「ちょっと珍しい仏像さん、見に行かな~い?」
と、誘われました。「ついでにランチ会も…!」
「行く、行く~!」浜松市美術館に行きました。
ま、仏像さんよりランチ会に行くようなもの…。
浜松市美術館の秋の企画展は、”みほとけの
キセキ~遠州・三河のしられざる祈り~”です。
浜名湖周辺や奥三河は昔、仏教が盛んで
優れた仏像がたくさん生み出されたそうです。
古い仏さま達は、長い間、お寺の方々や
地元の人々により、守り伝えられてきました。
山奥のお寺にひっそり祀られる仏さまたち…。
普段、なかなか会いに行くことが難しいです。
そんな仏さま達が、浜松に大集合しました。
美術館は、浜松城公園の一角にありました。
建物は少し古いです。街のどまん中なのに
豊かな自然に囲まれた環境にありました。
今回の展示は写真撮影がOKでした。
仏さまの写真を撮るのって、ちょっと
恐れ多い感じがしなくもないですが…。
以前、「仏さんの写真撮影はOKですよ。」
…というお寺がありました。躊躇していたら
和尚さんが、「私が仏さんによ~くお願いして
おいたから、写真撮っても大丈夫。」、とか…。
「和尚さん、仏像さんとお話ができるの…?」
…と、子供達がすごく真剣に聞いてきた。
みんな、大爆笑だったことを覚えています。
「仏教の修行を積んで、和尚さんになると
仏像さんとお話できるようになるかもね~。」
なんだか日本昔ばなしみたい…。まさかね。
子供向けの仏像さんの解説もありました。
わかり易い文章で書かれていて、大人も
よい勉強になりました。これ、有難いです。
多くの仏像さんの中で、印象的だったのは
摩訶耶寺が所蔵する愛染明王像でした。
鎌倉期のもので、寺外初公開だとか…。
小さな像でしたが、小さな獅子冠にも
玉眼(水晶の目)が嵌め込まれています。
これって”超絶技巧”なのだそうです。
他にも目に水晶が入っている仏像さんが…。
瞳がきらりと光って、生きているみたい…!
本当に神秘的な感じがします。
平安時代特有のおおらかな雰囲気を持つ
長福寺の阿弥陀如来像も印象的でした。
この仏像さんも寺外初公開でした。
平安時代、鎌倉時代からの仏像さんが
今日まで伝えられるのは、本当に奇跡…!
鎌倉時代の大日如来像もありました。
岩水寺のもので、寺外初公開です。
おお~っ、本当に美しい仏像さんです。
普段どんなお寺に祀られているのかしら…?
お寺の風景や、仏像さんが祀られるお堂の
様子も写真や映像で紹介されていました。
美術館で展示される仏像さん、お寺で
お目にかかるのとは、ちょっと違った
雰囲気に感じられることがよくあります。
美術館では、絶妙なライティングにより、
仏像さんの美しさが引き立つようです。
美しさも、神秘性も、その仏像さんが持つ
個性、魅力が増幅されるような感じ…。
きっと美術館のライティングの魔法です。
そういえば以前、”見る角度で表情が変わる
仏像さん”に出会ったことがありました。
上からライトを当てて見ると、仏像さんは目を
閉じて、慈悲深く穏やかな表情にみえた…。
下からライトを当てて見ると、仏像さんは目を
見開き、何だか厳しい表情に見えた…。
これもライティングの魔法でしょうか…?
次は浜松市茶室、”松韻亭”で休憩…。
浜松城公園の中を散策しながら歩きます。
どんぐりが驚くほどたくさん落ちていました。
”松韻亭”の門をくぐってから、さらに広い
お庭があり、そこを歩いてお茶席へ入ります。
今日は”お煎茶の日”でした。
お茶券を購入して、立礼茶席へ。
広い庭園の眺められるお席でした。
「今年はちょっと天候不順だったためか、
お庭の紅葉があと一息みたいですね。」
「1週間後が見ごろになるでしょうか…。
このお庭、パンフレットの写真のように
真っ赤な紅葉が見事なのですけどね。」
お茶を運んできたスタッフさんの話でした。
お庭の樹木、日の光を浴びて輝いています。
この後、広いお庭を隅々まで散策してから
浜松城公園の近くにある、ランチ会の会場、
”浜松料理 じねん”に行きました。
ではまた次のブログ記事で…。