平方録

左翼アレルギーはないが寒冷アレルギー

一昨日の水曜日ころから気温が下がってきた。

それでも晴れ間が広がった一昨日は短パンで散歩に出たくらいだからタカは知れている。
昨日がいけなかった。Gパンを履き長袖シャツに薄手のジャンパーを羽織って上野の運慶展を見に行ってきたのだが、行きも帰りも会場内でもくしゃみが出っぱなしだった。
くしゃみだけならまだしも鼻水も一緒に垂れてくるから始末が悪い。
持参したティッシュペーパーは瞬く間になくなり、仕方なくハンカチで鼻水をふき取ったが、それはそれは切ないことである。

この現象は毎年のもので、温かな空気に包まれて暮らしてきているところに急に北の冷えた空気が入り込み、それをボクの鼻腔の粘膜が感じ取った途端、違和感を感じるのだろう、にわかに冷えた空気の排除活動が活発になることによってくしゃみと鼻水が止まらなくなるのである。
今巷で話題を呼んでいる「排除の論理」というものと同じで、異質なものを排除しよう、仲間はずれにしちゃえという考え方、行為なのだ。
通常では考えられない動きが起こるわけだから、肉体的にも精神的にも結構つらいものがあるのだ。

くしゃみに入る時のヒックヒックさせながら息を吸い込んでいくときの、自分では全く何事もコントロールできない表情なんてものは、とても人様にさらせるものではないし、しぶきを飛ばさないようにハンカチを素早く取り出して口に当て、1発だけならまだしも、連続してハクションハクション出るようなときは涙さえにじんでくる。
それが朝から晩まで続いてごらんよ。辛いもんですぜ。
だから排除というのは尋常のものではないんである。あれはイカンのだ!

話がどこかでねじれてしまったような気がしないでもないが、風呂敷は大きく広げて小さくたたむ、というのがボクの処世訓でもあるので気にしないのだ。
ねじれを戻してくしゃみ鼻水の話に戻そう。
一昨日から始まったボクのくしゃみの嵐と鼻水の洪水は寒冷アレルギーなのである。
ま、女狐のコイケなんちゃらの左翼アレルギー……そう書くとまたこんがらがるけど、あえてこんがらがってみよう。

うっかり左翼と書いてしまったけれど、女狐が嫌って排除した連中の顔ぶれを見て見ろ。
あいつらのどこが左翼だっていうのか。
立憲民主党を結成したエダノを中心とする連中は、20年前なら単なる中道の連中ではないか。強いて言えば中道の中でも少し左寄りに立っているような連中である。
それが今や左のリベラル連中の数がめっきり減ってしまって、真ん中にいたはずのエダノたちが左側に見えるだけなのだ。
それくらい世の中が右側に寄ってしまったと言うことなのだが、平和を願い、憲法を大切にしながら民主主義を守っていくという主張が左翼呼ばわりされる世の中の裏返しを考えて見れば、国民の権利は制限され、基本的人権や表現の自由はたちまち蹴散らされてしまうだろう。
挙句に防衛力の整備という今以上の軍備増強が始まり、最終的には核武装にまで突き進む。

そんな国をお望みですかってんだ。大半の日本人の答えはノーだろうよ。
でもこうした動きというのは足音を立ててやって来るものではなく、足音を忍ばせながら徐々に徐々に近づいてくるものなのだ。それもニコニコと愛想を振りまいて。
気が付いたらすぐ後ろに立っていて、その時はもうニコニコ顔の消えた恐ろしい表情で、それを見て慌てても遅いのだ。
戦前戦中に国民権利を大幅に制限して国民を苦しめた法律に極めて似通った特定機密保護法、共謀罪が成立し、果ては憲法を無視した集団的自衛権行使が閣議決定なんぞで決まってしまい、平和憲法を持ちながら日本はアメリカの起こす武力紛争に付き合って鉄砲を担ぐ義務を担ってしまっているのだ。

憲法も変えましょうね、時代に合わせましょうねなどとニコニコ顔で言っているけど、もう本当に真後ろ、いや、横にまで来て立っているんだよ。
これでハイ分かりました、時代に合わせるの賛成♪ なんて首をこっくりさせたらアウトなんだぜ。
もう瀬戸際だよ。危機一髪なんだぜ。

アベなんちゃらとコイケなんちゃらに騙されちゃぁなんねぇですぜ!



カラス売りがオレンジ色に色づいたのも気温が下がったからだろう


煮え切らない海と空の表情であることよ
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