文化財の案内には「文明七年 乙未 12月27日 南無阿弥陀仏と刻銘がある」と紹介されています。夢前町内では、3番目に古い年号の石仏とのことです。そこで、涎掛けをめくって、胴部と文字を見させてもらいました。座像の足の部分は半跏という説明がありましたが、浅い彫りで、左足が下に伸びているようにも思えます。文字は右肩の上の方から、浅い彫りで、かなりフリーな字体で刻まれている感じです。一番上の文字が文明と読めそうです。下の方には、大きめで阿と読めそうな部分があります。自然石を彫りくぼめて仏像を肉彫りにした石仏です。面貌はよくわかりませんが、錫杖をもつ僧形の座像であることはわかります。地蔵半跏像なのでしょう。現状の石面からでは明確には読み取れなかったのですが、「南無阿弥陀仏」という文字からは、信仰のあり方が見えてきそうです。
30秒の心象風景27071・刻まれた文字~書写吹石仏~
https://youtu.be/XBKSmCL2YMc