亀山本徳寺の大門は、2000年の修復で、棟札が発見されたようです。これにより、今まで史料に乏しかった、本徳寺建造物の建立経緯の一部が明らかになっています。大門は、1709年7月に上棟し、8月には完成しています。その2年前に宝永の大地震(1707年10月28日)が起こり、寺の建物に被害が出て、広間や書院、大門などが大きな損害を受けたのです。棟札には、大門再建後、大広間、書院が修理されたという記述もあって、広間や書院が以前から存在していたことが判明したのです。そして、本徳寺の建物は、元禄の頃に伽藍形式が整えられたという伝承を裏付けることにもなったようです。
大門札解読(本徳寺webより)
< 表 > 四足御門上棟 丑七月二日也
< 裏 > 播州餝西郡亀山英賀本徳寺第八世寂宗公本願寺御門主寂如上人
為猶予入院巳後當國一派之寺廻寺有之也因茲當御門始廣間書院
及大破且經臓之建立之企先々披露有之仍而貫物以到来先此御門如欺
建 立: 干時寶永禄巳丑年八月吉日
30秒の心象風景30161・風雪を刻む~亀山本徳寺~
https://youtu.be/tMINqIWU6lc