湘南の海辺でハマユウが咲き出した。
お世辞にも「可憐」とか「愛らしい」というような形容詞を奉るような花姿ではないが、大柄で白くて特異な形の花は良く目立つ。
ヒガンバナ科に分類されると聞くと「あぁ~なるほどね!」と納得させられるくらい四分五裂したような細く紐のような花びら(?)が反り返ったように丸まって咲いている。
思い返せば毎年、梅雨入り前辺りから咲き出している気がするし、梅雨が明けてギラギラの太陽が顔をのぞかせ始めるとどうだったか、その辺りの記憶は曖昧だが、この花が真夏の到来を予告しているのは間違いない。
そういう意味では{夏告げ花」とも言える。
このタネが特殊らしく、コルク質の厚い種皮に覆われているため、海流に乗って何か月も生きたまま漂う能力があり、到着した浜辺では水がなくても発芽してしまうというほど生命力にあふれた植物であるらしい。
日本では黒潮の流れに面した浜辺でしか見ることはできないそうで、従って房総半島南岸より北では黒潮が離れてしまうので自生していないそうだ。
黒潮に乗ってドンブラコと言えば椰子の実だが、ハマユウもその仲間だったわけで、有史以前に黒潮に乗って南方から日本列島にたどり着いた日本人の祖先をも彷彿させて、何となく頼もしいというか、生命力にあふれているというか、さらにロマンさえ感じさせてくれ、一目置きたくなる ♪
そう言やぁ、7月から横須賀港と新門司港を結ぶカーフェリーの航路が新たに開設されるが、その航路に就航する新造船の名前が「はまゆう」だった。
こちらのブログで何度か詳報してくれている。
確かに黒潮の流れの上を行き来するものな。
相応しい名前だね ♪
ワクチンを打ち終えたら記念に乗ってみるか。
茅ケ崎の菱沼海岸の自転車道で
空は高く、どんよりした曇り空と違って明るい曇り空だったけれど、箱根も見えないくらい西の方角は怪しい雲行きだった
ちなみに一昨日はこんな感じで、梅雨入りしている駿河の国の富士山は隠れていたものの、駿河と相模を隔てる箱根連山は良く見えていた