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平方録

ラムの海に溺れてみたい

最近、気付け薬をスコッチからラム酒に代えた。
飲む…というより、嘗めるのが主で、毎朝4時に起きてパソコンに向かってブログを書くためのキーボードを打つ際、何も思い浮かばないことがしばしばある。
そんな時に、強烈な刺激を伴う個性的なアルコールを一嘗めすると、思わずその刺激の強さに身体がブルブルッと震え、その瞬間に「なにか」が閃くって寸法なのだ。
小太り爺さんが打ち出の小づちを振ると金銀財宝が飛び出してくるって寓話は、こういう大人の舌と気付け薬の関係性を伴う体験の中から子供用にアレンジされたんじゃないのかね。

まっ、そんなことはともかく、ラムにしたのは心地よい刺激というより、荒々しくても強烈な刺激が欲しいという、単なる覚醒作用をより強く得たいという動機からで、麻薬常習者が次第により強い刺激を求めるのと何ら変わらない。(麻薬には手を出したことがないから分からないが多分そういうことだろうと思う)
そういう意味じゃぁ平方録はきっとアルコール中毒患者に違いないって眉を顰める向きもあるかもしれないが、それは違います。
アルコールは毎晩の食事に欠かせないし、実に美味しく楽しませてもらっているが肝臓の数値も悪くないし、上手に付き合っているつもり。
本人が言っていることだからあてにならないっていう見方もあるにはあるけれど、本人が言うのだから間違いないっていう見方もある。だからこの場合は間違いない。
第一、朝からグビグビやってるんじゃありませんぜ。小さなショットグラスに少しだけ入れて、それを舌で嘗める程度ですからね。誤解なきよう。

ありゃりゃ…何だか言い訳を書くことが主眼になりかけているような。そんな気持ちは毛頭ない。第一、言い訳する理由も必要もどこにもないんだから。
つまり、今までは日本人で初めてスコットランドに渡って本場のウイスキーづくりを収めて日本に戻ったタケツルマサタカの手になるウイスキーを愛飲してきたのだが、このところの巣ごもり現象のお陰とウイスキーブームが再来しているとかで、仕込んだ原種そのものが底を尽きかけていて値段が跳ねあがり、年金生活者の懐具合では手に入りにくくなってしまった。
こんな理不尽なことがまかり通るのかという思いだが、現実は現実なのだ。
ならばと開き直って本場スコットランドはアイラ島のヨードの香りふんぷんのラフロイグにしたのだが、これだって日本のメーカーが買収した途端に値段が跳ねあがった。イエローモンキーめ!

んなわけで、流浪の民となった身でより刺激を求めつつさまよううち、ウイスキーの森を離れラムの泉に救いを求めたってわけ。
七つの海をわがものにした帆船時代のイギリス海軍の伝統にのっとれば士官はスコッチ、下士官と水兵は安くて強いラム酒というのがオキテだった。
値段はもちろん年金生活者向けに手軽だし、甘い香りがつらい任務に疲れた体に沁みとおって…というのはジジイの筆が滑っただけだが、後は寝るだけの水兵さんにはもってこい。
ボクは寝るんじゃなくて気付け薬(覚せい作用)としての利用だから、使用目的は違うけれど現代人はこういう使い方もするのさという使用見本みたいなものさ。
何たって舌にガツンときて飲み下した後に胴震いするくらいの荒削りの刺激が感じられば合格点。
まっ、この刺激のもほどなくしたら慣れて飽きてしまうだろう。
そうなったらなったで新しいのを探すさ。

ノルウェーやデンマークあたりの北欧の酒にアクアヴィットがある。
ロシアのズブロッカだってアルコール度数はピカ一だ。
お気に入りはアクアヴィットで、何とラテン語で「命の水」という意味のアクアヴィータエが語源だというから、何をかいわんやではありませんか。
そっちに移ったアカツキには改めてご報告させていただきます。
そうそう、見出し写真のラム酒はジャマイカ原産。テニスの大坂ナオミのパパの故郷だ。
それだけでも味わう価値があるってものさ ♪

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