなっていく。なんたらめんどくせえおとこたちだべ…。
しかしながら、無理に政略結婚しようとする暁人の「僕の一部が死んでも、残りがお前のそばにあればいいんだ」にめちゃめちゃ萌えました!
桂木も、久世家を手に入れたかったというよりは、前当主(暁人の父)に認められ、必要とされる人間になりたいという思いのほうが強かったのではなかろうか。でも暁人に愛されて求められて必要とされることで、心は暁人に傾いて、という感じ?

桂木の出生の秘密が明かされ、暁人にとっては、最愛の人の人生が自分の存在のせいで台無しになっていたという悲壮な展開。舞台設定をこの時代にしている意味をひしひしと感じます。桂木の気持ちもはっきりしてきて、でも何もうまくゆかない2人。ああじれったい。
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