あすにゃん日記

500字程度のエッセイを書きます。

呪われた花嫁衣装(下)

2021-11-11 11:15:28 | 日記

記念すべきGooブログ開設1000日目の話題。

伊勢湾台風で
水に追われて、天井を必死でたたき、
血みどろの手で
瓦の上に避難したり、
間に合わず溺死したり
たいへんな時代だった頃。

次の日が結婚式なので
娘の花嫁衣装を縫っていた母が
娘を思いながら台風で死んで行った。
そのためか、花嫁衣装がガタガタ、ドタバタ
あばれだす。

ブリキのお櫃(ひつ)に入れても、まだ鳴ってる。
箪笥の奥にしまっても、まだドタバタ言ってる。
もう、こわいのなんのって。

 うっかり道に放り投げれば
 トラックが運転をあやまって事故をする。
 小物に裁つのは、呪いが分散されそうでこわい。
 燃やすのは、お母さんの思いが消えそう。

 いろいろ悩んでいたら、どうしたらいいのかわからなくなった、
 と涙ぐむEさん。
 それで、わたしは、
「氏神さまにお願いしたら?」
 と言ってみました。
「お祓いしてもらうっていうの? でも、最近の神さまは、力がないみたい」
 Eさんは、不満そうに電話口で、
「だって神さまと言えば天皇家だけど、
 最近の眞子さまには
 甘いとしか言えないもの」

 たしかに神さまは頼りにならないかも。
 この際、真言宗のお坊さんに頼んでみたら、とメールしておきました。
 その後どうなったのかな。

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