愛知県に緊急事態宣言が出ている中、
お天気がいいので、県内の歴史スポットに
ちょっとだけ歴史散策へ出かけました。
愛知県一宮市、尾西地区へ向かいます。
まず、お庭のきれいな旧林家住宅へ。
林家というのは、江戸時代から続く
起宿の脇本陣だった歴史ある家です。
江戸時代の建物は、明治の地震で倒壊。
跡地に江戸時代の伝統的な町屋建築で
再建されています。登録有形文化財です。
玄関から入って、主屋、裏座敷と見学します。
お座敷から眺める日本庭園が見事です。
ふかふかの苔の庭に木漏れ日がさして、
樹木の緑に囲まれた庭を眺めているだけで、
日常生活のストレスが解消されるみたい…。
あまり知られていないけれど、近場に
こんなに素敵なスポットがありました…!
いつ行っても静かなのもいいですね。
さて、お隣の尾西歴史では春の特別展が…!
「郵便のはじまり」と題して、郵便制度が
スタートした時期の資料を展示していました。
”郵便”という言葉が初めて使われた時、
”郵便”にしようか、”飛脚便”にしようか
迷ったとのエピソードが興味深かったです。
以前から”民”がやっている”飛脚便”に対し、
”国”が新たにやる制度を、”郵便”と呼んで、
混同されないように工夫したそうです。
郵便のマークは”〒” これを作ったのは
郵便制度を作った前島密じゃなかった…!
新政府に反抗し、函館戦争で敗北し、
罪人として捕えられ、助命嘆願された後、
新政府で活躍した榎本武揚だったそうです。
企画展を見たついでに別のコーナーにも
立ち寄りました。”美濃路往来塾”です。
歴史図書コーナーでした。いつも静かで
歴史マニアにとって居心地のよいところです。
あれ~っ、”寛永諸家系図伝”がある。
これ、一度見てみたかった資料です。
江戸幕府によって寛永期に編纂された
大名や旗本など武士の系譜集です。
そこで、93歳で関ヶ原の戦いに参戦した
伝説の武将、大嶋雲八を調べてみました。
ありました~!第1巻の最後のあたりです。
大嶋雲八の経歴、以前、歴史講座などで
配布されたものより詳しいではないか~!
書かれているのは、活字化されてはいますが
今の文章と微妙に違う、江戸時代の文章…。
正確に読み取るには、もっと時間をかけて
研究すべきものかもしれないですね。
ともかく、あまり資料のない雲八さんのこと…。
思いがけない資料を見つけ、収穫ありました。
この後、古民家カフェ”湊屋”でランチです。
江戸時代の商家のお座敷を利用して、
土日祝日、水曜日だけオープンしています。
手作りのおはぎと自家製のお漬物、それに
お味噌汁がセットになったランチを注文。
おはぎとお味噌汁、お漬物といった
取り合わせがちょっと変わっています。
この地方では、この取り合わせって
普通なんでしょうか…? それとも
一種の”B級グルメ”なのでしょうか…?
お料理の器も昔っぽい味わいがあります。
中庭の眺められるお座敷の雰囲気は、
犬山のおばあちゃんの家と似ている…。
昔はみんな、こんな感じだったのかな~。
まるで、昔あった犬山ばあちゃんの家に
招かれてご飯をいただく感じがします。
お庭に面した広いお座敷は開け放たれ、
初夏の爽やかな風が心地よいです。
お座敷には季節の花が生けられ、
心がなごみました。古い調度品も…。
歴史散策、ステキな休日になりました。