気温は20℃を超える予報が出ていた。
さすがに「暑さ寒さも彼岸まで」の彼岸の面目躍如で、空は快晴 ♪
こんな時に公共交通機関に乗ってあちこち出かける必要のない身は家でじっとしているに限る。
君子危うきに近寄らず――に徹するに如くは無し。
とは言え、禅の修行中のダルマさんじゃないんだから、身体は十分に動かした方が精神衛生上もよろしい。
ヒトは筋肉を使うようにできている動物でもあるから、使わなければ退化してしまう。
そんなバチ当たりなこと…
という訳で、今のボクには2択のうちいずれか1つを選べばいい単純さなのだから悩む必要もない。
風が強ければ自転車には乗らずに野山を歩けばいい。ただそれだけのこと。
近くには尾根道が幾筋も延びているし、大きな森もある。
そういうところではヒトと会うこともまれ。
折しもヤマザクラの季節である。
「そうだ京都 行こう」って、実に魅力的な宣伝広告があるが、「そうだ大桜 見に行こう」と、かねて用意のプランを実行する時が来た。
近所の池のある公園を抜けていく途中にカワセミ君の定位置をのぞき込んだら留守だったのだが、「あれ~いないや」と思った途端、水面すれすれに滑空してきて「こんにちは」とあいさつしに姿を見せてくれた。
それでも忙しいのか、すぐに何処へか飛び去ってしまった。
律義に挨拶にだけ顔を見せたということらしい。
愛い奴め ♪
「大桜」は広町緑地の森の奥深いところに鎮座しているヌシ的な存在である
樹齢は200年を超えているだろうと言われていて、オオシマザクラともう1種類のヤマザクラを両親に持つ種類だろうと推察されている
例年ここを訪れて元気な姿を見るたびに、あぁ今年も咲いてくれた と嬉しくなる ♪
咲き具合は3分咲きと言ったところ
木が大きくて、梢の先が遠いので花の姿も小さくしか見えないが、それはそれでかまわない
満開の見事さはまるで薄いピンクがかった雲が頭上を覆うが如く、青い空に映えるのだから…
ズームしてみればこんな具合
1枚の写真で全体像を見せられれば一番いいのだが、何分、木が大きく梢を伸ばしているうえ、周囲にもたくさんの樹木が茂っているため、とても全体像をとらえきれない 乞願許
右が大桜 左は若者のヤマザクラが肩を並べてきてはいるものの、枝を見れば如何にも華奢である
「おう、若ぇの ワシに肩を並べようなんざぁ百年早ぇ~ってもんだぜ」
起伏に富んだ森を下って開けているところに出る
ヤマザクラと言うのは森の中に入ってしまうとなかなか全体像をとらえるのが難しいから、こうして森を外から眺められる所に出てきて見るヤマザクラもまた一興である
このヤマザクラはすでに満開
あそこにも
ここにも
咲き方も色合いも実にさまざま
こちらは思う存分枝を広げた「大榎」
子どもたちがよじ登っているが、まるで小人 大人だって随分と小さく見える
平たんな場所をさらに奥へと進む
草は萌え 裸木の梢にも芽吹きが始まっている
去年秋の台風15号と19号によって倒木が出たりして一部で通行止めが続いていたが、ようやくサクラの季節に合わせて復旧したが、残骸は残ったまま
道はこの倒木の手前を急角度に上がっていくのだが、かろうじてそこだけを確保した感じの応急的な復旧だった
一部では土嚢を踏んで昇っていく
上から見たところだが、一旦躓きでもしたら即、下まで転がり落ちそうな急階段
おまけに右側は谷
ボクはここを上ったのだが、下りは慎重な脚運びが求められそう
こちらは池のある公園のヤマザクラ まだチラホラ
池面にせり出すように生えているヤマザクラも咲き始め
こちらは鎌倉山のソメイヨシノ ようやく咲き出した ♪
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし
かくして、しばらくの間、アリワラノナリヒラさんの心情どおりに、あっちのサクラこっちのサクラと気ぜわしい季節を迎えることになったのは嬉しい限りでござんすわいなぁ
春が来たねぇ~ ♪
今日からは昼間の時間の方が長くなるしなぁ~ ♪♪