わが家からほんの300~400mしか離れていないところに田んぼがある。
だいぶ数が減って、今では5~6枚しか残っていないが、稲作文化の一端(大袈裟すぎるか)を今に伝えている点で貴重な空間になっている。
というのも、現に3,4日前に行われた田植えでは学校帰りの小学生や小さな子供の手を引いたお母さんが道端で物珍しそうに見物していたし、苗を取りに戻って来る農家の人に小学生があれこれ質問したりする光景を目撃した。
そもそも田んぼ自体が珍しい存在だし、田植えに至っては年に1度しか見られないのだから。
そう言えば、代掻きというんだろうか、田植えの準備で田んぼの土を掘り起こした後など、田んぼに幼稚園児たちが入ってキャァキャァ大騒ぎしながら転げまわり、頭のてっぺんから全身泥まみれになる光景も風物詩のようになっている。
加えて、ここの田んぼはNHKの「新日本紀行」だか何だか忘れたが、45分間のその類の番組でも紹介され、茅葺屋根の農家の暮らしも映し出し、家の裏山に珍しい横井戸が掘られ、飲料水だけでなく天然の冷蔵庫兼食糧貯蔵庫のような役目も担っているのを知った。
まさに「へぇ~」「ほぉ~」なのである。
隣町の北部に広がる田園地帯に行くと、結構広々と田んぼが広がる一帯があって、毎年、自転車で漕いで行って水の張られた田んぼの匂いを嗅ぎ、植えられたばかりのイネが風にそよぐ姿を見るのを楽しみにしてきた。
そういう時、全身を巡るわが血の中に稲作づくりとともに暮らしてきた祖先のDNAが引き継がれているんだということを、しみじみ感じさせられたものだ。
今年は残念ながらドクターストップで自転車を漕げない状態が続いている。
去年までできていたこと、何気なく続けてきたことが突如、出来なくなる…
それが何を意味するのか、文字にはしないが、それもまた現実なのだ。
まっ、「復活」は時間の問題だと思っているけどネ…
風にそよぐイネの苗ってのは格別な味わいがあるものだ
薄日が漏れる時間があって、白い雲や青い空が写り込む水田の光景もまた瑞穂の国ならでは♪
夏至の前日に田植えが行われた
こういう光景を眺めていると心が落ち着く
15年くらい前まではヘイケボタルが生息していたが…
田んぼの脇では様々な花が咲いている
タチアオイはこの季節に欠かせない
夏の花のカンナも咲きだした
ひしめき、押し合い…
ヒマワリも咲き出した
どぉ ワタシって?