一昨日のブログで首相のガースが突如「二酸化炭素の排出量を2050年までにゼロにする」と宣言したことについて熊さんと八っあんにボヤいてもらった。
温暖化対策に乗り出すのは当然としても、これまで「脱炭素社会」なんてことにはまったくもって後ろ向きだった政府・自民党が突如として言い出したことに違和感を覚えたし、これは何か魂胆のあることだなと直感したのだ。
違和感の正体は原発再稼働。
東日本大震災以来ほとんどの原発が停止してしまっている中、まさかco2の排出がゼロの原発を動動かすことで数値目標を達成ししょうという魂胆じゃあるまいなと指摘したのだ。
つまり地球環境問題を人質に「温暖化を防ぐためには致し方ないじゃないか」と開き直って、国民の間に反対意見の根強い原発再稼働を実現させちまおうという魂胆と見たのさ。
その後、そのことを代表質問でズバリ尋ねた立憲民主党代表への答弁を聞いてこの「まさか…」が器具でも何でもなくてズバリそのものだったってことを確信する。
ガースの答えは「原子力を含め、あらゆる選択肢を追求していく」。
衣の下から鎧をのぞかせる…という表現があるが、この答弁はそんな遠慮がちなものではなく、衣の上から堂々と鎧をまとってこれ見よがしに見えを切った…ということに他ならない。
見事に熊さん八っあんをコケにしてくれた。
今回ガースが突如「ゼロ」を宣言した背景に環境大臣と経産大臣の強い進言があったということのようだが、環境大臣はもっともだとしても、経済界がスムーズに動き回れるように配慮するのが役目の経産大臣が言い出したことを考えれば地球環境を考えての事でないことは一目瞭然なのだ。
経産大臣が旗振り役に回っている事こそ、むしろこれ見よがしに鎧を見せよう見せようとしているわけで、いくら何でも厚かましすぎる!
注意しなければいけないのは地球温暖化対策と原発再稼働・原発存続というのは全く相反する別次元の問題であるという点だろう。
ましてや二酸化炭素を出さない原発は温暖化防止の役に立つんだから、当面は原発を利用していきたいなんて理屈を持ち出すなら「意味も前提も違うだろっ!」「別次元の話だろっ!」と怒らなければならない。
環境問題を人質にされて脅されるとぐらつく国民も出てくるだろうが、ここは絶対に譲ってはいけない。
もしガースの答弁が「国民の間に不信感の根強い原子力に頼るのではなく、太陽光や風力など様々な自然のエネルギーを活用する道を大胆に切り開きながらこの人類共通の大きな目標に立ち向かっていきたい。世界をリードしたい」とでも答えていれば、ボクはガースを応援する立場に回っただろうに。
やることが前のアベなんちゃらと同じで財界の顔色をうかがうだけの後ろ向きだし、やり方自体がセコ過ぎる。
一体いつになったら正直でまともな「国民のために働く政権」が誕生するんだろうか。
(見出し写真は昨日の湘南・片瀬西浜からの眺望 秋晴れは秋晴れなのだが富士山《画面中央水平線の上》も左につらなる箱根の山々、右に鎮座する丹沢山塊も霞んでしまっていて、どうにも煮え切りませんなぁ
昨日は久しぶりに相模川を渡り、大磯の旧吉田茂邸の先まで往復60km、自転車を漕いできた 50km超は久しぶりだ♪)