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備忘録

水はたくさん飲むほうが健康にいいの?

2016-01-01 19:01:44 | 野菜
欧米では水をたっぶり飲むとダイエット効果があり、健康体になるといわれています。しかし、これは、日本ではそのまま通用しません。ヨーロッパやアメリカなどでは、日本にくらべてタンパク質の摂取量が桁違いに多いのです。

それは肉類を多量に食べていることによります。日本人の場合、150~200グラムのステーキでもかなり重たいと感じる人が多いのですが、.欧米では500グラム以上の肉を1度に食べてしまう人も多いのです。このように多量にタンパク質をとっている場合、それが体の中に吸収され、新陳代謝された結果、分解した老廃物は、尿から排泄されなければなりません。

この場合、尿の中のタンパク質などが分解した排泄物の濃度が、一定以上に濃くなると、排泄がうまくいきません。

そうなると、体から余分な水分を強引に奪い、排尿しようと働きます。しかし、このように強引に水分が奪われると血液の濃度が上がり、また、細胞中の水分が減少します。その結果、血液が粘って血栓ができやすくなったり、また、いろいろな障害の原因になります。

だから、多量のタンパク質を摂取した場合、老廃物を無理なく排泄するための尿の濃度には限界があるため、尿を出すのに必要な水分を確保しておくことが大切なのです。そこで、かなり多量の水分をとる必要があるし、また、水をどんどん飲み、タンパク質の代謝を促せば肥満も予防できることから、水飲み健康法が提唱されたのです。

ところが、日本人の食生活の場合、1日のタンパク質の摂取量は、せいぜい所要量とされている60ないし70グラム程度がほとんです。場合によってはこれさえ割っている場合が多いのです。

一方、多いのは米などの穀物で、その主体はデンプンである。デンプンは糖質の仲間で、これが体内で代謝していくと、それに併行して水分ができます。タンパク質が分解するときには水分はまったく体内で生産されませんが、糖質や脂質が体内で代謝するときには、必ずかなりの量の水分ができるのです。

余分に摂取した水分は、塩分が過剰摂取されていないかぎり、どんどん尿から排泄されていきます。そこで、タンパク質の排泄物が少ないのに、やたらに尿から水分が出ていくことになると、働かなくてもいい腎臓が大いに働かされる結果となります。そのため、日本食のようなタイプの食事の場合に水飲み健康法を実行すると、腎臓障害を起こしやすいのです。したがって、水分のとり方は、ほどほどにとどめるべきです。食事や体質的に違いのある欧米の方法をそのまま日本に取り入れることは危険が大きいことが一番の要因です。

ただし、肌の適度な潤いのためにもある程度の水分は必要です。

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