狛犬の撮影から始まった江戸時代への興味。歴史に対する考え方が変わるきっかけとなりました。いま、自分独自の考えだと思っていることも、すべて歴史上に起きた事件の結果であり、その影響下の行動でしかないと気づけるようになったのでしょう。何が正しいのか間違っているのか、その評価は流動的だということに気づかされたのです。安政四年と刻まれた石造の狛犬です。外国との関係を見直さざるを得なくなった世界情勢の変化のなかにあって、安政の時代は大地震による社会不安から始まったのです。社会の引き締めを図るため、井伊直弼が大老職に就いたといえるでしょう。日本史で習ったのは「安政の大獄」です。理不尽な大災害と外国からの圧力、国内では考え方による分断が激しくなりました。内戦の始まりを感じさせる時代になったのです。
30秒の心象風景30112・安政の狛犬~王子神社~
https://youtu.be/xEz5wU58oks